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ポピュリズムの罪~薬害エイズ事件で一人の医者に全責任を押し付けたメディアと検察と政治家

薬害エイズ事件の裏で暗躍した米国、それを演ずるメディアと検察と政治家、乗せられる大衆。薬害エイズ事件に限らず、大方のこの手の事件はこの構造が大半なのではないでしょうか。

『ポピュリズムの罪』(田中良紹の「国会探検」)リンクより転載します。
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「薬害エイズ事件の真実」(現代人文社)という本がある。薬害エイズ事件で業務上過失致死罪に問われた帝京大学安部英教授の弁護団と厚生省元生物製剤課長の郡司篤晃氏、それにミドリ十字元社員の岡本和夫氏が執筆し、2008年に出版された。

安部英氏は非加熱製剤を投与されエイズに感染して死亡した患者の母親から1996年1月に殺人罪で告訴され、国会で証人喚問された後、8月に東京地検に逮捕され、9月に業務上過失致死罪で起訴された。しかし2001年3月、一審で無罪判決を受け、二審公判中の2005年に88歳で死亡した。日本中が大騒ぎをした事件だから記憶されている方も多いと思う。

それから3年後にこの本は出版された。執筆者たちは血液製剤によるエイズ感染という悲惨な出来事に対して、冷静に原因究明と再発防止に取り組むことをせずに、感情的に犯人探しに狂奔し、一人の医者に全責任を押し付け、うっぷん晴らしをした世界でただ一つの国、日本のメディアと検察、そして政治家を糾弾している。私はこの本を読んでこの国にまとわりつくポピュリズム(大衆迎合)の恐ろしさを感じた。

本の内容を紹介する。第二次大戦後、GHQは日本に民間の血液銀行を作るよう指示し、日本の血液供給は民間の血液銀行から出発した。ところが1964年にライシャワー駐日大使が暴漢に襲われ、輸血で肝炎を発症する。これによって政府は血液の供給を献血で行う事にし、日本赤十字社の独占事業とする事を決めた。しかし日赤は製薬会社ではない。血液原料は独占しても薬を作る技術はなく、一方の製薬会社には製薬技術はあるが原料がないという構造が出来上がった。製薬会社は血友病治療の濃縮製剤を95%輸入に頼るようになった。

独占禁止法が強いアメリカでは赤十字が血液事業を独占する事は出来ず、民間の製薬会社が新規技術を開発して血液製剤を作っている。その結果、アメリカが世界の血液製剤市場を独占するようになった。そのアメリカで80年代エイズが蔓延し始めた。アメリカに奇妙な病気が流行っているという情報を受け、厚生省は83年にエイズ研究班を設置した。

84年にアメリカのギャロ博士らによってエイズウイルスが発見される。しかし濃縮製剤によってエイズに感染するかどうかは誰にも分からなかった。従ってアメリカでは非加熱製剤の使用は禁止されず、危険性の低い加熱製剤への変更を考慮すべきであると指摘された程度であった。

安部氏の刑事事件となる患者が非加熱製剤を投与されたのは85年の5月だが、非加熱製剤の危険性が学会で指摘されたのは直前の4月である。そのためギャロ博士らエイズウイルスの専門家からは「安部氏の治療方針は世界の医療水準に適っていた」と指摘されている。

それなのに安部氏はなぜ逮捕・起訴される事になったのか。外国においても非加熱製剤の投与を受けてエイズに感染し死亡した患者はおり、当然ながらアメリカでは日本を上回る数の患者が死亡している。しかしアメリカでは医師に対してエイズ感染の責任を追及する動きは見られず、エイズ感染の科学的な究明と対策に莫大な公的資金が投入された。日本ではエイズ感染の究明と対策に力を入れる代わりに、一人の生贄が血祭りに上げられ、検察の捜査に多額の税金が使われた。

 ~中略~

メディアは血液製剤によるエイズ感染が世界中で起きていた事実には目を瞑り、血友病治療の権威である安部氏がミドリ十字に便宜を図るため加熱製剤の使用開始時期を遅らせ、感染患者を増やしたというストーリーを作りあげた。「安部氏はミドリ十字から多額の金銭を受け取り、金で医師の良心を売った」と報道された。とりわけ悪質な報道を行なったメディアとして、この本の執筆者は毎日新聞、桜井よしこ氏、NHKスペシャル『埋もれたエイズ報告』、TBS『筑紫哲也ニュース23』を名指しで批判している。

メディアの大衆迎合路線にすぐ乗るのが政治と検察である。エイズ騒ぎの最中に就任した菅直人厚生大臣(当時)は抗議活動をしていたエイズ訴訟原告団を省内に招き入れ、「倉庫に隠されていたファイルを発見した」と言って「謝罪」した。しかしファイルは倉庫にあっただけで別に「隠されていた」ものではなく、「謝罪」する意味も不明だった。しかしパフォーマンスしか考えない政治家によってエイズの「悲劇」は「事件」へと捻じ曲げられる。

国会の証人喚問は常に質問する政治家のただのパフォーマンスに過ぎず、問題を解明した事など一度もないが、安部氏に対する議員たちの質問は、頭から安部氏の責任を問うだけで、エイズについての科学的見地からの質問は全くなかったとこの本は書いている。中でも枝野幸男議員は「今度、東京地裁の刑事部でお会いするのを楽しみにしています」と捨て台詞を吐いて質問を終えたという。

こうして非加熱製剤が投与されてから13年後に安部氏は逮捕された。罪名は業務上過失致死罪だが、メディアは殺人者扱いの報道を続けた。それは「安部氏が製薬会社から金を貰ったから事件が起きた」というストーリーを検察も公判で繰り返したからである。ポピュリズムのメディアと歩調を合わせるように検察も冷静な判断をせず、大衆の顔色を伺う体質を持っているのである。

しかも検察が悪質なのはストーリーに都合の悪い証拠を隠蔽した事である。海外まで国費を使って出張し、エイズ問題の権威であるギャロ博士やシヌシ博士の嘱託尋問を行なったにも関わらず、ストーリーに不利になると分かると検察はそれを隠し続けた。しかし業務上過失致死と殺人者であるという主張は矛盾する。裁判は一審無罪となった。

無罪判決が出るとメディアはどう報じたか。「市民感覚から離れた司法」(毎日新聞)、「無念の傍聴席」(読売新聞)、「命の代価 だれが・・・」(朝日新聞)。大衆迎合のメディアにとっては予想外の判決であった事が良く分かる。それまで「エイズ問題の諸悪の根源は安部医師」という誤った報道を続けた責任から逃れるため、冷静に判決文を読む事もせずに感情的な記事を書いて大衆に媚びる。これが日本のジャーナリズムの本性である。

日本はエイズ問題の解明と対策に力を入れるより、悪者を血祭りにあげてみんなでうっぷんを晴らした。振り返ればロッキード事件もリクルート事件も似た構図である。ロッキード事件は世界各国で起きたが政治家を逮捕したのは日本だけ。リクルート事件はメディアが国民を煽って検察が「でっち上げ」に動いた。いずれも大衆は熱狂した。ロッキード事件が政治家を志すきっかけだったという菅総理はいわばポピュリズムの申し子である。総理の退陣を機に国民は「ポピュリズムの罪」を噛み締めてみるべきではないか。
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猛獣王S
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ついに福島大学の学者達が山下俊一大先生解任に向けて立ち上がる~その2


つづきです。

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【要望1】

福島県は、低線量被ばくの健康影響に詳しい専門家として、次の二つの立場の学識者をそれぞれ放射線健康リスク管理アドバイザーとして招聘してください。
(1)被ばく量が少なくなればリスクは減るものの、どんな低線量でも
   リスクはゼロでないとする立場

(2)内部被ばくのリスクを重視し、低線量であっても決してリスクは
   小さくないとする立場

   この二つの立場は、低線量被ばくの健康影響はほとんどないと主張
   する現アドバイザーの山下俊一氏、高村昇氏、神谷研二氏とは異な
   るものです。

   低線量被ばくの健康影響についての様々な見解を県民に示すことは
   県民をいたずらに不安にさせるという懸念があるかもしれません。

   しかしながら、一面的な情報だけを流し、見せかけの「安心」を作
   り出しても、長い目でみれば、県民の健康を守ることにつながると
   は思えません。低線量被ばくの健康影響に関する専門家の見解は定
   まっていないという事実がある以上、県民ひとりひとりがその事実
   を受け止め、考え、議論していかなくてはなりません。

  そのための下地を作ることは、県行政の重要な役割であるはずです。
  医療現場におけるセカンド・オピニオンの重要性が指摘されている
  ように、様々な立場のリスク管理アドバイザーに意見を求める機会を
  県民に与えることは、むしろ、県民の健康を守るうえで有効であると
  考えます。


【要望2】

福島県は、県民の被ばくによる長期の健康影響を疫学的に明らかにするために調査検討委員会を発足させ、その座長には、低線量被ばくの健康影響はほとんどないと主張してきた山下俊一氏が就任しました。この人選のプロセス及び根拠を説明してください。


【要望3】

先の調査検討委員会を含め、今後行われる疫学調査につきましては、研究計画、データ、分析過程を細やかに公表するとともに、調査結果の正当性に対する第三者による評価体制を整えてください。

疫学調査の結果が、仮に、これまで健康リスク管理アドバイザーが発言してきた内容と食い違うものになったとしても、その結果が正しく公開されるよう透明性を確保することが重要であると考えます。
第三者によるチェック機能により透明性を確保することの重要性については、今回の事故における原子力安全・保安院や原子力安全委員会の独立性に関する教訓などからも明らかです。

なお、長期の疫学調査の必要性は否定しませんが、県民の健康チェックは、何よりもまず、県民の被ばく線量を少しでも低減し、健康を維持するために行われるべきであると、我々は考えます。


【要望4】

福島県は、公衆の被ばく線量が年間1mSv 以下に収まることを短・中期的な目標とし、それに基づいた具体的な除染計画(表土の除去、高圧洗浄など)を迅速に作成し、公表してください。

国際放射線防護委員会(ICRP)が福島原発事故を受けて表明したコメントでは、公衆の被ばく線量限度は年間1mSv であり、20mSv はあくまで非常時に暫定的に許容されるレベルであることが示されています。つまり、行政は、子供が長時間過ごす学校などを優先的に除染するのはもちろんのこと、すべての地域に住むすべての住民の被ばく線量が年間1mSv を下回るように努力し続けなければなりません。

ただし、余計な被ばくは少なければ少ないほどよいという観点から、我々は、究極的には、平常時のバックグラウンドの放射線レベルに戻すことが理想であると考えております。県としても、長期的には、医療を除く人工線量をゼロにすることを目標に据え、諸策を講じてください。


【要望5】

福島県は、県民が外部被ばくをどれだけ受けているかチェックできるような体制を早急に整えてください。具体的には、モニタリングポストの拡充、ホットスポットマップの作成、バッジ式線量計の配布、サーベイメータ式線量計の配布または貸与、といった策を迅速に講じてください。


【要望6】

福島県は、県民が内部被ばくをどれだけ受けているかチェックできるような体制を早急に整えてください。具体的には、ホールボディカウンター(WBC)の県内病院への設置及びその支援、ならびに無料検診サービスの整備を、迅速に進めてください。


【要望7】

福島県は、県民が日常生活を送るうえで余計な被ばく(内部、外部とも)を避けることができるように、県民に向けたガイドラインを作成してください。また、被ばくを避けるためのマスク等の日常品を配布してください。

以上

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引用以上


宮本昇 

社会を変えていくのは、今しかない!

地震から、2ヶ月が経ち驚くほどに、テレビや大手ネットは、”普通”にもどりつつあります。

原発のことも、地震の解明も、触れないまま、

>「なんとなく不安」と言った状態の日常が繰り返されて居る。
だから、311以前よりなんとなく社会に元気が無い。(251113)

の状態。
これでは、あまりにも進歩がありませんo(TヘTo)
むしろ、今までの社会状態よりも悪化していってしまう!

*  *  *  *

今回の震災を受けて、まずは復興活動ですが、それよりも深く・長く、かつ、どこにいても、すぐにみんなが出来ることは、
『真実を知りそれを広めていくこと。』

例えば、地震の解明(⇒予測)ができれば、いつ・どこでと、はっきりわからなくても、
「地震が発生するリスクが、極めて高い」
ということが、より高い意識で、みなの中に共認することができます。
そうすれば、
「そんな、地震地帯に原子力発電所をつくるなんて、とんでもない」
という、共認ももっと強めていけるはず。
※天災だけであれば(特に日本人は)必ず可能性に向けて復興する力を持っている。しかし、みんなを不安に貶めているのは、原子力の脅威。

日本全体が、共認をベースに次のステージに向かっていける可能性は、今こそ、今しかない。そう強く感じます。


西田美和

【メディア世論 → 一般世論 ←ネット世論】この勝負どう打ち勝つか?

