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日本ではコロナよりも恐慌を招くほうが怖い

以下(リンク)引用
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●第1:判断基準を感染者から死亡者へ
第1は、新型コロナ対策を決める判断基準を、感染者から死亡者に変更することである。

これまで政府が新型コロナ対策を打ち出す際に参考にしていたのは、主に感染者の動向である。4月7日に緊急事態宣言が発動されたのは、感染者数が増加の一途をたどったからであった。5月25日に緊急事態宣言が全面解除されたのも、「直近1週間の新規感染者数の累計が人口10万人あたり0.5人程度以下」という基準を達成したからだ。第2波に対しても、同様の感染者基準が設定される可能性が高い。

しかし、感染者を中心に据えた政策決定は不適当だと思われる。最大の問題は、新型コロナでは感染しても発症しない不顕性感染が多く、日々の感染者集計が真の感染者数を正しく反映していない点にある。新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の5月29日付資料によれば、「次なる波に備えた検査体制のさらなる強化」を行うという。

しかし、各国の状況をみると、検査数が増えるほど感染者数も増加するという関係にある。これは、検査体勢を強化するほど、多くの不顕性感染者を見つけ出すからである。結局、検査数が感染者数を左右してしまい、判断の基準点がわからなくなってしまう。

国民にとっていちばん重要な情報は、死亡者の動向である。

一般的に、「死亡者数=人口×感染率×致死率」という算式が成り立つため、本来、感染者は最終目標である死亡者の最小化を達成するための中間目標という位置付けである。しかし、新型コロナでは不顕性感染が多いため、感染者数は中間目標としての役割をまったく果たしていない。それなのに、感染者数に基づいて新型コロナ対策を決めるのは、国民の厚生に資するものと言いがたいのではないか。

5月31日時点の新型コロナによる死亡者は891人。これが社会的に許容される範囲内かどうかが問題なのに、この点がほとんど議論されていないように思われる。結果から言えば、新型コロナ第1波による死亡者は、季節性インフルエンザよりもかなり少なかった。

さまざまな死亡リスクと比較考量しつつ、新型コロナによる死亡者数の臨界値を決め、感染者偏重の新型コロナ対策から脱却すべきである。死亡者が許容範囲内に収まっているのであれば、信頼性に乏しい感染者数を重視する必要はなく、過度の活動制限も不要である。かえって他の要因による死者数を増やしてしまう可能性があるからだ。

●第2:指定感染症の解除
第2は、指定感染症の解除である。

政府は1月28日、新型コロナウイルスを感染症法で定める「指定感染症」に指定した。これにより、新型コロナの感染者を強制的に入院させたり、就業を制限したりできるようになった。当時は中国武漢での死亡者急増が報道され、世界的な感染拡大が懸念された時期であり、指定感染症の指定は当然の対応であった。

しかし、当時から状況は大きく変わった。まず、米欧と違って日本人の死亡率は非常に低く、新型コロナの危険性が季節性インフルエンザと大差ない可能性が高まった。新型コロナに感染して「入院治療等を要する者」も累計1484人にすぎない。

少なくとも、感染症法第6条の「当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある」には該当しないという印象である。さらに、感染しても症状が出ない不顕性感染が多いことも分かった。そのため、元気な感染者まですべて入院・隔離させてしまうと、かえって院内感染を拡大させる可能性を高め、医療崩壊を招きかねない。

指定感染症に指定すると、流行抑制に力を発揮する反面、医療現場の負荷も高める。これまでに判明した新型コロナの危険性を考えると、指定感染症を解除して、通常の感染症対応に戻しても大丈夫ではないだろうか。重症化リスクが低い若年層は、インフルエンザと同様に自宅待機でも深刻な問題になりにくい。そして、高齢者や基礎疾患を持っているハイリスク者に対して医療資源を集中させたほうが、第2波での対応力を高めることができると考えられる。

●第3:国民への正しい情報提供
第3は、国民に対して正しい情報を提供することである。

とくに、新型コロナのリスクだけを強調して、国民の不安を煽らないことが重要である。現在の政府広報やこれに基づくメディアの報道は、依然として「恐怖の新型コロナ」との認識に基づいて、なんとしてでも感染を避けなければならないという論調である。一方で、死亡率が極めて低いことにはほとんど言及せず、国民の間でもその事実が共有されていない可能性が高い。

結果、国民感情には新型コロナに対する恐怖感ばかりが蓄積されてしまう。「コロナ鬱」「コロナブルー」などメンタル面の影響が現れたり、外出や人混みに恐怖感を抱いたりするようになったという人も多い。

こうした不安心理は、これから社会活動を再開する際に大きな足枷となる。3密回避やソーシャルディスタンスをあまりにも強調しすぎると、自ずと消費活動が萎縮することになり、経済の「V字回復」も実現困難になる。

前述のとおり、子どもや若年層は新型コロナに対するリスクが非常に低い。「感染しても自然経過するから、過度の心配は不要」というメッセージも必要ではないか。そのうえで、学校や幼児教育なども含め、低リスク層を優先して活動を全面再開することを検討すべきだ。新型コロナのリスクを正しく国民に伝え、必要以上に行動を萎縮させないことが求められる。

真鍋一郎



 
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