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人の末梢神経を刺激するネタを探すのがマスコミの仕事

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豊かな国日本でのこれら「不安」は、生活に対しての人々の要求水準が昔と比べて格段に高くなったことにも原因があると僕は思う。明日の食うものにも困る時代にあっては、「仕事のしすぎ」や「老後をどう生きるか」で悩む人はいなかった。

つまり、世の中が悪くなったからこうした不安が生じたのではなく、世の中が良くなったから、人々の人生や社会への要求がより高度になったから生じたのだ。従って、こうした「不安」があることを悲観的に考える必要はない。世の中の発展の過程で必然的に生じることなのだ。

もうひとつ、これら「不安」はマスコミによって捏造されている部分がある。不安を煽るのはマスコミ固有の仕事である。「今日も一日平穏無事な日でした」ではニュースにならない。何とか人の末梢神経を刺激するネタを探すのがマスコミの仕事であって、始めから、マスコミが世の中のことを正確に伝えるなどということを期待してはいけない。

単身赴任の悲劇だの過労死だの、様々なもっともらしい事例を、これでもか、これでもかと見せ付けられれば、なるほど、働きすぎは現代日本の病理だと、自分を振り返って「不安」になったり、自分の生活スタイルに自信がなくなったりする。

しかし、いくら事例を重ねたところで、日本人のほんの一部のことでしかない。報道されない、普通の暮らしをしている人が常に圧倒的に多いという単純な事実を思い出すべきだ。しかもそうした事例は、意図的に、始めから決まった結論を傍証するために、その結論に都合のいいものだけを集めたのかも知れない。

例えばこんな例がある。最近マスコミに「熟年離婚、定年離婚が増えており、その多くは、それまで会社に縛られてきた夫に妻が愛想を尽かし、子育てが終わった時点で妻から言い出して離婚する形である。」というような記事が出て、決まってこれら働きすぎの夫は「濡れ落ち葉」と揶揄される。

ところが、何十組もの熟年離婚を調べた或る作家によれば、実際は、夫が愛人のもとに走ったとか、新興宗教に熱を入れた妻を夫が見限ったとか、妻の浪費癖に夫が耐えかねた、というように夫が離婚を主導するケースが多いそうである。

妻から離婚を切り出す場合も、強烈なエゴイズムや暴力を家庭内にまきちらす夫に我慢できず妻が飛び出すといった古典的なケースが殆どで、とてもマスコミが期待するような「自立した」妻が「濡れ落ち葉」の夫にさっそうと三下り半を叩き付けるというような話ではない、という。これなど、結論始めにありきの典型例で、その結論を満足させるごく希な事例を無理矢理取り上げたというのが実態だろう。

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西本圭
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