311大震災、原発危機は、生存さえも脅かす圧力を(少なくとも東日本全般に)加えた。
このことによって、これまで思考停止していた組織や個人は(一時的であっても)覚醒した。
・・・・はずであるが、早、二ヶ月を経て、再び思考停止に向かっている雰囲気を感じずには居られない。

危機感を覚え、思考が起動しても、答え(=向かうべき方向)が見つからないまま日常に戻ってしまったと言ったところでしょうか?
加えて、一度感じた危機感は、心底に刻まれたままなので、「なんとなく不安」と言った状態の日常が繰り返されて居る。
だから、311以前よりなんとなく社会に元気が無い。
自粛ムードなどと言われているが、そんな表層的なものではなく、根深いものであると捉える必要がある。

しかし、思考再起して答えが見つかった、組織や個人は少なくない。
この答えを共有し、協働していけば、社会は変わっていく。
この様な社会の成長を遂げる事でしか心底に刻まれた不安は解消しない。

ところが、犯罪的とも言い得るブレーキがマスメディアだ。
電力会社や原子力村と完全癒着している彼らは、完全にこの答えを闇に葬っている。
「なんとなく不安・・・でも・・・きっと大丈夫」という、徹底的な思考停止ロジックを振り巻き、「答え」決して表出させないと言う手法である。

これに対して、ネット世論は、事実発信に向かい、マスメディアの闇を打ち破るべく力を付けつつあるが、まだまだ未成熟。
一般世論との乖離が残存している以上、その力を発揮出来ずにいる。

この様な現象を打破していく行動が必要なのでしょうか?

↓↓↓↓↓以下引用です

「城南信用金庫の異例のメッセージを大手メディアが華麗にスルー?」(リンク)

東京都品川区に本店を構える大手信金である、城南信用金庫が4月8日にホームページ上にて発表した、「原発に頼らない安心できる社会へ」(リンク)という文書が大きな話題を呼んでいる。「私達は、原子力エネルギーに依存することはあまりにも危険性が大き過ぎるということを学びました」と記し、

(中略)

省電力・省エネルギーの推進に取り組んでいくという、震災後の日本で経済活動を行う企業としての力強い意思表明を行った。

(中略)

今後の電力事情によって、さまざまな苦境が訪れることが想像される企業を顧客に多数抱えているはずの金融機関であることを踏まえれば、そのリスクは他業種の比ではないだろう。

 その勇気ある姿勢は、13日の昼ごろより急激にインターネット上で広がり始め、大きな驚きと賞賛を持って受け入れられている。Twitterでは城南信用金庫での口座開設を検討するツイートも散見された。

 しかし、この城南信用金庫のマニフェストが、インターネットの外には広がっていかない可能性も少なからずあるようだ。

 なぜかといえば、大手メディアは一切このニュースを取り上げていないからだ。15日15時現在でニュース検索をする限り、この件を記事にしているのは、J-CASTニュースとOurPlanet-TVというネットメディアだけなのである。

 この事実だけをピックアップするなら、大手メディアが取り上げるほどのニュースバリューがなかっただけ――という考え方も可能だろう。しかし、大手メディアと、その大広告主としての電力会社という構図が、震災後強くあぶり出された感のある今この時においては、素直にそう受け取ることができないのは筆者だけだろうか?

 とはいえ、現在の日本においては、大手メディアも結局は一私企業であることは紛れもない事実なのだがら、我々一般市民も電力会社との癒着うんぬんと揶揄し、シニシズムに身を浸している場合ではないはずだ。

 城南信用金庫の姿勢を支持するのであれば、それをTwitter上でのリツイートといった形だけではなく、積極的に家庭や職場などで話題にして現実の社会にも拡散していくことで、大手メディアが無視しようにもできないような事態に状況を変えていける可能性も、決してゼロではない。どれだけインターネットの普及率が上がったところで、いわゆる「ネット世論」と一般世論の間にはまだまだ乖離が甚だしいことを、石原慎太郎東京都知事が四選を果たしたこのたびの都知事選で痛感した方も多いだろう。また、言い方を変えるなら、そのような形でなければ社会は変えていくことができないのかもしれない。

 ただし、もはや大手メディアも、自らの立ち位置を明確にすることを、否応なしに求められる事態になりつつあるのかもしれない。



垂心

葬られた微量放射線の影響調査報告(2)


250551のつづき。永田町異聞リンクより転載。
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下記は「原発への警鐘」に記されたマンクーゾ報告の要点である。

◇◇◇
1944年~72年に至る29年間に、ハンフォード原子力施設で働いた労働者2万4939人のうち、調査時点での死亡者3520名。そのうち白血病を含むガンによる死者670名。全米白人のガン死亡率より6%以上も高かった。

ガンで死亡した労働者が生前、職場で浴びた外部放射線量は平均1.38ラド、ガン以外の死者の平均線量は0.99ラドだった。ガンによる死者のほうが生前、40%多く放射線を浴びていたことになる。

倍加線量(ガンの発生率を通常の2倍にする放射線量のこと)はガン全体で12.2ラド、肺がんで6.1ラド、骨髄ガンで0.8ラド、などと推定される。
◇◇◇

放射線の単位であるラド、レム、シーベルト、グレイ、ベクレルはそれぞれ定義が異なり、単純に換算できないが、ここでは便宜的に、1ラド=0.01グレイ=0.01シーベルトとする。

ガンで死亡した労働者の浴びた外部放射線量1.38ラドというと、0.0138シーベルト、すなわち13.8ミリシーベルトである。もちろん年間の被曝量ということであろう。

そしてマンクーゾ報告はこう結論づける。「人間の生命を大事にするというのなら、原子力発電所の内部で働く作業従事者の被曝線量は年間0.1レム(1ミリシーベルト)以下に抑えるべきである」

わが国では、ICRPの勧告をもとに年間の放射線許容量として、一般人の場合で1ミリシーベルト、放射線業務従事者なら50ミリシーベルトという数字を採用してきた。

マンクーゾ報告の結論からすると、50ミリシーベルトというのは、とんでもなく高い数字である。

しかし、原発で働く人の許容放射線量を1ミリシーベルト以下にしようと思えば、作業効率やコスト面などで難しく、現実の問題として、原発そのものを否定することにつながりかねない。

当然、当時の米国の国策にそぐわず、原発関係者や学者らから「科学的信憑性に欠ける」などと一斉攻撃を浴びて、マンクーゾ報告は米政府の手で抹殺され、学界の深い闇の底に葬られたのである。

ICRPの起源は1928年にさかのぼる。レントゲンによるX線の発見で、放射線が医療現場で使われるようになったため、医師や技師の健康を守る必要が生まれ、研究者が世界から集まった。現在、ストックホルムに事務局がある。

この組織が、放射線から人を守るという純粋な精神をしだいに失い、行政や原子力産業サイドに傾斜する姿勢に変質していったことは、しばしば指摘されてきた。たしかにその勧告は1958年を境に、許容量を高くする、つまり規制を緩める方向に転じている。

そもそも同じ人体に対し、一般人は1ミリシーベルト、原発作業員はその50倍でOKというのは、いかにも便宜的である。

福島のこどもたちに、年間20ミリシーベルトまでは絶対大丈夫だと言い切れる根拠が、ICRPの勧告以外にあるのならぜひ政府に示していただきたい。

文科省の鈴木寛副大臣は「100ミリシーベルト未満では、ガンなどのリスク増加は認められない」と述べたと報道されているが、それならば、その根拠となる調査研究データを即刻、明らかにすべきではないか。

マンクーゾ博士はこう警告したという。

「原子力産業はクリーンでもなければ、安全でもありません。それは殺人産業といっていいでしょう」

福島第一原発の事故が日本人、いや世界人類に突きつけているこの警告をわれわれは今、どう受けとめるべきだろうか。国がエネルギー政策の転換を真剣に考えねばならないのは当然のことであろう。

そして将来、スロー・デスを引き起こさないよう、国は細心の放射能管理政策を実行せねばならない。

いまここに見えていないからこそ、その脅威に対し、しっかりとした見識をもって判断すべきである。決してその時々の弥縫策で済ませてはならない。
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転載以上。


田中素

葬られた微量放射線の影響調査報告(1)


国が許容放射線量の引き上げの根拠としたICRPの基準も、原発推進に都合の悪い実態調査を抹殺して都合よくつくられたものだという。

以下、永田町異聞リンクより転載。
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福島県内のこどもたちへの放射能健康被害が心配されている。

大気中の放射線予測値が年間20ミリシーベルトまでなら、校舎や校庭の利用を認めるという暫定方針を政府が発表したからだ。これまでの1ミリシーベルトから一気に20倍にはねあがる。

その根拠は、科学というより、世界の権威、ICRP(国際放射線防護委員会)への「信仰」というほかない。

文科省はこう説明する。「一般人の線量限度は本来年1ミリシーベルトだが、ICRPは原発事故などの緊急時には年20~100ミリシーベルト、事故収束後は1~20ミリシーベルトを認めている」。

官僚にとっての判断基準は「論拠」という名の、いわば「言い訳のタネ」だが、権威の勧告に従っていればそれを満たすということだろう。

筆者は4月7日のメルマガで「許容放射線量の虚構」と題して、ICRPの勧告なるものに根本的な疑問を呈した。

ICRPが許容放射線量の根拠にしているのは、広島、長崎の被爆者の健康被害データと、原爆投下時の放射線量の暫定的な推定値である。いま、福島が直面しているような「微量放射線」の影響を調査した結果にもとづくものではない。

筆者の知る限り、微量放射線が人体に与える影響についての調査結果を人類にもたらしたのは1977年の「マンクーゾ報告」をおいてほかにない。

ところが、この「マンクーゾ報告」は、「スロー・デス」(時間をかけてやってくる死)という不気味な言葉を残したまま、米政府の手で抹殺された。

米・ワシントン州のハンフォード原子力施設労働者の健康被害を追跡したそのレポートの結論が、ICRPの放射線許容の甘さを証明する内容だったからである。

米政府・エネルギー省に「ペルソナ・ノン・グラータ」(危険人物)の烙印を押されたマンクーゾ博士から直接、話を聞いた日本のジャーナリストはおそらく内橋克人氏だけではないだろうか。

筆者は昭和61年に刊行された内橋氏の「原発への警鐘」で「マンクーゾ報告」の存在を知った。

福島第一原発の事故後、復刻版「日本の原発、どこで間違えたのか」が発刊されているので、興味ある方は読んでいただきたい。

ここでは手もとにある「原発への警鐘」をもとに、マンクーゾ報告の内容と、ICRPの勧告を根拠に日本政府が採っている放射能対策の落差について、筆者なりの整理をしてみたい。

「被曝の危険性について米政府当局はいつも次のような言い方をしています。差し迫った危険はない」

マンクーゾ博士は内橋氏にそう語ったという。「ただちに影響はない」という枝野官房長官とそっくりの言い回しだ。

ここに大いなる欺瞞、ごまかしがあることは、多くの国民が気づいている。ただちに危険はなくとも、遠い将来、影響が出てくるのではないか。そう、疑っている。

被曝には大きく分けて二種類ある。原爆の被爆者のように一度に大量の放射能を浴びるケースがひとつ、そしてもう一つが日常的に微量の放射線を浴び続ける場合だ。

広島、長崎の被爆者については、原爆傷害調査委員会(ABCC)が、白血病やガンなどの健康被害を追跡調査したデータがある。ところが、原爆投下時にどれだけの放射線量があったのかが定かでないため、放射線量と人体への影響についての相関関係を解明しきれていない。

ネバダなど過去の核実験の測定値にもとづいて、広島、長崎の放射線量を推定した値を、広島、長崎で集めた発病データにあてはめて、人体が放射線でこうむる影響を計算した結果が、ICRPの許容放射能の数値のもとになっている。

つまり、ICRPが各国政府への勧告の基準とする微量放射線の影響評価も、広島、長崎の健康被害データと放射線推定値から導き出されているということだ。

これに対して、ハンフォード原子力施設を対象としたマンクーゾ博士の調査報告は、日常的に微量の放射線を浴び続けた場合、人体がどういう影響を受けるのかについての世界初の研究データといえるものであった。
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つづく。


田中素

トリウム溶融塩炉だろうが、「核廃棄物」の問題は既存の原発と何ら変わりない

表題の通り、トリウム溶融塩炉だろうが、「核廃棄物」の問題は既存の原発と何ら変わりはありません。

なぜなら、トリウム溶融塩炉ではプルトニウムが出ない分、他の核分裂生成物(ストロンチウムやらセシウムやらヨウ素など)が従来の軽水炉に比べて多く出るからです。

一年前私は仲間と一緒にトリウム溶融塩炉の可能性を追求しましたが、調べていくうちに、結局「放射性物質を出す」という点で既存の軽水炉と変わらず、どちらにせよ生物の住めない閉塞空間を生み、今回のような国家の危機を生む根源になることが分かりました。

以下はその一年前に追及した内容です。記事も是非一読してみてください。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
☆核反応を起こす物質のみでウランとトリウムを比較するとトリウムは核分裂生成物はウランの1.3倍となる

~(中略)~
プルトニウム以外の核分裂生成物に焦点をあてると、ウラン:トリウムの核分裂生成物の生成比は68:88.95≒1:1.3となります。「燃料が同質量ならばウランよりもトリウムのほうがの高レベル放射性廃棄物が多い。」ということです。そして、これが高レベル放射性廃棄物としてガラス固化体となり地中へ埋設されることとなります。

