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メディアを襲う”破壊的イノベーション”~読者・視聴者の3分の1を失 ったアメリカの報道機関

メディアに対する信頼性の崩壊は日本だけでなく、今や世界的な潮流と
言えますが、メディア支配の本家アメリカでもその傾向は著しいようで
す。昨今のアメリカによる中東政策が行き詰っているのも、メディア支配
が薄れてきている表れでしょう。

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メディアを襲う”破壊的イノベーション”(リンク)より抜粋

「米国のニュース・ビジネスは崩壊した」
 米調査機関ピュー・リサーチ・センターのリサーチャーは今年7月末、
こう指摘した。名門新聞ワシントン・ポストが、インターネット長者ジェ
フ・ベゾス氏に身売りする直前だ。
 米国人が伝統的にニュース源としてきたのが、新聞、ローカルテレビのニュース番組、CNNなどのケーブル・ニュース局の御三家。ところが、
新聞は広告収入の減少で、従来のビジネスモデルが崩壊。ローカルのニュ
ース番組は、若者離れが目立ち、視聴者数が減少。ケーブル・ニュースも
視聴者が頭打ちと、3つそろって、下落傾向に突入した。
 2012年、米国のニュースの担い手は、追い詰められた。

          ( 中 略 )

「米国のニュース・ビジネスは、真の意味で崩壊しました」と、報告書執
筆者でPEJディレクターのエイミー・ミッチェル氏は言う。読者減から
収入減につながる崩壊にいたった「変化」は3つの形で表れた。

1)収入構造の変化
 読者、視聴者はオンラインに流れたのに、オンライン広告収入は、従来
の広告収入に匹敵するものではなかった。

2)読者、視聴者の変化
 ニュースを受け取るだけでなく、ソーシャルメディアを使って、頻繁に
シェアし、自分の感想や知識を、ニュースに「加える」ようになった。

3)プラットフォームの変化
 「いつでも」「どこでも」ニュースが手に入るスマートフォンやタブレ
ット端末といった新しいプラットフォームが登場した。


●新聞を見限る、高学歴で高収入の男性

 さらに恐ろしいことに、2013年報告書は、崩壊によって生じた報道のパ
ワー不足を、読者・視聴者も認識しているという調査結果を明らかにし
た。
 ピューが今年2000人の成人に対して行った調査では、31%の回答者が、
「かつて慣れ親しんだ内容のニュースや情報がもはや得られないので、以
前みていたニュース源を離れた」と答えた。実に3人に1人だ。
 新聞やニュース番組を見限ったこれらの市民は、高学歴で高所得の男性
に多い。しかも、彼らは報道機関が財政的に困難な状態に陥っているのを
よく理解している層とも一致する。つまり、報道機関が苦し紛れにニュー
スをつないでいる状況を見抜いたうえで、オンラインのほかの情報源に移
っていった。
 収入構造の変化で打撃を最も受けたのは、新聞業界だ。1県1紙体制が
確立した日本と異なり、米国はひとつの市、郡、州の中に複数の新聞が発
行されている。しかし、新聞業界紙エディター&パブリッシャーによる
と、1983年に全米で1730紙発行されていたが、2011年には1382紙と、30年
あまりで348紙が消えた。
 消えたのはコミュニティ紙など中小ばかりではない。新聞業界の不振に
関する情報を集めたサイト「ニュースペーパー・デス・ウォッチ」による
と、新聞の廃刊は大都市圏にも及び、ロッキー・マウンテン・ニューズ
(コロラド州州都デンバー)をはじめ2007年以降、12紙も姿を消した。ロ
ッキーは創刊から150年の老舗新聞でピュリッツアー賞も受賞しているが、
売りに出されたうえ、買い手が現れず2009年廃刊した。
 ピューによると、全米で2003年に5520万部あった週日の発行部数も、
2012年には4430万部に激減している。


 では、天気予報や交通情報など朝晩のピークタイムに、米国人が最も頼
りにするローカルテレビのニュース番組はどうか。4大ネットワーク局
(CBS、ABC、FOX、NBC)のローカル局は夜のニュースで、
2012年までの5年間に400万人もの視聴者を失った。有権者が興奮して、民
主・共和両党の候補者のニュースを日々追いかける大統領選挙だった2012
年も減少した。
 「今でもニュース源としてナンバーワンだが、30歳以下の若い視聴者が
離れ、下り坂の兆候がみえてきた」とミッチェル氏。24時間ニュースを提
供するCNNなどケーブル・ニュース3局でさえ「とうとう、成長が止ま
った傾向がみえ始めた」と話す。「大統領選挙の年なのに、視聴者が24時
間ニュースチャンネルに興味を失い始めた表れ。今後、どう視聴者をつな
ぎとめるのかが問題だ」。
 そして、もうひとつの懸念が、「報道内容の低下が顕在化している」
(ミッチェル氏)ことだ。人員削減や、コスト削減のせいで、費用がかか
らないニュースの報道に流れている。


 「その結果、報道が、何かが起きてから取材する、というパターンに陥
っている。だから、読者にはニュースの上澄みしかわからない。たとえば
住宅市場の崩壊、金融危機など、小さな事象が長いこと積み重なってきて
いるが、それが弾けるまで、どこも報道しないからだ」。


●報道が減り、インタビューが倍増

 報告書によると、次の3つの現象は象徴的だ。

1)2012年の新聞社編集局の正社員数は、1978年以来、初めて4万人を下
回る見込み。2000年に比べると、記者や編集者の数が30%も減少し、ニュ
ースの作り手自身が多く消えている。

2)ローカル局ニュース番組は、天気、交通情報、スポーツの割合が、
2005年の32%から2012年には40%に膨らんだ。逆に取材が必要な犯罪や裁
判のニュースは29%から17%に大幅に低下した。

3)一方、深い分析と現場主義を売りにしてきたCNNは、ニュース報道
の時間が2007年の50%から2012年には24%に半減した。その代わり、人手
も費用もかからないインタビューの時間が30%から57%にと倍増した。

 限られたコストとマンパワーに合わせて作られた「その場しのぎの」ニ
ュース。その質の変化に、米市民の3分の1が気づき、伝統的なニュース
ソースを離れた、というのが米国の報道機関が直面する厳しい状況だ。

           ( 後 略 )



りんいちろう
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