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突然変異って、何? 第8稿

コロナウイルスは、やはり変異したようです。武漢で広がったウイルスの初期段階(A型)から、中国で変異しB型に。B型が日本に広がった。B型は東アジア人が主なターゲットで、欧米人には広がりませんでした。
しかし、C型へと変異し、欧米で大流行。A/B型より致死率の高いC型は少しずつ日本にも広まっていますが、さらなる変異を起こすことになります。



ナゾロジーより引用リンク

ウイルスの最も恐ろしいところは、その驚異的な変異速度です。
変異を繰り返すことで、様々な人種や民族に対する感染能力を獲得し、薬に対しては耐性能力を生じさせます。
以前の研究で、新型コロナウイルスは早くも「L」型と「S」型に変異していたことが紹介されました。
しかし今回、英国とドイツの研究者たちによって、新型コロナウイルスの進化学的な系統分析が行われた結果、ウイルスは既に3つの型と160種類の下部グループに変異していることがわかりました。
また、ウイルスの遺伝子(RNA)を調べた結果、160種類の分類群は大きく3つの型(A,B,C)にわかれていることが判明しました。

今回の研究成果によって、人類はようやく「敵」の素性がつかめたようです。
新型コロナウイルスの系譜解明は終息のきっかけになるのでしょうか?
研究内容はケンブリッジ大学のピーター・フォースター氏らによってまとめられ、4月8日に学術論文「PNAS」に掲載されました。
Phylogenetic network analysis of SARS-CoV-2 genomes
リンク
初期型(A型)から地域型(B型)へ

円の大きさは各系統の感染者数に比例している。また線の長さは遺伝的な相違点の多さに比例している。だが最も注目すべきは、図の「A」と示された円グラフが多彩な色になっている(A型は多くの人種に感染できる汎用性がある証拠)一方で「B」と示された大きな円グラフには色の多彩さが失われている(東アジア人に感染が特化している)点である

今回、研究者たちがウイルスの調査に使った方法は、人類の起源などを探るためなどに使われている「系統発生的」(進化的)手法と呼ばれるものでした。
この手法を取ったのは、世界各地のウイルスの遺伝子を解析して、ウイルスがどのように変異・拡散しているのかを明らかにしたかったからです。
研究チームは、最初にヒトに感染したウイルス群が、中国の武漢で入院している患者に存在していたことを突き止め、このグループに「A型」と名付けました。
「A型」は初期の幅広い感染拡大に寄与しているらしく、武漢の中国人の他に、アメリカ人とオーストラリア人にも確認されました。
しかし意外なことに、中国でもっとも多く広がっているウイルスは「A型」そのものではなく、「A型」から変異した「B型」でした。
これは人類が知らない間に、ウイルスが初期型(A型)を使った第一波の拡散を終え、地域型(B型)を使って第二波の感染拡大を起こしていたことを意味します。
また興味深いことに、地域型である「B型」は、どうやら東アジア人を主なターゲットにしていたという事実です。
地域型(B型)からは初期型(A型)が持っていた幅広い感染能力が失われており、欧米人などに対しては効果的な感染ができなくなっていました。
ウイルスは特定地域を攻略するために、総合力よりも地域的な適応能力を選んだのでした。
そして、周知のように、その戦略は絶大な「効果」をもたらしました。
地域型(B型)は中国で大流行を起こし、続く変異に対応する十分な母数の獲得に成功したのです。
日本に持ち込まれたウイルスも、この地域型の「B型」がメインとなっています。
東アジア型(B型)からヨーロッパに適応した最新型(C型)に変異

C型は元は、B型から派生した娘グループだったが、オリジナルのB型が弱かったヨーロッパ人に対する感染能力を獲得し、主にヨーロッパにおいて独立グループを構築するほどの勢力に成長した。欧米での爆発的な感染はA型やB型の増殖傾向とは少し異なる。型の特徴かもしれない/Credit:pnas

そして、東アジア地域で十分な母数を確保すると、ウイルスはヨーロッパ人に適応した最新型(C型)の開発を行います。
最新型(C型)ではヨーロッパ人をメインターゲットとした改修が行われており、北部イタリアから侵食を開始、ヨーロッパ全域を制圧していきました。
さらに最新型(C型)は同じヨーロッパからの移民の歴史を持つ南部アメリカへの浸透も可能で、ブラジルを起点に南米各地へと勢力を拡散していったのです。
北部アメリカにおいては、初期型(A型)による侵攻に次いで「B型」の増援(Bグループから伸びるアメリカを示す青)、そしてヨーロッパ人に対応した最新型(C型)が投入されはじめ(Cの中にもアメリカを示す青がある)、現在もっとも激しい感染が起こっています。
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