fc2ブログ

全体観をもった未来を描けるか

こんなときこそ引いた目で世の中の課題の全体観(perspective)を持つことが重要だ。必ずしも全容がわかるわけではないが、自分の頭の整理もかね、こういうことなのじゃないかというものを書いてみようと思う。

_

リンク

非常にざっくりと言えばこの課題解決は5つの領域(レイヤー)に分けられる。

1)COVID対応、、いかにダメージを少なくし、制圧し(安定的な平衝状態を実現し)、医療システムのキャパオーバー、最悪のケースの崩壊*1を防ぐか。
2)社会の基本コアシステムをどう回すか、、ヘルスケア、ビジネス、教育、行政システム、飲食をどのようにこの状態で回すのか
3)社会のOS的なインフラ機能をどう止めずに回すか、、通信、物流、電気、ガス、石油、上下水道、ごみ処理など(農業・漁業もほぼココ)
4)お金、、経済的に企業や家庭がどのようにしのぎ、立ち直っていくか
5)ルール作り、、これらの不連続かつ急速な変化に対してどのようにフレキシブルかつ大胆に対応し、方向性を修正していくか

当然のことながら、これに合わせて仕組みの刷新を相当に激しくやっていく必要がある。また、これを世界各地の進捗状態の中でうまく回していく必要がある。

ご存じの方もいらっしゃると思うが、コロナを含む感染症のための病床数は4/4現在、日本全体で4,000あまりだ*8。一度入院したら2週間はいなければならないとすると、年間52週で26回転、4,180 x 26 = 108,680 = 約11万人の治療が可能ということになる。入院が必要な重症化率が世界平均同様に5%だとするとこの国が現在対応できる感染者数は年間で11x100/5= 11x20 =220万人に過ぎない。これでは「もしキャパを溢れさせないとするならば」50年以上(57年+)の時間がないと今の人口(12,600万人)全員に免疫ができることはない。50%を目指すとしても29年だ。普通の経済的な感覚ではほぼ無限に続くことになる*9。

仮にこれが1万までCOVID対応可能な病床が増えても同じ計算で*10、免疫を持つ人を50%にしようとすると約12年かかる。3万まで増やしても約4年だ。つまり、向こう数ヶ月で沈静化するという可能性は中国のような完全シャットダウンを行って封じ込めない限り考えられない*11。この状況は他の主要国もそう変わらない。したがって"手なり"で考える限り、来年オリンピックが当初期待していた形でできる可能性は低い。

実際にはいま世界で知られているだけで100以上のワクチン候補の開発プロジェクト*12が進んでおり、6月にも動物治験に入るもの、9月にも人間での治験に入るものなどがあり、早ければ年始にはなにか生まれてくるだろう*13。ワクチンは当然のことながら社会の免疫獲得を劇的に加速する。とは言え、これが10億単位で量産され、世界中の人が打ち終えるのには少くとも数年はかかるだろう。経済的な主要国の50%までをターゲットにしても、現実的な楽観シナリオでも1-2年はかかるというのが普通の見立てではないだろうか*14。

したがって、我々は当面、(感染爆発を極力抑止し、特効薬、ワクチン開発とその展開に最善を尽くす前提で)この疫病と共存的に生きていくしかないというのが現実的なシナリオと言える。僕らは再び、70-80年前に戻ったのであり、ある種の慎重さと生命力が何よりも問われる時代に舞い戻ったということができる。

スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)