『次代を担う、エネルギー・資源』 トリウム原子力発電12 地球の物質循環から切り離された核廃棄物問題はトリウム発電でも同じ(リンク)より引用
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

根本的に「原子力発電」というのは、「放射性物質を出す」ことには変わりなく、自然の摂理に反しているのです。ですからトリウム溶融塩炉がプルトニウムを出さないから安全だというのは詭弁です。

宇宙は放射線の飛び交う世界ですが、そんな世界の中で、地球はたまたま宇宙からの放射線を”いくらか”遮る環境を生みだしました。
そして何億年という半減期を経て放射性物質が減ってきた世界に、地球の生物は適応してきたのです。この過程が「自然の摂理」です。

原子力発電とはこれに完全に逆行して、放射性物質を大量に生みだします。これが「自然の摂理に反する」という根拠です。


土屋範明

金まみれ、垢にまみれた原発事業~原発推進派の学者や芸能人は数え切れない

『金まみれ、垢にまみれた原発事業・・・』(いかりや爆氏の毒独日記)リンクより転載します。
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 ~前略~

人類は放射能をコントロールする技術をもっていない。にも拘わらず、日本の原子力関連の団体は、無数と言えるほど関係緒団体(その殆どが原発推進のため)が存在する。原発関連団体は「天下り」の巣窟だった(3月29日日刊ゲンダイ)というほどに、信じがたいほどの多さである。

政府機関・地方自治体、独立行政法人、財団法人、社団法人に至るまで100を超える。
参考:原子力関係団体; リンク

この原発推進運動を支えてきたのが、上記各種の「原子力関連団体」・天下り団体である。住民向けのセミナーやメディアへの広報活動などを展開し、原発の安全神話で国民を洗脳し、「原発で地域振興」という飴をしゃぶらせて原発を日本各地にに建設して行った。原発は産官学+マスコミ、文化人、芸能人」一体となったなれあい、もたれあいニッポン腐蝕国家を作り上げた。

30年来、原子力発電の危険性を説き、反対を主張し続けてきた哲学者、梅原猛氏や経済評論家内橋克人氏、40年来反原発を唱えてきた京大原子炉実験所助教小出裕章氏など原発反対派の良心的文化人や学者は極めて少数派である。

一方、原発推進派の学者や芸能人は数え切れないほどである、TVにしばしば登場する有名人(電波芸者?)は殆ど、推進派である。「皆で渡れば怖くない」という迷言を吐いたビートたけしはいうまでもない。彼は、『新潮45』の2010年6月号で、原子力委員会の近藤駿介(東京大名誉教授)と対談した際、原発安全神話を本気で信じていたのか、それとも「皆で渡れば怖くない」と思っていたのだろうか、次のように言っていたという。

””「原子力発電を批判するような人たちは、すぐに『もし地震が起きて原子炉が壊れたらどうなるんだ』とか言うじゃないですか。ということは、逆に原子力発電所としては、地震が起きても大丈夫なように、他の施設以上に気を使っているはず。だから、地震が起きたら、本当はここへ逃げるのが一番安全だったりする(笑)。でも、新しい技術に対しては『危険だ』と叫ぶ、オオカミ少年のほうがマスコミ的にはウケがいい」””

地震の時「原発施設へ逃げるが一番」と喧伝してきた彼だが、まさか今の福島原発事故現場で作業員と共に高濃度の放射線を浴びる勇気があるとは思えない。

 原発推進派の勝間和代女史は、ツィッターで嵐のような批判を浴びて、次のような「お詫び」のコメントをしたそうである。

 ””「私が、事故後のコメントにおいて、過去のデータや科学的根拠ばかりを強調したあまり、多くの方々が感じている将来への不安や精神的なダメージやに対する配慮を欠くコメントをしてしまったこと、また、不愉快と思われる発言を行ったことについて、重ねて深くお詫び申し上げます」””

彼女の言う「過去のデータや科学的根拠」は、今回の事故でもろくも崩れ去っていることに気付いていないで、まだ「科学的根拠」と言うのだから、極めて配慮に欠くお詫びの言葉と言うしかない(苦笑)。

「ジャーナリストの川端幹人さんが「金と権力で隠される東電の闇――マスコミ支配の実態と御用メディア&文化人の大罪」(『別冊宝島』1752号、2011年5月12日発行) と題した記事の中で、「原子力・電力業界がメディアに流している金は、年間2,000億円に迫る」という(掲示板阿修羅からの孫引き)。

そもそも、電力会社は独占事業なのだから、基本的にPR活動は不要なはず、これらの費用も我々利用者に負担させているから、日本の電力料金は世界一高い。その上、今回の後始末(原発廃炉や補償費を含めて)まで、今後電力料金に上乗せしてくるに違いない。全くふざけた話である。

明け烏:
CMをうつ・・・
>そもそも、電力会社は独占事業なのだから、基本的にPR活動は不要なはず

完全な独占事業になれば営利を目的とする普通の会社は絶対にCMは流しません。たとえば、マブチの小型モーター。私の小さいころには「モーちゃん」「ター坊」という宣伝用のキャラクターがあって少年科学雑誌などで盛んに宣伝していましたが、世界を制するとCMのような無駄なことはピタリと止めました。
ほかではYKKのファスナーもパリコレクションだろうが何だろうが使っているファスナーが全部YKKになってからは宣伝をまったくしていません。

よく考えると東京電力はなんのためにCMをうってきたんでしょうかね? お陰でマスコミが日本の電気料金の高さを一切報道しませんでしたが、産業の空洞化にも一役買っているとなると、罪なことをしてきたものです。

トッペイ:
勝間やたけしのようなエセ文化人もメッキが剥がれましたね。連中ももう終わりでしょう。
原発の恐ろしいところは、一旦事故を起こすと誰も制御できないフランケンシュタインのごときモンスターであることです。1年間に一般人が浴びていい放射能の限度は1ミリシーベルトということですが、福島の現場は280ミリシーベルトもあるそうです。作業員の被爆基準も勝手にどんどん国が引き上げていますが、人の命をなんとも思っていないのでしょうね。

いかりや:
彼らは、原発の危険性も、原発に反対する人たちの声にも耳を傾けず原発の負の側面については全く語らない。TV出演料とCM出演料に目が眩み、金にひれ伏す連中のなんと多いことか。そんななかに、脳科学で有名になった茂木健一郎氏がいる。以前に3年で4億円の申告漏れを東京国税局から指摘されたが、多忙で私の能力では(確定申告を)処理しきれなかったと・・・彼の脳はお金で汚染されていた?

彼ら3人だけを槍玉にあげたが、某ブログから次の有名人たちの名が上がっていたので、転載します。
堺屋太一、ビートたけし、副島隆彦 西部邁 小林よしのり 北村晴男 勝谷誠彦 宮崎哲弥 田母神俊雄 櫻井よしこ 和田秀樹、大前研一、養老孟司、茂木健一郎、弘兼憲史、荻野アンナ、幸田真音、勝間和代、森山良子、渡瀬恒彦、吉村作治、福島敦子、星野仙一、金美齢・・・。
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猛獣王S

市民パニックではなく、『エリートパニック』どうする?

今回の東日本大震災のように日本人に特に顕著に現れているが、市民=当事者レベルではパニックは起こさない。
一方で、特権階級=傍観者レベルでは社会を対象化できていないが故に情報を正確に伝えない、自分が情報を伝えることによってパニックが起こるのではないか?(そんな責任は取りたくない)といった『エリートパニック』なるものが起きているようです。

そこを打破する為にも、市民が当事者意識を持って事実追求をしていくことが重要です。現実を対象化している当事者だからこそ正確な情報を求め、みんなでどうする?を考えていきたいと想うのは当然ではないでしょうか。大衆と特権階級との意識の断層を感じずにはいられません。

アゴラ 本当に映画のように市民はパニックを起こすのだろうか?  - 坪井 久人 リンクより引用します。
***以下引用***
1998年ワシントンDC、閣僚の一人がなぜ退職したのかを探っていた若いジャーナリストは彼が常にエリーという名の愛人の話をしていることを突き止め、スキャンダルを疑う。だが、インターネットの調査によりそれはELE(ExtinctionLevel Event:種の絶滅を引き起こすレベルの事象)であると判明。幅10キロの巨大隕石が地球に接近しつつあり、人類を初めとする多くの種が絶滅する危機にある。誰かに打ち明ける前に、大統領との隠密なミーティングの為、政府の工作員により彼女は誘拐される。政府はパニックを恐れ、彼女に取引をもちかけた。

彼らの対策が整うまで発表を控える代わりに、記者会見では彼女に最初の質問をする権利を与えるという取引だ。地球の命運について一般の人々が知る権利を、彼女はおそらくは消える運命にある惑星上の自分のキャリアアップの為に手放そうとして、しかもその選択は承認される。結局、パニックと暴徒的行動が起きる・・・
映画「ディープインパクト」では、放棄された店に火をつける掠奪者たち、食糧と燃料の不足に暴動を起こすモスクワの群衆が描かれる。

果たして、本当に映画のように市民はパニックを起こすのだろうか?
実は市民がパニックを起こした事例は映画の中だけの話で、過去の災害では、ほとんどないに等しい現象だ。
それはオハイオ州立大学災害研究センターを創立したクアランテリが700例以上もの災害を研究した結果、至った結論である。「残忍な争いが起きることはなく、社会秩序も崩壊しない。利己的な行動より、協力的なそれの方が圧倒的に多い」

実際は、映画などでイメージがある「市民のパニック」とは違い、助け合いながら生まれる状況対応能力に優れたコミュニティを生み出す。今回の東日本大震災においても、様々な民間支援コミュニティが立ち上がり、多大な成果を上げていることが記憶に新しいだろう。
一方で、災害時、「エリートパニック」が発生する。
「エリートパニック」とは、コロラド大学の自然災害センターを率いる災害社会学者キャスリ-ンティファニーが提唱した概念で、「エリートは自分たちの正統性に対する社会秩序の混乱を恐れる」ことを指した言葉である。エリートは、壮絶な事態が発生・もしくは発生が予告されると、自分たち以外はパニックになるか・暴徒になると信じ、彼らの想像の中にのみ存在している何かを防ごうとして行動に出る。また、市民が目覚ましい成果を上げ始めた際には、それを阻害する行動に出る。

実際にアメリカでは、エリートパニックにより、例えば、以下のような現象が発生した。
・スリーマイル島では原発がメルトダウンし、閉じ込め機能が30分しか持たない状態を市民に伝えなかった
・911発生直後、ブッシュは市民の助け合いによる目覚ましい活躍と裏腹に、テロの恐怖を宣伝し市民の助け合いや絆を分断。新しく立ちあがったコミュニティの活動を阻害。
また、FEMAや政府が活動を仕切ろうとして、民間コミュニティ・組織と衝突
今回の東日本大震災においても、エリートパニックは同様に発生している。
事例を挙げればきりがないが、そのうちの一部を上げると以下になる。
・福島原発において、パニックを恐れて情報を正確に伝えない、情報を出すのが遅い
・復興会議のメンバーに市民活動で活躍している人々が参加していない(NPO/NGOの分野で一線で活躍している方がほとんど選ばれていない、また、東北で今回の災害で自然発生した市民団体から募集するのも一つだったと思うが、そのような検討はあったのだろうか)
現在でも、「パニックを煽るな」という言説があるが、どんなことがあろうとも「市民のパニック」は起きない。
「市民のパニック」ばかりに集中してしまうことによって、代わりにもっと危険なパニックが権力者に発生していることを見えなくさせてはいないだろうか。
我々がやらなければいけないことは以下の2つだ。
――――――――――――――――――――――――――
①どんなに衝撃的な事実があっても、「市民のパニック」は起きないことを前提にすること
-だから、メディアはどんなに衝撃的な事実でもそのまま流すべき。自主規制かける必要はない
②エリートパニックが引き起こしているであろう言説に抵抗し、市民社会が生み出す力を最大化すること
-災害時に活躍する市民をメディアはもっと取り上げるべき。
-そして、最もエネルギーがある災害時から立ちあがったコミュニティを復興のエネルギーに変えるようにすべき。例えば、復興会議に現場で活躍している市民セクターの参加が少ないのは健全な状態といえるだろうか
***以上引用終わり***


mosimobox 

原発災害10年・20年後はこうなる:IAEA「影響なし」の嘘、低濃度放射能でも健康被害が起きていた(2/2)

(その1からのつづき)
リンク

■IAEAの嘘:食い違う世界最大の原発推進組織と現地の医師たち

時々チェルノブイリの被害は大したことがなかったという議論を見かけるが、これはすべてIAEAの報告を鵜呑みにした人たちの主張である。現地の医師たちがどれほど臨床事実に基づいた放射能被害の科学的証拠を提出しても、IAEAはそれをほとんど無視・一蹴して、(原発推進という利権目的のために)被害をないものにしようとしてきた。

例えばチェルノブイリ原発災害についてのIAEAの公式報告書(1996年)によると、犠牲者はたったの50人であり、他の人たちは飲酒・タバコや、単なる医療の不備、もしくは技術革新によって病気が発見されやすくなったために増えたように見えるだけだと結論づけた。多くの人々から批判を受けたが、IAEAは20周年の報告書でも「現在確認されている犠牲者は50人であるが、調査は継続する必要がある」と言葉尻を変えただけだった。人は利権によってこれほどまで卑劣になってしまうのだろうか。

