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堀潤氏が明かす「僕がNHKを辞めた本当の理由」


NHKの後ろ向きの姿勢に嫌気が差し、2013年に飛び出したのが、元アナウンサーの堀潤氏だ。堀氏は現在、市民投稿型ニュースサイト「8bitNews」を運営。開かれたNHKへの改革を、外から働きかけている。そんな堀氏に公共放送のあるべき姿について聞いた。

■誰もが使えるNHKに

公共財って使えるものですよね。図書館や市民ホールもそう。でも公共放送は違います。視聴者は見るだけで使えません。

実は海外の公共放送は違うのです。市民が持ち込んだ動画を放送で流す「パブリックアクセス」という権利が認められています。米国にはCNNやABCなどのテレビ局と並んで、パブリックアクセス局のチャンネルがあります。僕は米国に留学した際、自主制作した映画をそこに持ち込んだらどうかと言われました。パブリックアクセスは米国だけでなく欧州や韓国、台湾でも導入されてきた権利です。

公共放送という冠が付いている以上、NHKはみんなが使えるNHKであってほしいと思っています。だから僕は退職して、外からNHKを変えていこうと考えました。NHKは公共放送という意識が薄いような気がします。

受信料を支払っている視聴者一人一人のための放送局であるはずのNHKが、残念ながら政権の方を向いているように感じます。この10年間はメディアの変革期でした。ネットやSNSが普及して大きく様変わりをする中、政権から送り込まれたNHKの会長職はずっと非メディア系の企業人が務めてきました。これでは柔軟に対応できません。

その間、中国国営放送のCCTVはネットを活用した海外向けのプログラムを手広く展開しています。アジア発の情報はすべてCCTV経由という事態になりつつあります。国益を考えると、日本からの発信力が弱いという状況でいいのかと思いますね。

■公共放送と政権との距離感

NHKに限らず、公共放送の宿命として政権との距離をどう取るのかという問題があります。これは世界的な問題です。英BBCグローバル部門トップのジム・イーガン氏にインタビューした際、彼は公共放送と政治権力の関係は世界共通の課題だと指摘しました。その上で重要なのが、公共放送としてのスタンスを明確にすることだと。BBCはイラク戦争で米国に加担した反省からトップを公募で選ぶようになりました。

韓国のKBSもセウォル号沈没事件が発生した時、大統領府から政権に批判的な報道をしないようお達しがあり、幹部が圧力に屈しました。でもそれで終わらず、公共放送は視聴者のための放送局だというスタンスを明示して、労働組合が大規模なストライキを起こしました。

オーストラリアの公共放送でも政権からの圧力で製作費を削られ、記者らが反発する動きがありました。政治が揺らげば、混乱や不安のタネは大きくなる。そこで政権はメディアに対するコントロールを強めたいという欲求が高まりますよね。

■つまらないテレビ局は潰れた方がいい

この間、高市早苗総務相が電波を止める可能性があるという趣旨の発言をした際、ジャーナリストが一斉に反発しました。メディアが国にモノを申すというのは日本のテレビ局に欠けていた部分なので、歓迎すべき話ではあるのですが、僕はイマイチそれに乗れなかった。

と言うのは、テレビ局は電波を特別に使っていいと認められている側にいます。そんな利権を謳歌しながら国に対して権利を奪わないでと言うのに違和感があった。海外では電波は開放され、みんなが使えるものになっています。そういう観点から見れば、ひょっとしてつまらない放送局は潰れた方がいいのではないかとちらっと思いましたよ。

米国では電波を自由に売買する電波オークションも始まりました。日本では総務省が一時導入を検討しましたが、実現しませんでした。

電波オークションのような劇的な感じで日本が大きく変わる可能性は低いでしょう。でもテレビ朝日とサイバーエージェントが手を組んで、「AbemaTV」という24時間配信サービスを立ち上げました。ドラスティックに変わらないかもしれないけど、じわじわと「メディアの公共化」は進んでいるのではないか。そんな期待を僕は持っています。

僕が番組を持っているTOKYO MXでも新しい試みが始まっています。彼らは「堀さん、パブリックアクセスやりましょう」と声をかけてくれ、視聴者から寄せられた動画や僕が運営する「8bitNews」経由の動画をニュースソースとして活用するようになった。

国内でできないことは海外に出て挑戦する。そうして徐々に実績を作りながらメディアの公共化を浸透させていけば、いずれは僕たちがNHKにコンテンツを納入する、という形も現実になるかもしれません。

引用:リンク





中 竜馬
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