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維新10年で変貌した大阪の行政 新自由主義政策は格差拡大の元凶

大阪と構想は住民投票により廃案に追い込まれたが、今回の衆議院選では維新が4倍の議員獲得を果たした。竹中平蔵などをバックに新自由主義をなりふり構わず実行する維新に何故票が集まったのか。

長周新聞 リンクより

 「府と市の対立解消」「ワン大阪」といいながら、現実には市民の間に利害対立と分断を持ち込んでいるのが「都構想」の効果といえる。

 市南部のターミナル駅がある天王寺区の商店主は「橋下(徹)さんや大阪維新がやってきたことは、利便性が高く収益力のある区域は優遇して繁栄させるが、不便なところはますます不便にして切り捨てていく政策だった。富める者をますます富ませ、その他の貧乏人はいらないという考え方だ。以前は、大阪市交通局が赤バス(運賃100円)を運行し、一般の大型バスがカバーできないきめ細かな29路線を巡回していた。それを橋下さんが不採算といってすべて廃止したので、高齢者にとっては生活の足が絶たれ、ますます不便になった地域がたくさんある。

 別の商店主は「橋下時代に天王寺美術館(現・大阪市立美術館)の売却案もあったが、市民の反対でとりさげた。大阪の伝統文化である文楽(人形浄瑠璃)や市の交響楽団も“既得権益だ”といって補助金を全面カットした。もうかるか否かがすべての基準で、口を開けば“コストカット”“市場競争”だ。

 教育分野でも、公立保育園は民営化し、府立高校と市立高校は「3年連続の定員割れ」を条件に廃校対象にし、すでに6校が統廃合され、今後も府市あわせて8校が統廃合の対象とされている。専任の学校司書を廃止したため、府立高校の約2割にあたる24校の図書館が、昼休みや放課後などに生徒が利用できない「開かずの図書館」状態にもなった。建学の経緯も専門領域も異なる府立大学と市立大学も法人を統合し、民営化によって廃止されたゴミ処理上跡地(森ノ宮)に新たなキャンパスを新設する予定だが、都市の財産である学術・人材育成機関の歴史的な蓄積を切り捨てて、コスト第一で教職員を削減することによる質の低下が危惧されている。

 さまざまな民間委託は「一括発注が効率的」としているため大手に集中し、これまで分割で受注していた地元の中小企業は蚊帳の外に置かれる結果となった。一等地にある公共施設や交通機関、不動産、株式など市が保有する資産は、表だって数値化されない「含み益」も勘案すれば計り知れない規模であり、これらを一挙に大阪府や民間に譲渡することになれば、「公共」から「私企業」へ膨大な富の移動をもたらすとみられている。

 市の職員を削減する一方で窓口業務を外注化し、そのすべてを人材派遣大手のパソナが受注している。今ではすべての区役所の窓口で住民対応するのは非正規のパソナ職員になった。だから私たちが電話や窓口で相談や交渉しても答えられず、“あなたは職員さん? パソナさん?”と尋ねると、いつも奥から別の職員が出てくる。

 淀川区の老舗店の男性は「これまで自民党がぬくぬくと安泰していたところに橋下徹が現れ、大阪自民党の幹部だった松井一郎をはじめ、目先の利く自民党議員が次々に維新に鞍替えして大阪維新ができた。メディアもそれをバックアップして宗教的な維新ブームが席巻したが、これまで自分たちが好き放題にやってきた二重行政のツケをすべて行政のしくみのせいにして市民生活に大ナタを振るっているだけと思う。背後には竹中平蔵などの米国帰りのブレーンが付いており、民営化でも、カジノでも外資の利権のために税金を垂れ流している。武田薬品をはじめ大手企業が外資企業に変わって撤退し、松下も工場を減らしたり、土地を切り売りして大阪の衰退に拍車がかかった。ものづくり産業が衰退して苦しんでいる大阪市民にうまいこと吹き込んで、大阪をカジノビジネスの実験場にしようとしている。うまい話には必ず裏があるものだ。古くから大阪を見てきた私たちにはわかる」と警鐘を鳴らした。

(高梨俊寛)
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