各地の医師たちが報告してきた事実をまとめれば、これまでに被ばくが原因でガン・心臓病・白血病などで死亡した人の数は100万人に達している。NHKスペシャルがIAEAに批判的な現地の医師たちの意見を採り上げていたことを評価したい。今日のNHKからは想像もできないほどバランスがとれている。

■いま日本人が一番恐れるべき事実:低濃度放射能汚染でも10年・20年後には致命的な健康被害

チェルノブイリ原発災害では放射性物質が1000km以上飛散して北欧などでもガン発生率が増加した地域も出たが、旧ソ連が公式に認めた汚染地域は原発から約600km離れた地域までである。600kmといえば福島から神戸あたりまでの距離に匹敵する。

その中で最も放射能汚染が軽度であった低濃度汚染地帯、厳密には放射性セシウム総降下量が1 - 5キュリー/平方キロメートル(Ci/km2)、つまり370億 - 1850億ベクレル/平方キロメートル(Bq/km2)であった地帯については、IAEAは当然のこととしてソ連崩壊後の各国政府も「人体に影響はない」レベルの汚染だと言ってきた(以下の画像にある一番薄いピンクの部分のこと、ちなみにソ連は単なる円ではなく実際の汚染計測値に基づいて避難・移住地域を区分した)。

チェルノブイリ汚染マップon日本列島

リンク先の図表参照

<1Ci = 37,000,000,000Bq = 370億ベクレル = 37000百万ベクレル>
<5Ci=185,000,000,000Bq =1850億ベクレル=185000百万ベクレル>

ところがこの低汚染地域でガン・白血病など健康被害が増大してきた事実にNHKスペシャルは焦点を当てている。

すでに福島第一原発周辺の自治体ではチェルノブイリ強制移住地帯(15Ci/km2以上)に匹敵する、あるいはそれ以上の放射性物質が降り積もっているが、本当に恐いのは、摂取制限が厳格に適用される高濃度汚染地帯ではなく、むしろそれがない低濃度汚染地帯の方である。

10年後のNHKスペシャルでは、低濃度汚染地帯に区分されたベラルーシ・ポレーシア地方のゼルジンスク村の話が出てくる。ここは原発から約200km離れており、だいたい福島から東京までの距離と同じである。この村の住民は自給自足的農業を営んでいるため、高濃度の汚染地帯の食品は食べていない。それでもこの村の住民の体内被曝レベルが高濃度汚染地帯のそれとあまり変わらないほど高いレベルであったという事実は重大である。なぜなら「安全」であるはずの低濃度汚染から出荷された食品を主に食べているすべての人々が同じような事態に直面していると推測されるからだ。

なぜそうした事態が起こるのかといえば、土→草→牛→乳製品→人体といったサイクルの中で放射性セシウム(セシウム137は300年ほど放射線を出し続ける物質)が濃縮される、いわゆる生態濃縮によって、人体が長期的には高濃度の放射能汚染にさらされていたからだ。

3月21日から27日までの1週間で、茨城県ひたちなか市では257.4億ベクレル/km2、東京都新宿区でも64.5億ベクレル/km2のセシウム137が降った。仮にこの降下量レベルが3ヶ月続くと仮定すれば、茨城のセシウム137総降下量は3346億ベクレル/km2でソ連が自主移住を認めたレベルとなり、東京のセシウム137総降下量は839億ベクレル/km2でソ連の低濃度汚染区分に入る。福島第一原発は冷却材喪失の事態に陥っているためまだ1年以上放射能を出し続ける可能性もある。

つまり、このままいけば東日本全域が少なくともソ連区分の低濃度汚染地域に分類されることになり、現在のようなゆるい基準値で「安全」だとして低濃度の汚染食品を食べさせ続ければ、2020年頃までに日本の人々は、現在チェルノブイリ被ばく者たちが被っているのと同じ問題を抱え込み、その上IAEAや政府や電力会社や御用学者たちによって「原発事故との因果関係は認められない」と言われ、補償も受けられず見捨てられることになるであろう。しかも日本はゼルジンスク村のような自給自足経済ではないので、流通を通じて西も東も日本全国(輸出先にも)同じような体内被曝リスクを受けることになる。

~後略~


きっちょむ

原発災害10年・20年後はこうなる:IAEA「影響なし」の嘘、低濃度放射能でも健康被害が起きていた(1/2)

NHKも以前は、まともな番組を作っていました。
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原発災害10年・20年後はこうなる:IAEA「影響なし」の嘘、低濃度放射能でも健康被害が起きていた(過去のNHKスペシャルより)
リンク

~前略~

いま我々は本当に安全なのか実は危険なのか、信じるよりもまず歴史的事実に目を向けたい。なんとNHKが貴重な事実を教えてくれていた。チェルノブイリ原発事故(1986年)の10年後・20年後の人体への影響を調べた2つのNHKスペシャルだ(一番下にリンクあります)。

これは日本の人たちがよほど原発利権と闘わない限り、2021年・2031年の日本で実際に起こっている可能性の高い事態である。

第一に、福島原発はチェルノブイリ原発よりもハイテクで臨界爆発も起きていないから比較すべきでないという意見はバカげている。一気に爆発的に放出されようがじわじわ長期間放出されようが放射能は放射能であり、人体への被害も十分比較可能である。

第二に、放射性物質の放出量について、日本はチェルノブイリほど汚染されていないと安心するのも大間違いだ。福島第一原発にはチェルノブイリ原発の10倍の放射性物質が貯蔵されており(広島原爆の5000倍)、石棺を行ったチェルノブイリでは10日程度で終わった放出が、福島原発からはまだ最低でも数ヶ月間(政府発表)、長ければ1年以上続くと見込まれていることから、最終的な総放出量がチェルノブイリ級もしくはそれを上回る可能性を否定できない。資料出所

第三に、旧ソ連政府よりは日本政府の方が信頼できる、というのは少なくともこの問題については疑わしい。ソ連も様々な情報を隠していたので相当極悪だったが、まがりなりにも移住を広範囲に認めたソ連政府よりも非人道的だったのが、チェルノブイリの被害をほとんど認めず移住も必要ないとした世界最大の原子力利権集団IAEA(国際原子力機関)であった。米国政府も過去の原発事故の際に米国民にウソをついていた。今回の日本政府も原発擁護のためにきわめて非人道的な対応をしているという点で同じである。

したがって、もしも日本人がこのまま「直ちに人体に影響がない」「(ゆるい)基準値以下」の汚染食品・汚染水を認めつづけるのであれば、チェルノブイリで起きてきたことは将来日本で起こることだと覚悟しなければならない。

以上のことを踏まえた上で、以下のNHKスペシャルを是非見てもらいたい。時間のない人のために、ここにポイントを要約しておく。

■ 10年後の人体への影響

(1)小児甲状腺ガンの急増: 4年後から顕著な増大、のど切開手術
(2)死産増加: 10代で被ばくした母、通常2cmの胎盤が5cmに
(3)染色体変異: 被曝量に比例して染色体(生殖器なら遺伝情報)が破損する割合が増加していた
(4)原発作業員の平均寿命44歳: ガン・心臓病・白血病・記憶障害・神経細胞破壊・躁鬱自殺など
(5)「安全」とされていた低濃度汚染地域で大量の体内被曝が進行していた: 生態濃縮で高濃度となった放射能が、自給自足型の農村の住民の体内に蓄積していた

■ 20年後の人体への影響

(1)成人甲状腺ガンの急増: 小児甲状腺ガンは事故10年後がピークだったが成人のガンはその後に急増
(2)先天性障害児(奇形児)の増加: ベラルーシでは事故前は1万人中50人だったが2000年に110人と2倍以上に増加
(3)引き続き原発作業員の死亡相次ぐ
(4)「安全」とされていた低濃度汚染地域(原発から100 - 400km)でガンや白血病の発症が増加

(つづく)


きっちょむ 

米国でプルトニウム、ウランが検出される→当然日本ではもっと大量に降り注いでいるはず

政府はきちんと発表していませんが、アメリカ経由の情報ではっきりしました。大雑把ながらアメリカの検出量から日本の大気中濃度を逆算して想定しているのも参考になります。


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米国でプルトニウム・ウランが検出される:過去20年間で最大値!プルトニウム239がハワイで43倍・カリフォルニアで11倍
リンク


米国環境保護局(EPA)のデータベースを詳細に調べてみたところ、3月下旬から4月初旬にかけて行われたグアム・ハワイや米国西海岸での計測において、異常な濃度のプルトニウム・ウラン・ストロンチウムが検出されていたことが分かった。これにより福島第一原発から最も毒性の強いプルトニウム・ウランとストロンチウムが大気中に飛散していることが裏付けられた(当然海中にも放出されていることになる)。この事実に日本の政府・マスコミ・東電・御用学者はだんまりを決め込んでいるが(米国政府もアクセスの多い一般向けのページにはごく一部の放射性物質の情報しか掲載していない)、すでに海外の専門家の間やネットでは隠しきれない事実になりつつある。

今回当ブログで集計したのはカリフォルニア・ハワイ・グアムでのフィルタ方式で検出された大気中の放射性物質濃度である(ざっとではあるがアラスカ・ワシントンなど他の州での検出も確認した)。

※ご自身で個別のデータベースを確認されたい方はこちらへどうぞ。州ごと・核種ごとの過去のデータがダウンロードできます。

■ 単位変換式と表内記号
1pCi=1,000,000aCi
1pCi=0.037Bq
1km3=1,000,000,000m3
1Bq/km3=1立方キロメートルあたりのベクレル数(大気中の放射性物質濃度を表す)
Pu=プルトニウム
U=ウラン
Sr=ストロンチウム
CA=カリフォルニア
HI=ハワイ
GU=グアム
放射性核種ごとの詳細データはこちら

■ 集計結果

2000年から2011年2月までに検出された大気中の放射性物質濃度平均(Bq/km3)
  Pu238 Pu239 U234 U235 U238 Sr90
CA 114 64 70 73 75  
HI 81 36 42 39 28  
GU            

2011年3月11日から4月初旬に検出された大気中の放射性物質濃度平均(Bq/km3)
  Pu238 Pu239 U234 U235 U238 Sr90
CA 789 691 555 900 604 48963
HI 2590 1554 1665 1295 1443  
GU 2812 1850 2812 2220 1850  

3・11後の平均検出濃度は2000年以降の過去の平均検出濃度の何倍か  
  Pu238 Pu239 U234 U235 U238 Sr90
CA 6.91 10.77 7.89 12.32 8.05 NA
HI 31.80 43.40 39.30 33.21 51.74  
GU            

まず3月11日以降、プルトニウム・ウラン・ストロンチウムの濃度が大幅に上昇していることが分かる。半減期2.4万年で強烈なアルファ線を出すプルトニウム239の場合、カリフォルニアで11倍、ハワイで43倍になっている。また半減期44.7億年で強烈なアルファ線を出すウラン238(劣化ウラン弾に含まれる物質)の場合、カリフォルニアで8倍、ハワイで52倍になっている。カリフォルニアでは半減期29年で強烈なベータ線を出すストロンチウム90が3月11日以降に初めて検出された。グアムは3・11以前はずっと未検出(あるいは未計測)であった。なお2000年から2011年2月までの過去のデータは、あくまでデータとして残されている検出された時のみの平均値なので、未検出という計測結果をすべて反映した本当の平均値で比較できれば、倍率はさらに大きなものになる。

これが福島原発から放出されたプルトニウム・ウラン・ストロンチウムである根拠は2つある。第一に、比較可能なデータの得られる1990年代前半以降、一度もこのような大規模な濃度上昇はなかったし、ここ20年間で最も高い濃度に突然なっている。第二に、3・11以降に検出された大気中濃度を比較したら、以下のように日本との距離が近いほど高濃度になっていた。例えばプルトニウム239の場合、日本から西に8700km離れているカリフォルニアでの濃度を1とすれば、日本からの距離が南西6200kmのハワイで1.97倍、南に2500kmのグアムでは2.34倍である。福島原発災害以外にこのことを説明できる現象は見あたらない。

3・11後のカリフォルニア州の平均検出濃度を1とした場合の倍率  
  Pu238 Pu239 U234 U235 U238 Sr90
CA 1 1 1 1 1 1
HI 3.28 1.97 2.11 1.64 1.83  NA
GU 3.56 2.34 3.56 2.81 2.34  NA

結論:最も凶悪な放射性物質であるプルトニウム・ウランとストロンチウムも、福島原発から大気中に飛散している。


■ 日本でも飛んでいるプルトニウムとウラン

では日本の大気中のプルトニウム・ウランの濃度はどのくらいになるだろうか。残念ながら東電・日本政府・マスコミ・御用学者らが反原発世論を押さえ込むためにこれらの重大な情報を隠蔽している以上、既存のデータから自力で推測するしかない。情報の制約から、以下はかなり雑な計算になることをご理解いただきたい。

