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テレビの限界

 我々にとってテレビはものである。何か色のついた絵の映る箱である。面白くなければボタン一つで絵が変わる、絵を消す事が出来る。都合のいい時に見て、都合の悪いときには見ない。簡単すぎる、便利すぎる箱である。何もかもが自分自身の思うままだ。しかし実際、我々の生活はもっと複雑でほとんどのことが自分自身の思うようにならない。だからこそ試行錯誤を繰り返し状況を打開しよう、順応しようと答えを見つけるために考える。しかし、テレビの前で試行錯誤する人はまずいない。テレビの前でこの状況どう打開すればいいかと考える人などまずいない。ボタン一つ押せばいいのだから。ボタン一つで絵は自由自在だ。自分の気に入る絵になるまでボタンを押し続ければいい。完全に思考が停止している。我々はテレビの前では何も考えていないのである。そんなものを面白いと捉えることにこそ無理がある。

 ではテレビの前で考えれば面白くなるのか?それもまた違うと思う。テレビを見ているときに主に使うものは目と耳だ。たぶんテレビを見ていて面白いと思うことは、目と耳を通して頭が面白いと思うことだ。しかし、実際の生活で我々は目と耳とさらなる感覚、つまり五感を通して暮らしている。五感を通して得たことを事実と捉えている。頭だけでなく身体を通して現実を事実として認識している。そのためテレビを見る際の頭だけで認識する面白さには限界がある。そのため頭だけで感じる面白さに物足りなさを感じ、頭と身体を通して得られる面白さに興味を持つことは当然のことだと考える。



折目裕
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