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日本だけ異様に高いマスコミ信頼度

リンク https://president.jp/articles/-/43134?page=2より引用

>マスコミ(新聞・雑誌、テレビ)の信頼度は日本で特に高く、こうした高い信頼度にもとづき、新聞・雑誌などのマスコミは日本の世論形成に大きな影響力を保っている。これとは対照的に、他の欧米諸国におけるマスコミへの信頼度は低い。特に英国では政党に対してすら下回っている。

政府の信頼度との関係では、日本では、政府発表よりマスコミの報道のほうが信じられているのに対して、欧米諸国では、「どっちもどっち」か「政府のほうがまだまし」という状況にあるのである。

宗教団体への信頼度が日本の場合10%未満と極端に低いのに対して、キリスト教の地位の高い欧米では30%台~50%台と一定程度高くなっている。

>次に、Y軸(新聞・雑誌)であるが、途上国については、ほぼ政府への信頼度と同じようにばらつきが大きく、また、政府への信頼度とほぼ平行して高低が分布している。すなわち、政府への信頼度と新聞・雑誌への信頼度とはリンクしているのである。

中国、ベトナム、フィリピンといった国では政府も新聞・雑誌も両方とも信頼されているが、コロンビア、グアテマラといった国では両方とも信頼できないと思われているのである。

新聞・雑誌への信頼度と政府への信頼度の相関度が高い背景としては、途上国では、ましてや社会主義国では、官製マスコミの役割が大きいという事情も作用している可能性があろう。

この点、先進国では、新聞・雑誌への信頼度は、やはり、ばらつきが大きいが、途上国と異なって、必ずしも政府への信頼度とはリンクしていない。政府とは一定の距離を保った報道機関が多いせいもあろう。

その最たる例は日本である。他の先進国がいずれも新聞・雑誌に対してはほぼ5割以下の信頼度しかないのに、日本だけ7割近くと非常に信頼度が高く、政府への信頼度と比べて差が大きい点が非常に目立っている。この散布図には45度線を描き入れてある。この線より上では信頼度が政府より新聞・雑誌が上回り、下なら逆である。日本は、45度線から上へ乖離かいりしている程度が世界の中で最も著しいのである。

>「マスコミへの信頼度が高い人ほど幸福感が薄い」

らにマスコミのマイナス面として厳しい視線が注がれているのは、自社の方針や主張に沿わない事実の報道に消極的という点だ。私は、2020年10月5日公開の(テレビで異常なほど「携帯大手3社のCM」が流されている本当の理由)において、巨大な広告宣伝費を失いたくないため、主要メディアはそろってスマホの費用の大きさや心身への悪影響についての報道を控えがちだと批判した。マスコミの売上の柱のひとつは広告収入であり、通信会社を含む広告主も重視しなければならないが、これも読者や視聴者の中には偏向報道と見る向きもある。

日本人の高いマスコミ信頼度の功罪に関しては、マスコミやネットの報道を、鵜呑みして無批判的に受け入れる文化・習慣ゆえに、最近のSNSなどで発信されたフェイクニュースに翻弄されがちというマイナス面もある。

この点に関連しては、2020年1月の本連載記事(新聞やテレビを信じすぎる日本人の低い読解力)では、OECDの学力テスト(PISA調査)が、新たに、ネット記事などに対して合理的な疑いを抱く能力を読解力の一部と評価することになった影響もあり、日本人生徒の成績低下にむすびついたという点を指摘した。

しかし、こうしたマイナス面がますます識者やネット発信者によって指摘されるようになっているのにもかかわらず、図表1で見たように、日本人のマスコミへの信頼度が高位安定を維持しているのはなぜなのだろうか。

やはり、大局的に見て、諸外国と比較すれば、事実に基づく客観的な報道がなされているほうなのだと解するのが妥当なのかもしれない。国民の顰蹙を買うようなメディアの失点が他の先進国とは異なりまだ起こっていないせいなのだろう。

ただ、2020年以降のコロナ報道や政府に関する報道に関するネットを含むメディアの姿勢に対してはネガティブな意見を持つ人も多いため、次回(おそらく5年後)の調査では、マスコミの信頼度が急落する可能性がないとはいえない。視聴率ねらいの人騒がせな犯罪報道が続いた台湾で2000年代初めにメディアへの信頼度が半分以下になったという事例もある。

ちなみに、「マスコミへの信頼度が高い人ほど幸福感が薄い」という意識調査結果もある(内閣府「生活の質に関する調査」)。報道機関を「信頼している人」の幸福度があまり高くなく、また「信頼していない人」の幸福度が比較的高いという結果だが、これは社会のマイナス面の指摘に偏りがちなマスコミの報道が、自分たちの社会に対する暗い見方を必要以上に増幅するという副産物を生んでためと見られている。ということは、今後さらにマスコミ離れ現象が起きたとしても、それは必ずしも悪いこととは言えないかもしれない。





向陽
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