この記事に詳しく書いたが、気象庁が公開した放射性物質飛散予報データによると、2011年3月末あたりで、日本近海での最も低濃度の飛散予測エリアは福島原発上空の100兆分の1という濃度になっていた。おそらくグアムではそれよりも低い濃度で飛来していると思われるが、あえて「保守的」な計算方法(グアムの対福島希釈倍率を高めに設定すれば日本の濃度を逆算した場合に控えめな値が出るという意味)で、この100兆分の1という濃度をグアムに適用して考えてみると、3月26日放出分のデータで茨城は原発付近の約100億分の1、東京は1兆分の1の濃度なので、それぞれグアムの1万倍、100倍というおおざっぱな想定が導き出せる(グアムでの計測日は3月31日と4月1日、希釈倍率データはヨウ素131のもの)。

2011年3月末の気象庁データと米国EPAデータから推定される濃度(Bq/km3) 
  希釈倍率 Pu238 Pu239 U234 U235 U238
グアム 100兆分の1 2812 1850 2812 2220 1850
東京 1兆分の1 281200 185000 281200 222000 185000
茨城 100億分の1 28120000 18500000 28120000 22200000 18500000

正確な値までは分からないが、アメリカでプルトニウムやウランやストロンチウムが飛んでいる以上、日本の空気中には少なくともそれよりも高い濃度で飛んでいることは確実であろう。政府は放出されたヨウ素131とセシウム137の量からレベル7であることを認めたが、放射性物質の種類や質からみてもチェルノブイリ事故に並んでしまった。プルトニウムやウランはヨウ素やセシウムよりもはるかに人体に与える影響は大きいが、それらが出すアルファ線は短い距離しか飛ばないため放射線量モニタリングでは計測できない。身の回りにたくさん降っていることに気づかず体内に入れてしまえば致命的なリスクを抱えることになる。1000人に1人の子どもをガンにさせる暫定基準を決定した文科省は、なんとこの体内被曝分を全く計算に入れないでそれだけの被曝を認めるという。10年・20年後の人体への影響についてはこちらへ。

もう隠しきれないな。どうする、斑目!

_________________________________

以上


きっちょむ

偏差値エリートは何故役に立たないか:彼らが今この国を危うくしている


『偏差値エリートは何故役に立たないか:彼らが今この国を危うくしている』(いかりや爆氏の毒独日記)リンクより転載します。
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筆者は本ブログで「偉くなるほどバカになる」と何度も述べてきた。彼らを侮辱する積りはないが、そう言わざるを得ないから言っているまでのことである。政治家にしろ、企業のトップにしろ、トップグループとされる学者たちでさえそう思わざるを得ない今日この頃である。

彼らエリートが今この国を危うくしている。原発は彼らエリートから文化芸能人にいたるまでその危険性には目をつむり金に目が眩んで推進派となり、反対派を無視し続けてきた・・・福島第1原発事故は、対応を誤れば、1号炉~3号炉のどれか一つでも水蒸気爆発が起これば1~4号機まで手がつけられない状態になります(近くには5号炉、6号炉の外に福島第2原発もある)。そうなればチェルノブイルの事故どころの騒ぎではないのである。今福島原発では、末端の作業員たちが、被爆の危険のなかで懸命に頑張っている。原発推進に踊った文化芸能人や学者らセレブリティたちは、高みの見物をしている。

彼らは厳しい競争に勝ち抜いて一流大学に進学し、優秀な成績で卒業し、大企業や中央官庁に就職した偏差値エリートたちである。

彼らは、恐らく道義や道徳は二の次三の次にして、幼少時から勉強のできる子はいい子であると叩きこまれ、勉強の方が道徳に優先して育てられたのだろう。競争至上主義の中では、道義や道徳よりも他人を蹴落としてでも自分が優位に立つことだけが目的化してしまう、他人への思いやりは形骸化している(例えは悪いが、菅首相の形ばかりの被害者訪問は政権維持のためのパフォーマンスに過ぎない)。

ペーパーテストでは答えは一つしかない、それ以外はみな×(バツ)だから、幼少のころから一つの答えを求めてまっしぐらに育てられたに違いない。偏差値エリートたちの頭脳はデジタル化して数ある情報から一個しか選び出さないような構造にこり固まっているのだろう。本人たちは自分たちの頭がデジタル化していることさえも気付いていないのだろう。柔軟性に乏しいと言うべきか、逆転の発想がないのである。

国の予算編成ともなると、自民議員から民主党議員にいたるまで、大変だ~「財源々々」と繰り返し、その答えはただ一つ「財源」に消費税アップしかないという始末である。小泉政権から今日までどれほど消費税アップが唱えられてきたことか。菅首相の肝いりで突如創設された「復興構想会議」なるものの初会合で、その議長がいきなり「震災復興税」→消費税3年間3%上乗せして8%に引き上げというのだ。大震災という国難のときでさえ、彼らの答えはただ一つ、増税しかないのである。 

筆者は、経済至上主義者である積りはさらさらない。だが、ここ15年余りの間に世界各国の経済成長(名目GDP)が2倍近くになっているのに日本だけがゼロ~マイナスというのは、余りに異常な現象である、しかもこの15年間に国の借金は600兆円も増やした。財務省のエリート官僚は言うまでもなく、マスコミや経済の専門家たち、自民政治家や、民主党議員まで借金の深刻さは口にするが、何故日本だけがここまで落ち込んだのか、誰も解明は愚か、追及もしない。

前例がないものは、彼らには答えをみつけられないのである。根本原因を解明しないから、解決策もみつけられない。

今回の大震災直後に、日銀は合計100兆円を超える巨額の金を金融機関(メガバンク)に流した。日銀はこの巨額の資金供給は震災復興資金であるかのように見せかけたが、メガバンクが震災復興資金にまわした形跡は全くない。その結果起きたことは、1usドルが76円と言う史上最高の円高を記録し、更にその後、今度は年初来の85円を越える円安、そして現在は元の水準82円にもどしている。日本の国家予算を超える規模の巨額の金が短期間に動いたにも拘わらず、政治家もエコノミストもマスコミもだんまりを決め込んでいるのである。その一方で3兆円だの4兆円だのという復興資金に頭を悩ましているのである。
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猛獣王S

原発内での作業の様子がマンガで紹介されています(手塚治虫や宮崎駿のコメントも)

「図説 危険な話」というサイトリンクで、すごい放射能を浴びながら作業をしている様子が紹介されています。


松尾茂実

放射性物質「不検出」?

動揺するからと数値を隠し続けるための基準値の変更
~・以下、リンクより引用・~

水については海や川が汚れ、魚などが汚染されるのとは別に、直接的に人間が摂取する影響も考えなければならない。東京都では3月23日に暫定基準値を超える放射性物質が検出されたとして、乳児への摂取制限を決めたが、翌日には解除。それ以降は基準値を下回ったとし、最近の測定結果には「不検出」の文字が続く。

しかし、そこにはカラクリがあった。都庁関係者が言う。

「都は東京都立産業技術研究センターに都内3ヵ所の浄水場の水質調査を依頼しています。その際、水については1kgあたり20ベクレル以下の場合には、放射性物質が検出されても『不検出』として報告するよう指示が出されました。理由は都民に動揺を与えないため、というものです」

本誌が東京都立産業技術研究センターに確認したところ、検出する機械が1台しかなく、長時間の検査ができないので微量の場合は誤差も考えて「不検出」としていると回答。なお、空気の汚染についても都は、1m3あたり0.1ベクレル以下は「ND(ノーデータ=不検出)」として公表していない。

この空気の汚染について、原子力安全委員会が、福島県浪江町で放射線量積算値が高くても、線量そのものが減少傾向にあるから大丈夫だと言っているのは前述した通りだ。だが、放射性物質は一度漏れ出したら、空気中を漂い、長期にわたって拡散していく。福島、茨城、栃木、群馬、千葉(一部)の各県でほうれん草などの出荷制限が行われているのも、こうした野菜が空気中の放射性物質を取り込んでしまったからに他ならない。

「野菜が放射性物質を取り込む経路は大きく二つあります。ひとつはガス状の放射性物質を葉の気孔から内部に取り込むケース。もう一つは粒子状のものが直接、葉に付着するケースです。後者の場合は、よく洗えばある程度、放射性物質を取り除くことができます。しかし、気孔から内部に入ったものについては、洗っても簡単には取り除けません」(環境総合研究所・青山貞一所長)

~・引用終了・~

国や関係者の発表の観測値は当てにはならないのであれば、自らの手で観測する、あるいは観測しているサイトを探す必要があるのではないでしょうか。



村田頼哉

ウランの拡散による人体への影響について

福島原発が水蒸気爆発した再に、ウランの拡散による人体への影響について、ほぼ同義である劣化ウランが参考になると思われます。
以下関連サイトより引用

■劣化ウランとは
劣化ウランは、ウラン濃縮の際に生成され、ウラン235の含有率が天然ウランを下回るウランのことである。
天然ウランには、熱中性子による核分裂反応を起こしやすいウラン235と起こしにくいウラン238が含まれ、このうちウラン235の含有率は0.7%程度である。この天然ウランからウラン濃縮によって濃縮ウランを得た後に残された部分は、通常、ウラン235の含有率が0.2%程度であり、これを劣化ウランと呼ぶ。さらに濃縮を行なって劣化ウランに残存するウラン235の割合を下げ、より多くの濃縮ウランを得る事もできるが、新たにウラン鉱石を採鉱・精製・濃縮することと比較してコストがかかるために行われない。上記の濃縮後に得られるのは六フッ化ウランであり、用途に応じて酸化物または金属として利用する。

■劣化ウランの人体への影響①
 ウラン238は半減期45億年の放射性元素です.ウラン238の放射能は主としてアルファ線です.アルファ線の実体はヘリウムの原子核です.ヘリウムは陽子2個と中性子2個で構成されています.残されたウラン238は,核子が4個減って元素名も変わります(トリウム234).
 アルファ線の透過力は大気中では僅か数センチに過ぎません.さまざまな分子や原子とぶつかって,急速にエネルギーを失ってしまうからです.従って体外被曝の危険性はあまり考える必要はありません.
 しかし、その分だけ,直近の組織が受けるエネルギーは巨大なものとなります.ウラン238を含んだ粉塵が体内に吸収されれば,強烈な体内被曝をもたらします.数ミリ周囲の細胞では,細胞内の遺伝子が激しい損傷を受けます.したがって発ガン性も極めて強いものとなります.
 これまでアルファ線の人体への影響はあまり研究されてきませんでした.しかし最近明らかにされた研究によると,人体への影響力は中性子線の2倍、ガンマ線の20倍とされています.
 DU弾が装甲を貫通する場合,弾頭に含まれた金属状のウランが燃え出します.燃えたウラン238は,微粒子状の八酸化三ウラン(U3O8)になります.この微粒子は大気中のチリなどに付着して、広範な放射能汚染を引き起こすことになります.
 このウラン238をふくむチリは,呼吸器,消化器,皮膚からとりこまれます.これらの9割は腎臓から尿に排泄されますが,残りは体内に沈着します.
 またウランは化学的毒性も強く,吸引すると鉛中毒と似た症状を起こすと言われています.

 
■劣化ウランの人体への影響②
 1943年10月30日の員会メモランダムによれば,この日,「S-1実施委員会」という委員会のなかの小委員会から,マンハッタン計画の責任者グローブス将軍あてに,一通の手紙が送られました.その手紙は「放射性物質の兵器としての利用」と題されていました.そこには、「ウランの吸引によって,数時間から数日のうちに気管支に炎症が発生する」と報告されていました。

 手紙は続きます.「(ウランから放射された)ベータ線は,汚染された水、食糧、空気により消化器官に入り込む.空気から吸引されたものは鼻や咽喉頭、気管支の粘膜などに付着し、次に飲み込まれる。その効果は気管支におけるのと同様な局所的な炎症である。胃、盲腸、直腸では,摂取されたものが,どこよりも長期にわたって残留する.このため消化器系統の臓器が最も深刻な影響を受ける。放射線被爆による一般的症状を示すことなく、消化器官に致死性の潰瘍、穿孔が発生することも考えられる」

 このように,劣化ウランを吸引または摂食した人が、下痢などの激しい発作に襲われることが報告されています。かつて1943年に小委員会報告で予見された健康障害のほとんどは、「砂漠の嵐」作戦で劣化ウランの被爆を受けた兵士において観察されているのです.

(ウランと劣化ウランのすり替えがあります.手紙が指しているのは,原料ウランそのものです.劣化ウランの放射能はその60%程度です.
また,「(ウランから放射された)ベータ線」というのも,現在の知識から言えば不正確です.劣化ウランの場合はほとんどがアルファ線による内部被曝です.ただし,記載された症状は完全に一致しています.このことからアルファ線にもベータ線やγ線と同様の効果があることが推測されます.)

