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感染症大流行の歴史を振り返る

エボラ出血熱を前にして歴史を振り返る


ナショナルグラフィックニュースより
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感染症流行の長い歴史における最新の事例であるエボラ出血熱。しかしこれまでの大流行に比べると、いまのところその規模は決して大きくない。
 
 人類はこれまでさまざまな感染症の流行に苦しめられてきた。その最新の事例がエボラ出血熱だ。最悪のシナリオはパンデミック(世界的大流行)。ウイルスが全世界を席巻し、数千万人が死亡する事態となることだ。

 現在、世界の国々がエボラを抑え込もうと必死で取り組んでいる。世界保健機関(WHO)によりナイジェリアとセネガルでのエボラ感染の拡大終了が宣言された一方で、先週マリでは初のエボラ熱による死者が出た。

 エボラによる死亡者の数がどのくらい増えることになるのか、現時点では不明である。9月下旬、米国疾病予防管理センター(CDC)は、最悪の場合、来年1月下旬までに感染者数(死亡者数ではない)が140万人に達する可能性があるとの試算を発表した。

【 感染症の大規模流行による推定死亡者数 】

1. ユスティニアヌスの疫病(ペスト)1億人、541~542年

 この腺ペストの大流行はビザンチン帝国一帯に広がったが、特に地中海沿岸地域に被害が集中した。これによって、かつてローマ帝国の領土であった地の再征服に乗り出していたユスティニアヌス帝は侵攻の中断を余儀なくされた。

2. 黒死病(ペスト)5000万人、1346~1350年

3. HIV/エイズ、3900万人、1960年~現在

4. スペインかぜ(インフルエンザ)、2000万人、1918~1920年

 インフルエンザのパンデミックはこれまでに複数回起きている。インフルエンザウイルスは新型に変異する特性を持つことから、再びパンデミックが発生する可能性が高い。

5. 近代のペスト大流行 1000万人、1894~1903年

6. アジアかぜ(インフルエンザ)200万人、1957~1958年

7. 第6次コレラ・パンデミック 150万人、1899~1923年

 コレラのパンデミックは1800年代にインドで始まった。第7次パンデミック(現在も継続中)は1961年にインドネシアで始まり、アジア、中東、アフリカに広がった。

8. ロシアかぜ(インフルエンザ)100万人、1889~1890年

9. 香港かぜ 100万人、1968~1969年

10. 第5次コレラ・パンデミック 98万1899人、1881~1896年

11. 第4次コレラ・パンデミック 70万4596人、1863~1879年

12. 第7次コレラ・パンデミック 57万人、1961年~現在

13. 豚インフルエンザ 28万4000人、2009年

14. 第2次コレラ・パンデミック 20万人、1829~1849年

15. 第1次コレラ・パンデミック 11万人、1817~1823年

16. ロンドンでペスト大流行 10万人、1665~1666年

 1499年に端を発したロンドンでの腺ペストの流行は、その後も繰り返し発生し、1665年に始まった大流行ではロンドン市民の約二割が命を落とした。1666年に入って流行は徐々に沈静化し、ロンドンの大火の後、ついに収束。これによって、ロンドンでの一連のペスト流行に終止符が打たれることとなった。

17. アイルランドで腸チフス流行 2万人、1847年

 病気と1846年のジャガイモ飢饉から逃れ北米大陸に渡った人々も、渡航中あるいはアメリカとカナダの港に到着してすぐに死亡。あまりに多くの死者が出たため、彼らの乗り込んだ船は後に“棺桶船”と呼ばれるようになった。

18. ハイチでコレラ流行 6631人、2011年~現在

19. 2014年西アフリカでエボラ出血熱流行 4922人(10月25日WHO発表)、2014年~

20. コンゴで麻疹(はしか)流行 4555人、2011年~現在

21. 西アフリカで髄膜炎流行 1210人、2009~2010年

22. SARS 774人、2002~2003年

≪ 出典:WHO、CDC、国境なき医師団、PDQ公衆衛生、感染症研究政策センター、マニトバ大学、ハーバード大学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)≫




橋本正雄
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