fc2ブログ

若い世代は「SDGs・ESG」の意識が高い? 環境や社会への貢献と資産形成の両立

リンク https://www.nomura.co.jp/el_borde/real80s/0053/より転載

ここ数年、耳にすることが多くなってきた「SDGs」や「ESG投資」。

簡単に説明をしておくと、SDGsは、世界共通の目標として掲げられた「持続可能な開発目標」のことを指し、ESGは、Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の頭文字を取った略語で、投資対象の企業が環境、社会、企業統治の課題に適切に取り組んでいるかを考慮して投資の意思決定を行うものを指す。

ここでは、「SDGs」や「ESG」に関する調査データをもとに、各世代での認知率や注目が集まる理由について見ていこう。

■若い世代ほど認知が広がる「SDGs」や「ESG」
企業広報戦略研究所(電通パブリックリレーションズ内)が全国1万人を対象に実施した調査がある。

性年代別で「SDGs」について「知っている」(「詳しく知っている」「聞いたことはある」の合計)と回答した人を見てみると、男性の中では、20代の認知率が最も高く61.7%、30代男性では48%という結果に。また、女性の中でも20代の認知率が41.3%となっている(図1)。

男女ともに、特に若い世代で認知が広がっていて、それだけ若者の社会貢献意識が高いと言えるだろう。

また、「ESG」についても性年代別で「知っている」(「詳しく知っている」「聞いたことはある」の合計)と回答した人を見てみると、男性の中では、20代の認知率が最も高く41.6%、女性の中でも20代の認知率が最も高く19.5%となっている(図2)。

男女ともに、特に若い世代で「SDGs」と「ESG」の認知が高いことがわかる。

■地球環境を犠牲にした経済活動を行う企業には、“NO”
ではなぜ、いまSDGsやESG投資というワードが注目を集めているのだろうか?

その大きなきっかけとなったのが、2015年9月にニューヨークの国連本部で開催された世界サミット(国連持続可能な開発サミット)。150以上の加盟国首脳が参加した同会議で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」において、世界共通の目標として掲げられたのが17のゴールと169のターゲットからなるSDGsだった(図3)。

の前身となるMDGs(ミレニアム開発目標)が主に先進国と開発途上国の格差是正に向けた目標であったのに対し、すべての国が同じように取り組むべき普遍的な目標となっているのがこの「SDGs」。さらに、それらの目標を達成するためには、私たち一人一人の行動が重要になるのもポイントだ。

もちろん背景には、これまで経済発展の名のもとに、大きなダメージを受けてきた地球環境などの問題がある。具体例を挙げると、環境汚染においては「2050年、海には魚より『ゴミ』のほうが多くなる」、気候変動では「2070年までに30億人(人口の1/3)がサハラ砂漠並みに暑い環境で暮らすことになる」、社会問題では「毎年、約30万人の子どもが水・衛生面による下痢で命を落としている」など。

環境汚染 … 2050年、海には魚より「ゴミ」のほうが多くなる
気候変動 … 2070年までに30億人(人口の1/3)がサハラ砂漠並みに暑い環境で暮らすことに
社会問題 … 毎年、約30万人の子どもが水・衛生面による下痢で命を落としている
出典:野村證券「地球のために、今できること。」
温暖化をはじめとする深刻な環境問題や貧困、格差、不平等といった社会課題を、政府や企業のみならず個人の意識や行動の変容によって解決し、持続可能なよりよい未来をつくっていく――。そのために掲げられた世界共通目標が「SDGs」であり、そうした潮流に合わせて世界で投資額を大きく増やしているのが「ESG投資」というわけだ。

■約8割が投資時にESGへの取り組みを考慮
GSIA(世界持続可能投資連合)によると、世界のESG投資額は、2014年から2018年までの4年間で約68%も増加。その額は世界の総投資額の約3分の1を占める30.7兆円米ドルにもなっており、日本のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)や欧米の主要な年金基金など、各国を代表する機関投資家もこぞってESG投資へのシフトを進めている。

もちろん、世界中の個人投資家たちからもESG投資への注目度は年々高まりを見せている。前出の企業広報戦略研究所の調査を見ても、77.6%の人が「投資をする際にESGに対する取り組みを考慮する」(「とても考慮する」「少し考慮する」の合計)と回答している(図4)。

また、「魅力を感じるESG項目」については、「働きやすい職場環境づくり」が45.8%でトップ。次いで「エネルギー効率化」が40.8%と、特に就労環境やエネルギー問題への取り組みが、企業を見るうえで重要視されていることがわかった(図5)。

また、「関心のある(期待する)企業のSDGsに関連する取り組み」については、「食品ロス削減(賞味期限の見直し、お持ち帰りバッグ導入など)」、「太陽光発電などの再生可能エネルギー技術の開発、利用」、「海洋プラスチックごみ対策(使い捨てプラスチックの削減など)」、「フードバンク(生活困窮者に対する食品の寄付)」などが上位にランクインしている(図6)。


柴田英明
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)