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連日の高齢者による交通事故報道を受けて

2019年4月に、池袋で痛ましい交通事故が起きた。87歳の男性が運転する乗用車が赤信号を無視して暴走。自転車をはね飛ばして女児(3)と母親(31)を死亡させ、さらに歩行者4人をはねるなどして合計8人が重軽傷を負った。

ここ1~2年で、高齢者による交通事故報道が明らかに急増した。しかしこの急増する報道には違和感を持たざるを得ない。

なぜなら、自動車事故件数は減少し続けているからだ。

交通事故による死亡者数は、1970年に過去最高の16765人を記録した。そこから年々減少し、2018年には3532人と過去最低の記録を更新している。

また高齢者は決して事故を多く起こしていない。確かに高齢な運転者は多く、死亡事故の被害者は65歳以上で突出するが、加害者の年齢を調べてみると、最も加害者となっている年齢層は20~40歳代であり、いわゆる壮年層になる。つまり、高齢者が交通事故加害者率として増加してはいないと見て取れる。したがって、減少し続ける交通事故による死亡者数に対し、急増する高齢者の交通事故報道には何らかの意図を感じる。

そう思っていた矢先に、日産自動車がハンドルから手を離した状態で高速道路の走行が可能な乗用車を今秋に国内で発売するという報道がなされた。具体的には、運転支援システム「プロパイロット2.0」を発表し、一定条件において高速道路の同一車線内で手放し運転ができるとのこと。

タイミングの良すぎるニュースを受け、一連の交通事故報道は、所得のある高齢者に自動運転可能な自動車を購入させるためのプロパガンダではないかと感じた。そう思うと、辻褄が合うからだ。

自動車会社は販促のためにTVCMを配信する。マスコミにとっての収入源はスポンサーからの広告収入であり、自動車会社は重要なクライアントである。例えば彼らが自動運転の車を販売する場合、販促のために有効な手段の1つに交通事故報道がある。そういった報道が連日続けば、人間(今回ならターゲットの高齢者)が運転するのは危ないので、機械に任せたら安全、と思わせることができる。その結果、クライアントの売上が伸びる。

プロパガンダ報道は旧くから行われており、今回もその1つと思わざるを得ない。もちろん交通事故も重要な報道であるが、最近のマスコミはみんなの生活にとって重要か否かではなく、自分達の売上を高める報道か否かで優先順位をつけている気がしてならない。そのスタンスを見直さない限り、マスコミ離れは続くばかりだ。




松山健二
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