■劣化ウランの人体への影響③
次に、このメモは、劣化ウラン弾の人体・環境影響について、「放射性粉塵や煙霧によって汚染されている地域は、汚染濃度が十分高く保たれる限り危険であろう。
又、これらの物質は処分されて吸入の代わりに摂取によって体内に取り入れられることもある。貯水池や井戸は汚染されるだろうし、食物も、粉塵や煙霧を吸い込んだ時に引き起こされる場合と同様な有害な影響を及ぼす毒に汚染されることになろう。」
と説明し、「1ミクロン以上の微粒子は鼻、気管、気管支に付着され、それから毎分1/2-1cmの速度で内壁の粘液と一緒に運搬される率が高い。1ミクロン以下の微粒子は肺胞に堆積し、そこに永久に留まっているか、リンパ腺か血管に吸収される率が高い」として、呼吸器系の障害を指摘する。
さらに、「汚染された水や空気、食物を通じて消化管に入り込むことができる。これらの物質は空中から、鼻の粘液、喉、気管支などに付着して、飲み込まれるだろう。
その影響は気管支において見られた様に、局部の刺激症状(炎症)であろう。 これらの物質は胃、盲腸、直腸には、他どの器官よりも長期間残存し、これらに影響される率が非常に高い。 放射能被爆のいかなる一般的症状さえも見られずに、腸に穿孔や腫瘍ができて死に至ることも考えられる。」「ベータ線やガンマ線を放出する核分裂生成物は肺や消化管から血管に吸収され、全身を巡るかもしれない」と指摘している。


・関連投稿の紹介
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・引用サイト
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S・M

マスメディアが伝えない”新聞・テレビの歴史といま”~その3


THINKERより
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~中略~

□大戦中の新聞報道
大戦中、各新聞社は、政府発表をそのまま掲載して、みずからも戦争を煽動するなどして、全国民に多大な犠牲を与えました。なかでも政府の公式見解である大本営発表を受けた新聞各社は、ミッドウェー海戦以降は、あからさまな虚偽報道を行うようになり、勝敗と正反対の発表さえ恒常的に行われました。また、ラジオ放送においても、戦時中のNHKが、戦意高揚目的の虚偽発表は864回にのぼります。 (中奥宏 『皇室報道と「敬語」』より)

そのため大本営発表といえば、今では、「内容を全く信用できない虚飾的な公式発表」の代名詞にもなっています。

□戦争責任をとっていない新聞社
多くの国民が貧困に苦しむ敗戦後においても、大手新聞各社は、戦時中の虚偽報道を反省することはありませんでした。

朝日新聞は、敗戦後当初、上層部はほとんど辞職しようとしませんでした。昭和20年8月の敗戦、3ヶ月後の11月にようやく、「国民と共に立たん」という社告を掲載し、社長以下重役が総辞職しましたが、数年後には、辞職したはずの村山社長は会長に復帰、さらにその後には社長にまで復帰して、昭和39年まで経営の実権を握りました。

また、読売新聞社では、当時社長であった正力松太郎が、GHQから戦犯容疑指名を受けた4ヶ月後にようやく辞任することを表明しました。しかし、昭和26年には、社長に復帰し、昭和44年まで経営の実権を握りました。虚偽の報道を続け、国民を欺き、戦争へと駆り立てながら、会社は潰れることなく、現在も存続しているのはなぜでしょうか。新聞社にまったく戦争責任に対する意識がないことは明らかです。

そして、戦争責任をとらない大手新聞各社が、戦後の日本において、テレビ局を設立していき、さらにマスメディアとしての力を獲得していきます。

□テレビによる戦後の日本統治
敗戦後は、武器を持ったアメリカの進駐軍が日本全土に駐留し、治安の維持を確保していました。そして、昭和27年にGHQ(連合国総司令部)が撤退した後は、CIAなどのアメリカ政府の情報機関が代わって対日政策の主導権を握るようになりました。その情報機関が主導した日本支配計画として導入したものが、日本のテレビ放送でした。

ですから、日本のテレビ放送は、歴史の由来からすれば、アメリカによる「日本国民・支配装置」といえるものです。そのため、日本の当時のテレビシステムは、すべてアメリカ式のものが流用されています

当時のテレビ番組は、反共産主義的な内容や、アメリカが憧憬の的になることを促す内容が意図的に放映されていました。それは、進駐軍が撤退した後も、日本国民が、親米感情を持ち続け、当時脅威であった共産主義に感化されず、日本が親米国家であり続けるため、心理作戦として必要とされるものでした。

□テレビの歴史-正力とCIA
正史では、日本初の民放である日本テレビの創設は、「日本のテレビ放送の父」といわれる正力松太郎個人の功績とされてきました。

しかし、2000年に日本帝国政府情報公開法がアメリカで制定され、機密扱いとされてきた過去の重要書類が一般公開されました。早稲田大学教授・有馬哲夫氏は、アメリカに渡り、国立公文書館に眠っていた474ページにも及ぶ機密ファイルを調査し、 元警察官僚で、大物政治家の正力松太郎が、テレビを通じて親米世論を日本国内で形成するためにアメリカ政府の諜報機関であるCIAと協力関係にあったことを明らかにしました。 その内容は著書の『原発・正力・CIA』『日本テレビとCIA』に詳しく記されています。

□CIA(アメリカ中央情報局)とは
対外諜報活動を行うアメリカ合衆国の情報機関の代表格が「CIA」です。CIAは、外国反米政権を倒すためのテロ組織を支援することや、外国の親米政党に対する秘密援助も行います。政府が公的に手を下せない “ 裏稼業 ” に関わっている組織です。そのため、「クーデターメーカー」とよばれることもあり、反米国家のイランなどからは、「テロ組織」に指定されています。

政治家、軍人、NPO活動家、宗教団体、留学生、芸能人、外国人など様々な身分・職業に偽装させたエージェントを世界各国に配置しているといわれます。末端のエージェント・職員は、自分の活動の目的の全容を開示されておらず、虚偽の説明を受けているようです。

CIAは、アメリカの覇権の維持拡大を最終目的として、外国の政府と同国内の反政府勢力の双方に介入し、政策決定をコントロールする巧みな手法を用います。どういうことか簡単にいうと、まずアメリカの支配対象国内に、あえて左翼・右翼・学生運動・宗教団体などの反米集団を育成します。そして、軍事介入ないし戦争のきっかけを作り出し、その後に支配体制を構築するという長期的な計画を世界各国で実行しています。これは、日本においても例外ではありません。

<日本政府中枢との関係>

日本占領期から、児玉誉士夫、笹川良一(右翼)、岸信介(首相)、緒方竹虎(自由党総裁)、辰巳栄一(元陸軍中将)、田中清玄(左翼)、などをエージェントとして、設立期の自民党にも活動資金を提供しました。ゆえに自民党には基本的に親CIA、またはエージェントが多いといわれます。(角間隆著『ドキュメント日商岩井』、川端治著『自民党 その表と裹』より )

日本の指定暴力団ともコネクションを持ち、左翼学生運動の資金提供にも関与しています。(森川哲郎著『日本疑獄史』より )また、国内の大手宗教団体への関与も指摘されています。

~中略~

(続く)


中村英起

3 福島原発は”爆発”しても、しなくても、長期的な危険度は変わらない

■爆発しない可能性は高い

現在は付け焼刃的な冷却水注入が破綻せずに推移しており、原子炉全体が溶け落ちるような状態には至っていない。水滴が落ちるように、粒子状になった核燃料が内釜から外釜へ、外釜から外部へ、または冷却水の中に流出している。さらに、炉内の圧力を常時監視し、一定の期間でベント(水蒸気を逃がし、圧力を下げる)している。
このまま爆発を起こさずに(小さな水蒸気爆発を伴いながら)安定的に推移する可能性が高い。(但し、老朽化した配管や釜が、次の地震などで折れたり割れたりして放射線量が急上昇し、作業員がいなくなるという事態に陥らなければ、であるが)

■爆発しなくても放射性物質の総量は変わらない?

循環型の大規模な冷却装置を完成させ核燃料を冷温停止させなければ、核分裂(or自然崩壊)は長期間に亙って続くことになる。すると結局、誕生する放射性物質の量は、爆発しようが爆発しまいが、「同じ」だということになる。発生した粉末状のウランをはじめとする放射性物質は、炉や配管の亀裂から漏れ出して、空中に放出され続け、あるいは冷却水を通じて海に流れ続ける。こうして、ゆっくりと周囲に放射性物質が拡散していく。

つまり、爆発するかしないかという問題は、放射性物質の拡散範囲と密度を左右しているに過ぎない。(大量の熱を伴う爆発の方が核分裂反応が促進される可能性を考慮すれば、「爆発が起こらない方が」ウランそのものが粉末状に破砕されて放出され、それが拡散して生み出す放射性物質の方が、量は多いかもしれない)

■内部被ばくが問題になる

しかも、爆発を伴わずに放射性物質の拡散が進んだ場合、何も対策が取られない可能性が高く、その場合空間の放射線量が小さくても、放射性物質が体内に取り込まれていくことになる。体内に取り込まれた放射性物質は、α線やγ線などの放射線を出し続け、近辺の細胞は微弱であれ長い期間集中的に放射線を浴びることになる(内部被ばく)。この細胞がガン化する可能性は高く、外部被ばく以上に内部被ばくが問題になる。

加えて、海などに流出した放射性物質は、魚などの食品を通じて人間の体内に取り込まれる。冷却水が蒸発する時にも放射性物質を含んでいるため、雲となり雨となって関東近辺に放射性物質が降り注ぐことになる。とりわけ、放出されたウランそのものが体内に取り込まれた場合の人体被害は、イラク戦争における「劣化ウラン弾問題」でも一部報道されているように、悲惨なものとなる。

つまり、爆発しなくても(あるいは、爆発しないで推移するからこそ)内部被ばくは避けられないことになる。マスクやカッパなどの対策はもちろんだが、体内に取り込んだ放射性物質をどう排出or無害化するかが、次の課題となる。


内藤琢 

2 福島原発では、核爆弾のような”核爆発”は起こらない

■核爆弾のような”核爆発”はしないのか?

核爆弾で起こる”核爆発”は、原発事故では発生しないとされる。
核爆弾にウランを使う場合は、ウラン-235を100%近くに濃縮したものを使用する。天然のウランのなかにはウラン-235は0.7%しか含まれていない。この天然ウランをそのまま燃料に使う型の発電炉もあるし、また軽水炉型の原発ではウラン-235を3%ぐらいに濃縮して使っているが、爆弾の場合はウラン-235を純粋100%に近くする。これら純粋のウラン-235またはプルトニウム-239を2つ以上のかたまりに分けておき、それぞれのかたまりは臨界質量以下にしておく。それらのかたまりを火薬の力で急激にぶつけ合うと、連鎖反応を起こし爆発する。 ウラン235の核爆弾の2つのかたまりが、火薬の力でぶつかり合って1つになったとき、中性子が飛んでくれば10万分の1秒以下でウラン-235全部の原子核が核分裂し、莫大なエネルギーを放出し、周囲の物を吹き飛ばしてしまう。

原子炉内部では、この核分裂反応(=”核爆発”)を、減速材を使って非常にゆっくりと連鎖させ、制御している。これを、臨界と呼んでいる。

原発では、例え事故が起こってもウラン-235やプルトニウム-239の純度が100%近くになることはないので、核燃料が再臨界に達しても、「核爆弾のような核爆発は起こらない」。


内藤琢

必要なのは「低炭素社会」ではなく「低エネルギー社会」

ちきゅう座『エントロピー学会2010 年全国シンポジウムパネルディスカッション必要なのは「低炭素社会」ではなく「低エネルギー社会」:小出裕章』リンクより転載します。
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【自己紹介】第2次世界戦争が終わった4 年後、東京の下町に生まれました。敗戦の年の3月の空襲で焼け野原にされた東京の復興とともに成長し、原爆を含めた戦争の恐ろしさを一方に感じ、一方では成長していく社会のために、原子力こそ未来のエネルギー源だと信じました。1968年、夢に燃えて大学の原子核工学科に進学しました。しかし、原子力の資源であるウランは貧弱な資源でしかありませんでしたし、原子力発電が抱える危険は都会では引き受けられず、過疎地に押し付けられました。また、日本であたかも別物であると宣伝され続けてきた核と原子力が実は同じものであることを知り、一刻も早く核=原子力を廃絶したいと思うようになりました。

Ⅰ 二酸化炭素地球温暖化説の大合唱

現在、地球が温暖化していて、このままいけば、北極の白熊が絶滅するとか、ツバルなど小さな島国が水没するとかいうニュースが四六時中流されています。そして、温暖化の原因は大気中の二酸化炭素など温室効果ガスの増加であり、二酸化炭素の放出を減らして「低炭素社会」を目指さなければいけないという主張が大々的になされています。さらに、それを実現するためには二酸化炭素を出さない原子力を使うしかないという、私から見ると途方もない嘘が蔓延しています。

しかし、言われている危機が本当であることを科学的に示すためには、①地球が温暖化していること、②その原因が二酸化炭素など温室効果ガスであること、③コンピュータシミュレーションが正確であること、④温暖化した場合の影響予測が正しいことのすべてが必要です。このうち、一番立証しやすいのは①ですが、過去150 年間の地球平均の大気温度の上昇は0.6 度~0.8 度だそうです。

