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さようならテレビ君

テレビ君へ

あなたは私の部屋の,隅っこに座っている.

玄関のドアを一人であけて,靴を脱ぎ,明かりをつけて,ソファーに体を預けたとき,あなたと目が合い,思わず私は,あなたの目を覚ましてしまう.

あなたが目を覚ませば,その瞳には,恋をする男女,歌を歌う若者,遠い国の戦争,幸福そうな家庭,新しいお酒,なんかが,際限なくうつっては消えていく.

私の寂しさも,消えていく.

あなたとずっと目をあわせていると,私は,腹の立つ上司,とりかえしのつかない失敗,振られた恋人,戦争が起きる本当の理由,離ればなれになった家族,つまんない周りの人,のことを,とりあえず,考えなくて済む.

あなたの瞳には,上司に腹を立てても立ち直って出世していくたくましい人,とりかえしのつかない失敗をしてもきっかけ一つで成功に変えた人,
振られても戻ってきた恋人,戦争によって確認できる平和,別れても再会できた家族,夢を感じるスポーツ選手,が,際限なく,うつっては消えていく.

だから私も,私が過ごした今日一日を,振り返ることなく眠りにつける.

でもね,ある日,気づいたんだ.
私の現実を,あなたは絶対に,変えることはできないし,私の現実を,決して分かってはくれないことに.あなたには,聞く耳がついていない.
次の日起きればまた,上司とも失敗とも失恋とも失った家族とも起きてしまった戦争とも,つまんないやつとも,私は共に,生きなければならないのです.

親とか,友達とか,恋人とかと,部屋で一緒にいると,どうしても,あなたと目が合い,また目覚めさせてしまう.
あなたがおしゃべりだから,私は,親とか友達とか恋人とかと,しゃべんなくて済むし,うまくいっているような気がしてくる.

でも,私は,気づいたんだ.
あなたがどれだけ言葉を尽くしてくれても,私と親,私と友達,私と恋人との関係は,私が私の言葉で,つないでいくしかないことに.

あなたが瞳を閉じれば,その瞬間,私は瞳をあけ,私の現実をしっかり見届けなくてはならない.

でも,一人じゃ怖い.沈黙も怖い.

だから,今日から私は靴を履き,玄関のドアをあけ,真剣に話したい私の言葉を受け止めてくれる,仲間を探す旅にでます.

さようならテレビ君.さようなら一人で悩む私.さようなら大切な人と何かを考えることをやめてしまった私.
あなたに会えてよかったのかどうか,まだわからないけど,もう二度と,あなたを頼ったり,あなたに期待したりはしない.

できれば瞳を閉じたまま,私の旅路を見守ってください.



やすにし
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コメント

[ネガテブは後ろ向き。テレビと言う西洋技術を逆用でこそ和魂洋才のパワー]

[ネガテブは後ろ向き。テレビと言う西洋技術を逆用でこそ和魂洋才のパワー]
[家庭にどんといるのが真の支配者ともそれこそ陰謀論でも言うが。テレビ専門論を超えると気合も入るだろな]
悪知恵。まあテーマが何であれネガテブ言論はない方がいいだろなあ日本には。実にテレビ以下のネガテブ思考。誰もの直感(確かにこういうネガテブ本を読んでると活力が消えてく。日本気概を弱体化が目的の左派か?)。それこそ江戸人流だ。分裂個人主義私権主義の類である。そうである誰が何企んで書いたか知らんがorジェンダー破壊加担罪が情けないな。何やねんお前は笑。ネガテブでなくテレビを生かせ。その方が境界の神である。専門議論と言う細部の神など鵜呑みにするな。人類一神教こそだ。

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