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自分で考える意味。そしてそれがないテレビの世界。

 テレビがすごく見たいと思うことがたまにある。決まって、大学の課題やバイトがとても忙しく、家に帰っては寝るだけという生活を送っているときだ。別に見たい番組が特にあるわけではない。面白いことを期待しているわけでもない。単にボーっとしたいという理由からだ。私にとって、テレビを見るとはボーっとすることの象徴である。それほど、テレビを見るには頭を使っていないと思う。
 
人間は日常生活において、基本的にいつも頭を働かせている。例えば私自身。朝起きて今日の時間割を思い出し、着る服を選び、まつ毛が上がらないことに悩み、お昼の学食のメニュー選びに迷う。そして、友達との会話。ひとつの言葉からどんどん話がひろがっていく。自分の頭で考え、言葉をまとめる。友達がまたそれに反応する。少しも気が抜けない。それがとても面白い。
 
 ところがいったんテレビをつけると、ものを考える必要はほとんどなくなってしまう。それは、テレビが全部筋書きのお膳立てをしてしまっているからだ。脚本が既にあり、番組の枠組みが決まっている。視点もカメラの映す映像という固定されたものだ。内容もそうだ。繰り返し流される同じ映像に、画面を埋め尽くす字幕、出演者が喋るいいかげんなコメント。最後には、ナレーターが適当に内容をまとめて終わり。全て、テレビの世界で自己完結してしまっているのだ。そこに見ている私達の立ち入る隙はないし、またそんな気も起こってこない。
 
 確かにテレビを見ることは楽だ。でも、そこからは何も生まれてこない。
 
 考えるということは、そこに感情が生まれるということだと思う。そして、今私達が求めているのは、単なるモノや情報ではなくて、心を動かしてくれるものだ。その対象は自分達で考えて、手探りで探していくしかない。それなのに自分で考えさせてくれない、心を動かさない。そこにテレビが面白くない理由があるのではないだろうか。
 
 行動範囲が限られていた子供の頃は、テレビ自体が刺激だった。でも大人になった私達は、自分の意思で好きなところに脚を運び、興味の対象を発見することができる。仲間と居場所を自分で選択できる。それが大人のしんどさであり、楽しみだという気がする。どこまで行ってもリアルな本物の人生を前に、作られたテレビの世界に勝ち目はない。



高橋朋子
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