150 年前とは日本では江戸時代ですし、そんな時代の地球平均の大気温度なるものをどれだけ正確に評価できるか、それすら難しい課題です。②の因果関係については、過去の地球の大気温と大気中の二酸化炭素濃度の変化を見る限り、大気温の変化が二酸化炭素濃度の変動の原因です。現在の二酸化炭素温暖化説はその因果関係を逆転して主張しています。③については、地球のような複雑系のシミュレーションに対しては慎重であらねばなりません。実際に最近数年の気温変動の予測は完全に失敗しています。④についてはさらに不確定さが大きく、2035 年にヒマラヤの氷河が消滅すると言われたことなどまったく根拠のないものでした。

ただ、二酸化炭素地球温暖化説が言うようにツバルのような国が海面下に沈んでしまうのだとすれば、それは享楽的な生活を続けてきたいわゆる「先進国」の責任です。そんな横暴は到底許されないと私は思います。予防原則を適用し、一つの原因かもしれない二酸化炭素の放出を減らすべきだという主張は成り立つでしょう。

Ⅱ 放射性物質こそ毒物

二酸化炭素は地球の生命系にとって必須の物質です。植物は光合成によって大気中の二酸化炭素を固定することで生きていますし、動物はその植物を摂取することで生きています。その二酸化炭素が決定的な悪者とされ、二酸化炭素を出さない原子力はエコだ、クリーンだと宣伝されています。一方、原子力が産むものは放射性物質です。そして、放射線に被曝することはあらゆる意味で危険を伴います。

そのことに気付いた一人の若者が公共広告審査機構(JARO)に提訴し、JARO は専門家による審査委員会を作って検討し、以下のような裁定を下しました(登録番号A-08-05-020)。

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今回の雑誌広告においては、原子力発電あるいは放射性降下物等の安全性について一切の説明なしに、発電の際にCO2 を出さないことだけを捉えて「クリーン」と表現しているため、疑念を持つ一般消費者も少なくないと考えられる。

今後は原子力発電の地球環境に及ぼす影響や安全性について充分な説明なしに、発電の際にCO2を出さないことだけを限定的に捉えて「クリーン」と表現すべきでないと考える。

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あまりに当然な裁定ですが、JARO は民間の機関で強制力を持たないため、国と電力会社はこの裁定を無視して、相変わらず偽りの宣伝を流し続けています。

Ⅲ 原子力が放出する二酸化炭素

その上、原子力は二酸化炭素を出さないわけではありません。最近まで、国や電力会社は「原子力は二酸化炭素を出さない」と言ってきましたが、最近になって「原子力は発電時に二酸化炭素を出さない」と宣伝文句を変えました。それはウラン採掘から、製錬、濃縮、加工さらには廃物の始末まであらゆる工程で化石燃料を使用せざるを得ないからです。それでも彼らはライフサイクル全体を考えれば、原子力が放出する二酸化炭素は化石燃料に比べて少ないと主張します。

しかし、ライフサイクル全体での二酸化炭素の放出量を評価するためには、シナリオが描けなければいけません。原子力利用は放射性物質を生みますが、それを消す力は人間にはありません。できることは隔離だけで、隔離を続けなければならない期間は100 万年です。そんな長期に亘って安全を保証する力は科学にはありません。原子力を推進する人たちは、地下に埋めてしまえば後は何もしなくてもいいというシナリオを描きました。

そんなシナリオを基に評価された二酸化炭素の放出量などもともと信用に値しません。原子力の燃料であるウランは貧弱な資源で、長く見積もっても100 年しか利用できません。一方、生み出す放射性物質を100 万年に亘ってきちんと隔離しようとすれば、一体どれだけの二酸化炭素を放出することになるのか想像すらできません。

Ⅳ なすべきはエネルギー浪費の廃止

「産業革命」以降、人類が膨大なエネルギーを使うようになり、大気汚染、海洋汚染、森林破壊、酸性雨、砂漠化、産業廃棄物、生活廃棄物、環境ホルモン、放射能汚染、さらには貧困、戦争など、過去には経験したことのない巨大な脅威を抱えるようになりました。また、人類以外の多数の生物種を絶滅させてきましたし、今も絶滅させようとしています。それらすべては二酸化炭素による地球温暖化のせいで起きたのではありません。仮に二酸化炭素が地球温暖化の原因の一つだとしても、温暖化は無数にある脅威の一つに過ぎません。人類が今後も化石燃料を使い続け、大気中の二酸化炭素の濃度が増え、そして仮にそのことが原因で地球が温暖化することがあったとしても、敢えて言うのであれば、そんなことは瑣末なことです。それ以前に、エネルギーを使う行為自体によって、生命環境ははるかに大きな破壊を受けるでしょう。

~中略~

あらゆる意味で原子力は最悪の選択ですし、地球の生命環境が大切であるというのであれば、二酸化炭素の放出を減らすなどという生易しいことではすみません。日本を含め「先進国」と自称している国々に求められていることは、エネルギー浪費社会を廃止することです。
---------------------------------------------------------------
以上です。


匿名希望

1 福島原発の現状:ミニ水蒸気爆発でウランが粉末状になって飛散か?

■福島原発の現状

日本原子力学会が認めているように、核燃料の溶融は既に始まっており、「溶融した燃料は細かい粒子状になり、圧力容器(内釜)の下部にたまって冷えている」とされている(リンク)。

┌─────────────┐
|コンクリート建屋(水素爆発で吹っ飛んだ)
|             |
| ┌─────────┐ |
| | 格納容器(外釜) | |
| |         | |
| | ┏━━━━━┓ | |
| | ┃圧力容器 ========→水蒸気
| | ┃  (内釜)┃ | |
| | ┃     ========←冷却水
| | ┃ ∥∥∥ ┃ | |
| | ┃ 核燃料 ┃ | |
| | ┃ ∥∥∥ ┃ | |
| | ┃ ∥∥∥ ┃ | |
| | ┃     ┃ | |
| | ┃ ……… ┃ | |
| | ┗━━━━━┛ | |
| └─────────┘ |
└─────────────┘
<参考リンク>

■ミニ水蒸気爆発でウランが粉末状になって飛散

溶融したウランは水滴のように少量ずつ落下して圧力容器(内釜)の高温水と接触し、そのたびにミニ水蒸気爆発を起こして、ウランを粉末状に分解・飛散させ続けていると推定される。そして、ウランの一部は空中に放出され、大半は内釜の底にたまると共にその一部は高濃度汚染水と一緒に外部に漏出し続けていると考えられる。
そして、現状は、今までもそうであったように、政府や原子力委員会が公表している事態よりも一歩進んでいる可能性が高い。そうすると、圧力容器(内釜)の下部では、中性子を吸収する制御棒が無いために、集積した核燃料が再び臨界状態(連続分裂状態)に入っている可能性が高い。

■福島原発は”爆発”するのか?

この再臨界状態に入って高温になった核燃料物質は、内釜容器の底を溶かしていく。現在でも内釜の底面や側面の亀裂を通じて、粉末状になった核燃料物質が格納容器(外釜)に漏れ出て行っているであろう。外釜に漏れ出た核燃料は、今度は外釜底部の水と反応し再び小さな水蒸気爆発を起こしていると考えられる。

外釜底部に蓄積された核燃料は、一定の量が溜まると、ここでも臨界状態(連続分裂)に入る。臨界(連続分裂)状態に入った核燃料物質は高温化し、床面のコンクリートを熱分解するとともに、コンクリート成分を巻き込んで侵食する。非常に大量の水素と一酸化炭素等ガスが出る。ガスが何らかの経路で出ると圧力が上がり、外釜(格納容器)が破損される可能性も考えられる。

外釜底部に溜まった各燃料を冷温停止することができなければ、コンクリートと鉄板の容器を突き破り、外釜から外に出て行くことになる。この時、一度に落下する溶融燃料の量が多いと、外釜の下部の水と反応しかなり大きな水蒸気爆発(一気に発生する蒸気の圧力波が周囲のものを破壊し、飛散させていく)の可能性が高くなる。

つまり、余震などの影響で半日あるいは一日でも冷却できない時間が続くと、上記の反応が一気に進み、爆発することになる。これを最も恐れている東京電力及び原子力安全委員は、建物の消火ポンプ+消火水槽で必死に注水し続けている(これは既に循環型冷却系統が壊れているためである)。従って、放射能物質に汚染された水が、処理できずに大量に蓄積されていくことになる。しかも、核燃料を覆っていた金属被覆管が溶けているため、冷却水が核燃料と直接触れ、通常以上に高度に汚染された水が溜まっていくことになる。

また、上記のようなケース以外でも、大量に発生した水蒸気によって生じる圧力に、外釜、内釜が耐え切れなくなれば、容器ごと爆発してしまう。これを避けるために、今までに5回ベント(水蒸気を逃がして、圧力を下げる)を行っているが、通常なら電気系統を使って遠隔操作で弁を開けるところを、電気系統が壊れているため手動でやっている。手動でベントを行うためには数多くの作業員を組織して厳重に防護服を着、炉の側まで近寄って作業する以外にない。だから、現場作業員が逃げ出し(or人材供給が追いつかず)、「ベントする人間がいなくなると」、炉内の圧力上昇によって、原子炉ごと吹き飛ぶことになる。


内藤琢

原発推進にブレーキをかける欧州~ドイツ以外の国でも脱原発、原発ブレーキの動きに拍車

『原発推進にブレーキをかける欧州』(村野瀬玲奈の秘書課広報室)リンクより転載します。
----------------------------------------------------------------
ドイツの脱原発の動きについてはすでに何度か触れました。ヨーロッパのそれ以外の国の脱原発の動き、原発にブレーキをかける動きについて報道を、報道日順にメモしておきます。

最初は、原発推進勢力の狡猾(こうかつ)さが見え隠れする政局含みのイタリアでの動き。

●asahi.com(朝日新聞社)
イタリア、原発再開計画1年間停止へ
リンク
2011年3月23日9時34分

 ~転載文略~

●毎日jp(毎日新聞)
■福島第1原発:伊が原発再開を断念 国民投票前に反対強く
リンク
2011年4月19日 23時40分(最終更新 4月20日 1時05分)

 ~転載文略~

■イタリア:上院、原発凍結法案を可決…野党「わな」と反発
リンク
2011年4月21日 12時49分

 ~転載文略~

無事原発再開計画は凍結されてほしいと祈らずにはいられません。

次は、フランス東部、アルザス地方の「原発の村」、フェッセンハイム(Fessenheim)での反原発の動き。

●NHKニュース
仏 原発の町で閉鎖訴える集会
リンク
2011年4月11日 8時28分

 ~転載文略~

フェッセンハイム原発をめぐる意思表示についてですが、当のフェッセンハイム村での原発反対の意思表示だけではなくて、周辺地域にも広がっていますが、それはこの記事の最後でまた触れます。次はスイスの動き。

●東京新聞(TOKYO Web)
脱原発の可能性に言及 スイス大統領
リンク
2011年4月12日 07時15分

 ~転載文略~

大いに凍結してほしいです。

それから、ヨーロッパの企業の動きとして、ドイツのシーメンス社(...って日本では表記されるけど、ドイツ語では「ジーメンス」...というか、「ズィーメンス」)の原子力発電事業見直しの件について報道されています。日本の財界は「企業における意思決定をスピーディーにしなければならない」などとよく言いますが、このジーメンス社にならって日本の各電力会社は脱原発の意思決定をスピーディーにしてほしいものです。

●東京新聞(TOKYO Web)
シーメンスが原発合弁解消 仏アレバと、福島事故受け
リンク
2011年4月12日 07時39分

 ~転載文略~

さて、フランスのフェッセンハイムの話に戻ります。

最近、フェッセンハイムのあるアルザス地域圏の大都市ストラスブール市議会では、保守派の力が伝統的に強い土地柄ですが、右派も左派もほぼ全会一致でフェッセンハイム原発閉鎖を決議しました。人様の訳した記事で手抜きしますが、こちらでお読みください。

●フラネット(パリ通信)
欧州議会のあるストラスブール市議会で原発基地が廃止・閉鎖が はぼ全員一致で決議
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2011年4月14日木曜日

 ~中略~

なお、最後に、イタリアの最新の動きについては、最初グーグル検索したときには2009年の原発推進の記事がトップに出てきて驚いたけど、大津留公彦さんの記事のおかげで、上に転載した正しい記事にたどりついたことに感謝して今回の記事を終わります。

●大津留公彦のブログ2
イタリアも脱原発?
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2011年3月24日 (木)
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猛獣王S

「日本人の可能性」で原発危機は突破できるのか

東日本大地震後の人々の行動の中から、日本人の特質である協働性や助け合いが顕著に見られました。これらの特質は「日本人の可能性」として捉えることができると思います。顕在化した「日本人の可能性」を再確認する意味を込めて、歴史的にどのように形成されたのかを議論する中で、一つ疑問が残りました。それは原発危機(震災の二次災害)を『日本人の可能性で突破する事は可能か?』という疑問です。

■日本人の可能性について再確認
歴史に見る日本人の可能性1( 239249 )
歴史に見る日本人の可能性2( 239250 )
上記の投稿をたたき台として、「日本人の可能性」を再確認しました。具体的には共認原理、警戒心低い、受容性、自給自足が主に挙げられます。

■日本人の可能性はどのような外圧状況で育まれたのか
    <外圧状況>     ⇒    <可能性>
 集団同士の接触頻度が増す ⇒ 贈与ネットワーク(共認原理)
 
