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バイデンも後退できず…アメリカでいよいよ始まった「GAFA独占排除」の本気度

いよいよ始まった
アメリカ政府と議会は本気でGAFA(Google、Apple、 Facebook、Amazon)を独占禁止法違反で規制に乗り出した。

下院司法委員会独占問題小委員会はGAFAの市場における競争状況に関する公聴会を開催し、実態調査を実施した。そして昨年7月に下院司法委員会は『デジタル市場における競争に関する調査(Investigation of Competition in Digital Markets)』と題する450ページに及ぶ長大な報告書を発表した。

これを受け、10月には司法省が検索エンジンの巨人、Googleを提訴。12月には連邦取引委員会(FTC)がFacebookを訴えた。

この一連のGoogle、Facebookの提訴は、トランプ政権の下で行われた。トランプ大統領は早い時点からGoogleやFacebookを告発すべきだと主張してきた。トランプ大統領は、ソーシャル・ネットワーク企業は民主党寄りであるとの不満を抱いており、訴訟の意図は経済的、法律的というよりも政治的な意味合いが強かった。

そして、政権交代となり、民主党のバイデン元副大統領が次の大統領となる。しかし、GoogleやFacebookなどIT巨大企業に対する反独占の流れはそう簡単に変わりそうもない。

by Gettyimages
アメリカは、反トラスト法(独占禁止法)で巨大企業の解体、規制を実際に行ってきた歴史がある。また国民の意識、司法当局や行政当局の具体的な動きだけでなく、次期与党・民主党の中にも強硬な反独占の声が強い。

バイデン次期大統領の判断次第だが、事態は後戻りできないところまで進行している。

アメリカは、何を問題とし、違法と考え、脅威とみているのか。まず下院司法委員会のレポートから読み解いていこう。



下院司法委員会の認識「民主主義への脅威」
独占問題小委員会の調査は広範に及んだ。公聴会は7度行われ、130万件に及ぶ内部資料が作成され、38名の独占禁止法専門家の報告書が提出され、240名の市場関係者、元IT企業の従業員に対する対面調査が行われた。

小委員会のデビッド・シシリン委員長は「小委員会での調査の結果、議会と独占禁止法担当部門は、競争を回復し、イノベーションを促進し、民主主義を守るために毅然として行動を取る必要性があることが明白になった」と語っている。この発言は、独占禁止法適用に関して議会が本気で取り組む意思を表しているものといえる。

司法委員会報告書は「議会が1890年と1914年に成立させた独占禁止法(シャーマン法、クレイトン法、連邦取引委員会法)は規制を受けない独占企業は我が国経済だけでなく民主主義にとっても脅威となる」という認識を反映したものである。

「議会は、それ以降に成立した独占禁止法(1936年ロビンソン・パットマン法、1950年セラー・キーフォーヴァー法、1976年ハート・スコット・ロディノ法)を踏まえて、こうした考え方を再検討した」と、調査目的を書いている。

そして「1998年以来、AmazonとApple、Facebook、Googleは4社合計で500社以上の企業を買収している。独占禁止法担当局は、そのいずれも阻止することはなかった。これらの買収の幾つかは競争を弱体化し、市場での支配力を強化するものであった」と、4社が企業買収と合併を通して巨大化し、市場で競争制限を行い、独占的地位の維持を図ってきたと極めて断定的に指摘している。

企業買収の主目的は、競合企業を合併買収することによって市場での独占的地位を維持するであったと判断している。

独占禁止法が十分に機能してこなかったとの認識から、下院司法委員会は特にGAFAを対象に独占状況に対する評価を行った。そして「検討の結果、独占企業に対する対処の仕方は、議会が制定した法律の趣旨から大幅に逸脱している」と指摘。司法当局は十分に独占企業に対する規制を行ってこなかったと結論付けたのである。




森浩平
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