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芸術離れも必然

1年間のうち一度でも劇場、映画館・美術館・博物館などで、映画・公演・美術作品などを鑑賞した人は50.9%と、96年の前回調査より3.5ポイント減少したことが「文化に関する世論調査」で分かったそうです。鑑賞しなかった理由は「時間がなかなかとれないから」が47.1%で5.1ポイント減少、「あまり関心がないから」は39.5%と11.7ポイントも増加しました。つまりひまがあっても見に行かないという人が増えつつあるのではないでしょうか。

もちろんお役所(文化庁)のアンケートですから鵜呑みにできないし、伝統芸能から大衆娯楽までを一くくりに扱っている点など細かい疑問も残りますが、大きくは芸術離れの流れの顕在化ととらえていいのではないかと思われます。

現代的な意味の「芸術」、つまり作者の個性を重視する「芸術」の概念が確立するのは、18世紀に所有権の観念が発達してからのことで、すでにこう指摘されています。 

>所有権が万物に認められるようになると・・・自分の芸術作品の源泉=オリジナリティーや、創造性の在処=「所有者」としての自分の個性ということが絶対視されるようになり、「芸術」の概念自体も何事からも束縛されない=自立した絶対的概念へと変化していったのです。(36931)

>近代芸術の母胎になっている思想が、性的自我の解放期待を受けたデカルト流の個人主義である以上、芸術がオリジナリティーに重きを置く「我が道を行く」になっていったのも当然です。
(57016)

ところが、今や

>これまで一方的に発信し続けてきた学者や芸術家やマスコミ等、発信階級たちの旧観念が全く役に立たない(44391)

ということに誰もが気付き始めた結果、すでに顕著になりつつあるテレビ離れと同様のベクトルで、芸術離れも進行しつつあるのではないでしょうか。

PS:予想できたことですが、文化庁は「国民の時間の過ごし方が多様化した結果ではないか」と、例によって「人それぞれ」「個人の価値観」で説明しようとしているようですね。
 




三ヶ本万州夫
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