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コロナで絶体絶命のイタリアと違い、日本で死者激増の可能性は低い理由

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■イタリアで新型コロナの死亡者が増えた原因

 なぜ、イタリアがこんなことになったのだろうか。

 そもそもイタリア北部では1990年代以降、中国人の移民が急増していた。運悪く年末から、1月下旬に始まる中国の旧正月である春節休みの時期に、中国系の移民が中国とイタリアとを行き来し、感染の引き金を引いたという説が有力視されている。

 筆者はその説を正しいと考える。ただ、それは「感染が広まった理由」の大きな要因なのかもしれないが、重要な指標である「死亡者数」や「死亡率」の説明にはならない。

 イタリアについては、他にも、日本に次いで「世界2位の高齢化国」であるという事実もある。

■イタリアでは発症から死亡に至るまでが早すぎる

 まず、イタリア国立衛生研究所が公表した文書によると、感染者の症状発現から入院するまで4日間かかり、さらに4日後に死亡する、という発症から入院、死亡までの異様な早さが目に付く。

 死亡者の平均年齢の中央値は80.5歳で、感染者の場合は63歳だという。いくら高齢者とはいえ、わずか8日で死亡というのは早すぎるという印象がある。

 これは患者が必要十分な医療を受けられていない状態、いわゆる「医療崩壊」が間違いなく、生じていると考えられる。

 実際、2020年3月22日のデータにおいて、イタリアでは感染者数4万7021人、死亡者数4852人、人口当たり死亡率0.008%(以降人口は外務省基礎データで計算)と死亡者数が多い。

 他のEUの国でもドイツでは感染者数1万8323人、死亡者数が45人と少なく、人口当たり死亡率0.00054%で、ドイツの感染者数はそこそこ多いが「医療崩壊していない国」とされる。また、韓国は3月12日の感染者数7476人で、ピークアウトしたといわれている。

 しかし、1カ月前は全く状況が異なっていた。

■日本での死亡者はイタリア並みに増えるのか

 さて、ここで日本の将来を考えよう。

 実は筆者は「日本では医療崩壊は起きない」と考えている。医療崩壊を起こさないという理由は医師数や病床数、特に病床数に余裕があるということである。

 日本はドイツよりも、病床数は圧倒的に多く、韓国と同程度である。少ないのは医師の数であるが、これも韓国とほぼ同じである。また病床の空床率は韓国より高いので、余力もある。対GDP比の医療費のかけ方も韓国は8.1%なのに対し、日本は10.9%である。

 また、新型コロナウイルスの診断に重要な役割を果たすCTの台数は人口当たり世界一である。

 もちろん、慢性期の病床であれば“急性期へ転用”ということも考えねばならないが、諸外国で「ホテルを病床で使おう」という話まで出ていることに比べれば、日本の優位はゆるぎない。

 ただし、感染者数が爆発的に増え、韓国のピークをはるかに超え、現在のドイツのように2万人近くになった時に医療崩壊が起きないという保証はない。

 東京都知事が「首都のロックダウンもあり得る」と発言したように、決して「油断はできない」という事態であることは、強調しておきたい。

 その意味では、「またか」といわれるかもしれないが、手洗いの励行に加え、「密閉・密集・密室」における他人との濃厚接触を避けるという努力は今後も続ける必要がある。

 医療者と患者で一致団結し、この難局を何とか乗り切りたいものである。

おぬこ
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