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その判定結果は正確なのか? ニュースサイトの信頼性を評価する機能が呼ぶ波紋

その判定結果は正確なのか? ニュースサイトの信頼性を評価する機能が呼ぶ波紋
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より転載。

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フェイクニュースから身を守るにはどうしたらいいか。多くの読者が悩むなか、ニュースサイトの信頼性を判定するブラウザー機能拡張が登場した。調査では約8割が判定結果に好感を示す一方で、不合格と判断されたメディアからの反発も出るなど、正確性が議論を呼んでいる。

巨大テック企業が、ネット上の嘘や誤解を招くニュースから読者を守る方法を模索するなか、世論調査大手ギャラップがこのほど実施した調査から、解決につながるかもしれないヒントが見えてきた。

この調査はギャラップが、ウェブサイトの信頼性を評価するニュースガード(NewsGuard)と、同社に出資する非営利メディア団体のナイト財団の依頼を受けて実施されたもの。そこからわかったのは、回答者の60パーセント以上が「信頼性に乏しい」と明確に位置づけられているサイトの記事をシェアする気にならないと考えている、という事実だった。また回答者らは、信頼できると認定を受けたサイトの記事をより信じる傾向もあった。

まさにこうした認定システムをつくりたいという思いから、メディア企業の幹部を務めていたスティーヴ・ブリルとゴードン・クロヴィッツは2018年夏にニュースガードを設立した。ニュースガードはジャーナリストたちの協力を得て、ネット上で人気の高い2,000以上のサイトを対象に、評価基準を示したチェックリストに基づき、信頼できるか否か分析した。

ニュースガードの提供するブラウザー機能拡張は、ウェブサイトの信頼性が不合格であれば赤、合格なら緑のアイコンを表示する。読者は、さらに詳しい評価理由を見ることもできる。この拡張機能は数カ月前から提供されていたが、今回の調査で初めて、読者の半数超が合否判定に好感触をもっていることがわかった。 

「赤マーク」半数超が読む気なし

今回の調査は、専門家による評価を経た研究論文ではない。追加で検証が必要であっても、ネットに氾濫する誤まった情報から身を守りたいと願う読者が、対策の方向性を見出すことができたという点で有益ではないだろうか。

その結果、回答を得られた706人のうち、79パーセントがニュースガードを「非常によい」「よい」と評価していた。一方で、過半数が赤マークの付いたサイトは読む気が失せると答え、63パーセントは赤マークのサイトのコンテンツをシェアする気がなくなると回答した。

詳しい評価理由については、9割以上が総合的にみて「役立った」と答えた。少なくとも一度はニュースガードの判定に賛同できないと感じたユーザーたちの間でも、満足度は80パーセントを超えた。

広がるフェイクニュースに歯止め

雑誌『The American Lawyer(アメリカン・ローヤー)』、ケーブルテレビ局「Court TV(コート・テレビ)」の創業者でもあるブリルは「わたしたちは心のなかでは、調査の公平性に自信がありました」と語る。「それでもやはり、会ったことのない人々がわたしたちの考えに賛同してくれるかどうか知りたかったのです」

ブリルとクロヴィッツは、ニュースガードの創業にあたり、ニュースサイトの信頼性を合否判定するには、シリコンヴァレーのすべてのアルゴリズムを結集するより、熟練ジャーナリストの力を借りるほうがいいと考えた。彼らに雇われたジャーナリスト20人は各ウェブサイトの信頼性を分析し、「頻繁に虚偽の内容を公開しているか」「広告の情報公開は明確か」などをチェックした。

フリルとクロヴィッツはフェイスブックやグーグルといったプラットフォームにこの合否判定を大々的に導入すれば、終わりなきフェイクニュースの拡散にブレーキをかけられるはずだと考えている。

大手プラットフォームへの導入という野望

ブリルとクロヴィッツは判定が正当であると主張しつつ、不正確な点があれば喜んでBoing Boingスタッフの意見を受け付けると話している。また、各方面からは「Daily Caller」をはじめとする極右系のニュースサイトに緑マークをつけたことに批判が出ているが、意に介していない。

彼らは、ニュースガードによるニュースサイトの信頼度評価は、フェイスブックのようなテック企業がブラックボックスになっているアルゴリズムを用いてユーザーの書き込みからはじき出したメディア評価とは、一線を画すと強調している。少なくとも、各サイトがどの基準を満たすか否かを明らかにしている点で、透明性を担保しているとの言い分だ。

ニュースガードは、フェイスブックやグーグルなど巨大テック企業が展開するプラットフォームに、自前の判定制度を導入してもらうという野望を描いている。しかし、現段階ではニュースガードの機能拡張のアクティヴな利用数は30,000件。これに加え、米国各地の図書館が利用登録しているだけだ。利用数を増やすにはまず、相当数のユーザーを抱えるプラットフォームに採用してもらい、認知度向上を図ることが必要になる。

今回のギャラップの調査では、回答者の約70パーセントが、判定制度があればSNSや検索エンジンをより信頼するようになると答えた。現時点では、マイクロソフトだけがブラウザー「Microsoft Edge」のモバイル版にニュースガードの機能を組み込んでいる。ブリルは「今後数カ月で追加発表がある」と明かすが、詳細についてはコメントを控えている。

確かにテック企業は、無限に抱えるウェブサイトの信頼性をきちんと審査すべきだ。しかし、ニュースガードとBoing Boingとの騒動を考えれば、たとえ密かに評価していたとしても、公に見解を示すのにためらうのも無理はないだろう。ギャラップの調査結果が本当なら、ニュースガードの合否判定の実力はまゆつばものではない。賢く利用するべきではないだろうか。

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古越拓哉
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