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電通の祭典と化す東京五輪 主人公をはき違えていないか?①

長周新聞より転載です
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電通の祭典と化す東京五輪 主人公をはき違えていないか?
政治経済2019年1月17日
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 2020年の東京オリンピック・パラリンピックの招致活動をめぐり、日本の招致委員会がIOC(国際オリンピック委員会)の委員にワイロを送っていた疑いがあるとして、フランス司法当局が日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(当時、招致委員会理事長)について贈賄容疑で訴追に向けた手続きに入った。一方、東京五輪の総経費は、当初約7300億円といっていたのが3兆円をこえるまでに膨れ上がり、夏季五輪史上最大規模になったこと、マーケティング関連業務のすべてを担当する電通が黒幕として采配を振るっていることが明るみになっている。選手のひたむきな奮闘や「おもてなし」ばかりが注目されるその裏で、「平和の祭典」がビジネスの祭典、ひいては「電通の祭典」になったと揶揄されかねない事態になっている。

 東京五輪招致の不正については、すでに2016年に英紙『ガーディアン』が報道し、フランス検察局が五輪開催地の指名獲得にからむ汚職事件として捜査を開始していた。同年、国会でもとりあげられたが、菅官房長官が「招致はクリーンな形でおこなわれた」といって幕引きをはかった経緯がある。

 2020年の五輪開催をめぐって、東京、マドリード(スペイン)、イスタンブール(トルコ)が立候補し、13年9月のIOC総会で東京に決まった。この総会を前後して、日本の招致委員会からシンガポールのコンサルタント会社、ブラック・タイディングズ社に2億3000万円が振り込まれたが、その一部が、当時古参のIOC委員だったラミン・ディアク国際陸上競技連盟前会長の買収工作の裏金に使われた--という疑惑が捜査の対象になっている。

 というのも、タイディングズ社の経営者イアン・タンはディアク前会長の息子パパマッサタと昵懇(じっこん)の間柄といわれるからだ。そしてディアク親子は国際陸連を支配し、国際陸連が支配するIOC委員の「票」が五輪開催地を左右するといわれている。

 このディアク親子は、16年リオ五輪の招致をめぐる収賄容疑にも問われている。ブラジル司法当局は17年10月、リオ五輪招致をめぐる贈賄容疑で大会組織委員会会長のカルロス・ヌズマンを逮捕した。招致を決める投票前に、ディアクの息子にブラジル企業から約2億円を渡し、IOC委員を買収しようとした容疑である。ディアク会長も起訴され、息子にも逮捕状が出て国際手配されているが、セネガル政府が引き渡しを拒否している。

 日本でも関係者が、竹田会長が起訴されればIOCから資格停止処分にされかねないといい、東京五輪に与えるダメージをぬぐおうと右往左往している。

 注目すべきは、竹田恒和とディアクを結びつけたキーマンが広告代理店・電通だったことが暴露されていることだ。竹田自身、タイディングズ社をコンサルに選んだのは電通の推薦だったと認めている。

 電通は国際陸連が主催する大会のマーケティング権と放送権を2029年まで独占している。電通はキヤノン、トヨタ、セイコーなどの日本企業を国際陸連のスポンサーに束ねてディアク体制を支えてきたし、その見返りに独占的権利を得てきたのだと、ジャーナリストが指摘している。

 だが、こうしたことを日本のメディアは追及しない。大手メディア自身が東京五輪招致委員会の委員で、買収をした側だからだ。委員には産業界や労働団体、農協などのトップとともに、当時のNHK会長松本正之、日本民間放送連盟会長・広瀬道貞(テレビ朝日会長)、日本新聞協会会長・秋山耿太郎(朝日新聞会長)らが名前を連ねている。朝日、読売、毎日、日経の四紙は東京五輪のスポンサーとして計60億円をJOCに払ったが、それを上回る広告収入を電通が保証したことも取り沙汰されている。
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(②につづく)


孫市
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