 中国大陸から伝来した   ⇒ 多神教(受容性・警戒心低い)
 生産・祭祀様式
 
 西洋から流入してきた   ⇒ 鎖国して循環型社会の実現(自給自足)
 科学技術・一神教的世界観 

外圧状況を整理してみると大きくは、伝来(渡来人等)の外圧と自然外圧が影響していると考えられます。
【伝来の外圧】については、初対面の人or集団との間に発生する緊張圧力に対して、警戒心の低さを基調として、受け入れ(受容性を持って)対応してきました。
また、【自然外圧】については、人類500万年の歴史の中で観念機能を獲得した土台が大きく影響していると考えられます。
>感覚に映る自然(ex. 一本一本の木)の奥に、応望すべき相手=期待に応えてくれる相手=精霊を措定する(=見る)。人類が万物の背後に見たこの精霊こそ、人類最初の観念であり、人類固有の観念機能の原点である。( 実現論1_6_02 )
自然物や自然現象を神格化し、八百万の神に対して畏敬の念を持つ意識を長らく保持した結果、多神教へ繋がったと思います。

■今回の震災は日本人の可能性で突破できるのか?
「日本人の可能性」は【伝来の外圧】or【自然外圧】によって形成されたのであって、現在危惧されている放射性物質or放射線の発散は人類史上経験していない外圧(=外圧対象を目視できない外圧)です。
人類が経験していない危険性の高い状況において、通常に生活をしている実態が既に報告されていますが、これを「受け入れ」と捉えることも出来ます。危険性の高い状況を受け入れていると言う点では歴史的にも、度々経験しています。
しかし現在、福島県内では、被爆量の限界値を通常の80倍の設定にして、通園・通学を可能にしています。( 参照:250024 )この実態からみると、日本人の受け入れ特質と捉えるよりも、県民が判断できないと捉える方が正しいように思います。「受け入れ」とみえる行動も、見方を変えると、判断が出来ないだけであって、戦後のアメリカによる愚民化政策の一つの成果の現われかもしれません。

■どうする?
放射性物質の危険性は目視で確認する事が出来ず、不安は募る一方で危険を捉えることが難しい状況になっています。今回の危機は観念で捉えることしか出来ず、その正しい情報が発表されない今、不安を捨象して通常の生活を送っているのだと思います。
現在のマスコミ不信から、事実収束へ向っている人は多くなっています。この潮流をより加速する事が重要になってくると思います。今回の震災で顕在化した「日本人の可能性」だけでは、太刀打ちは出来ず、そこに必要になってくるのは事実共認です。不安を捨象する事は受け入れでも寛容でもありません。事実共認をいかに形成できるかが、今後の日本の可能性には必要不可欠になってくると思います。


大脇正嗣

マスコミは決して語らない、内部被爆の危険性

放射線による被爆には、「外部被爆」と「内部被爆」があるが、現在報道されている被爆線量は、ほとんどが「外部被爆」の数値となっている。これは、内部被爆の線量を測定することが難しいからであると考えられる。全身の被爆を測る装置があり、内部被爆の影響を判断できるが、脂肪などがあるため、正確な数値よりも、少なめにしか測定できない。そのため内部被爆に関する線量が示されていても正確な危険性は判断できない。

内部被爆は外部被爆より明らかに人体への影響が大きいため、内部被爆に関する基礎情報を整理しなければならない。
まずは、「内部被爆の影響」を事例をもとに検討する。

以下、転用。
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■内部被曝の影響は明らかになっていない

これは内部被曝の線量が検出しにくいためです。外部被曝では、環境値を測定することで、人体との影響の相関を探ることができます。内部被曝では・・・ガイガーカウンターを体内に突っ込むわけには行かないわけです。
また発症に時間がかかるケースが多く、その相関も統計的に判断しなければいけません。多人数・長期間の調査が必要で、コストも多く、その調査は十分行われていないのが現状です。
ですから、「どれだけ放射性物質を取り込んだら危険なのか」はまったくの未知です。未知なので、だれも内部被曝の危険性については触れないのです。


■許容範囲内の放射線量の原発付近で、乳がんが大量発生

では内部被曝の影響は小さいのではないのか?と思われるかもしれません。しかし、こんなデータもあります。アメリカの原発周辺では、乳がんでの死亡率がとても高い(乳がんは放射線の影響により発病する代表的な疾患です)。


■図の黒い部分は原発の100マイル以内を示しています。1985~89年のアメリカの乳ガン死亡者のうち3分の2はその郡の住民である、との報告があります。面積にしてみれば、30%前後しかないんです。それなのに、乳がんでの死亡率が異常に高い。これは原発の影響と見て間違いないでしょう。(もちろん、日本でも原発増設にともない乳がん患者が増加しています。日本では沖縄や離島以外、全て"原発の近隣"です。)

このデータが示す本当の恐ろしさは・・・これら乳がんの死亡率が、「原発事故による健康被害ではない」ということになっていることです。定められた安全基準に従い、正常に運転された原発による影響なんです。これらの原発から放出された放射線が「一年間に浴びていい量」を超過したわけではありません。測定値は安全値を示しているのです。

ではなぜ乳がんが急増したのか?僕は内部被曝の影響と見ています。実は厳重に密閉していても、"「放射性廃棄物」の一部はどうしても原子炉外部へ出て行かざるを得ない"んです。外部被曝による健康被害が考えられない以上、内部被曝の影響と見るのが自然ですし、内部被曝は少量だろうと影響は大きいです(その理由は次に記します)。だから線量は安全度のあてにならないのです。

現在でも「線量は一年に浴びていい値の何百分の一だから安心しろ」という論調がありますが、これは内部被曝を全く度外視した乱暴な意見なんです。


■α線の影響はβ線の20倍
α線は名刺ほどの厚さの紙で防ぐことができ、放射線を浴びた場合でも皮膚でその大部分を防ぐことができます。β線は1cmのプラスチック板がないと防げません。γ線では、分厚い鉛板でなければ防げません。ですからα線の影響は微弱と考えがちです。

でも、α線の人体に及ぼす影響はβ線、γ線の実に20倍なんです。これが体内被曝と体外被曝ではまるで影響が違ってくる理由です。テレビの専門家がしきりに「ぬれたマスクをしてください」と喚起していたのは、体内被曝のリスクを低減させるためです。「本当に怖いのは体内被曝」なんていえないから、遠まわしに被害を防いでもらうしかないんです。


■自分の考えで判断を

東電、全く抑止力のない保安院。そしてアメリカと、原発利権にべっとりな日本政府。重要なスポンサーである東電を批判できないマスコミ。

「本当に危なくなれば内部被曝の勧告が出るだろう」と考えるのは間違いです。自分の頭で情報を見極め、判断してください。

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以上。



小熊耕平

福島原発の事故とチェルノブイリが単純に比較できない理由

マスコミや外国の原子力推進者の見解でチェルノブイリとの比較でベクレルの総量比較が成され、それが1/10以下だから同じレベル7でも比較にはならないとされているが、ちょっと怖い数字がある。

250037によると4月22日に原子力安全委員会の小原氏が漏らした数字は恐ろしい。

ヨウ素131が、一時間あたり6990億べクレル。
セシウム137は、一時間あたり1430億べクレル。セシウムはヨウ素に換算すると40倍なので、一日あたりは137兆2700億べクレル。
合計すると、153兆7120奥べクレル。

153兆ベクレルのうちセシウムの割合が9割を占めるのである。

以下は先月の3月24日の日経新聞に書かれていた記事である。
>【ベルリン=赤川省吾】オーストリアの気象当局は23日、福島原発の事故で放出されたセシウム137の量は旧ソ連チェルノブイリ事故時の20~60%にあたるとの試算を公表した。ヨウ素131は同20%としている。国際機関を通じ日米ロなどの観測所から取り寄せたデータをもとに算出。

これによると福島の事故の特徴はチェルノブイリに比べてセシウムが明らかに多いという傾向である。
一瞬で爆発したチェルノブイリと、だらだら1ヶ月も2ヶ月も放射能を放出している福島。その違いは、セシウムとヨウ素の比率の違いに現れているのではないか?要するに福島は危険度が高いセシウム型の事故である事が
指摘できる。

このセシウムとヨウ素をどう評価するかというのが、ポイントになるが、現在全てセシウムはヨウ素に換算されてベクレル表示されている。その換算式がセシウム×40倍=ヨウ素×1倍という事になっているが、この換算式が実に科学的根拠の薄い数字で、おそらくはINESが人体への影響度合いの差はこのくらいだろうと定めた数字を基にしているに過ぎないからだ。
セシウムとヨウ素の違いはその半減期の違い(セシウム 30年、ヨウ素8日)を見ても全く別の性質の物質と言っていいほど異なり、ヨウ素が数日で排出されるのに対して、体内に1年近く留まり、数十年間土地を汚染し続けるセシウムはヨウ素のわずか40倍というような数字ではとても比較できるとは思えない。場合によっては一桁違う数字になるのではないか?

セシウムがこれだけ多く観測されているという点がこの福島の一番怖い点であり、さらにそれを8日で半減するヨウ素に換算しているというごまかしが、さらにその事実を見えなくさせている。

東電がセシウムの量をヨウ素換算して直ぐにレベル7に上げたのも頷ける。たぶん、セシウムの怖さを最も知っているのはチェルノブイリであり、その情報を把握している政府であり、東電であろう。
福島型の事故は放射物質の特性から見て、チェルノブイリより長期に渡りダメージを受けるという特徴があるのではないか?



田野健 

人災の原発事故:安全対策より原発反対派対策を優先

『人災の東電福島原発事故:安全対策より原発反対派対策優先の過誤』(新ベンチャー革命)リンクより転載します。
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1.佐藤・前福島県知事の証言にて、東電の不作為の罪が暴かれる

3.11東電福島原発事故に関して、各界から人災という声が日に日に強まっています。とくに、福島県民を代表していた佐藤栄佐久・前知事(冤罪で東京地検特捜部逮捕、失脚)の東電との交渉のいきさつが本人の口から外国特派員を含む海外マスコミに語られ始めています(注1)。そして東電は佐藤前知事の懸念をことごとく無視してきたことがあきらかとなっています。

佐藤前知事のみならず、他からも再三警告を受けていたにもかかわらず、東電は福島原発老朽機の安全対策を無視してきました。

2.謙虚な安全対策より原発反対派の封じ込めを優先

東電を筆頭に、産官学の原発推進勢力は、原発反対派を敵視しており、佐藤前知事も彼らにとって手ごわい天敵のひとりだったのです。

世界で唯一、原爆被害に遭っている日本人はことのほか、原子力アレルギーが強い国民です。そこで、50年代から進められてきた原発建設の推進勢力は、当初から原発反対派との闘いに直面して今日に至っています。

半世紀以上も原発反対派と闘った原発推進派にとって、いつしか、安全対策より、反対派対策にエネルギーを使う習慣が身についてしまったのでしょう。

その結果、憎き原発反対派の警告に謙虚に耳を傾ける習慣が廃れて久しくなったわけです。

3.原発推進派は天敵の警告を徹底的に無視する習慣がついた

長年に渡る原発反対派との闘いで、原発推進派には、反対派に対する感情的反感が醸成されていると思われます。

人間誰も、敵意を持つ相手の言うことを素直に聞こうとは思いません。おそらく、反対派を敵視する東電関係者は、反対派の言うことは意地でも聞かないというような習慣を身につけてしまったのです。

4.安全対策より安全神話つくりを優先

原発推進派は本音では原発が危険であると知っています、その証拠に、東電は自社の原発を首都圏には一切、建設していません。万が一の事故が起きたら大変なことになるとわかっています。

そこで、原発立地周辺住民を説得するため、原発は安全だというプロパガンダを発信し続けなければなりません。

このような活動をパブリック・アクセプタンス(PA)活動と言います。原発立地地域の反対派は、それなりに勉強しており、それを支援する専門家もいます。その人たちを言論封鎖するには、原発は安全だと強弁し続けるしかありません。

こうして、原発推進派は、原発事故リスクの真摯な追究や安全対策に関心が行かず、反対派をいかに言論封殺するかにしか関心が行かなくなったのです。

5.原発推進派に本質的安全をチェックする人間がいなくなった

原発推進派は、安全神話つくりに血道を挙げるようになり、基本に立ち返って、本質的安全をチェックする人が誰もいなくなったと思われます。

そして、原発推進派は反対派対策に注力するあまり、原発の安全性、とりわけ老朽原発の安全性を議論することすら内輪でタブーとなってしまった可能性があります。

その結果、東電福島の老朽原発は、反対派からの追及を恐れるあまり、その危険な状態を国民の目から隠ぺいする方向に行ってしまったのではないでしょうか。

東電の原発関係者は本音では老朽機の脆弱性や危険性に感づいていたにもかかわらず、それを補修・補強をすると、反対派が老朽機の問題を引き合いにだして、その他の原発すべての再点検を要求することが予想されました。

現に、2002年、老朽機の検査報告書改ざんが発覚したとき、東電は全原発の運転停止に追い込まれた苦い経験があります。そこで、またそうなっては大変だから、老朽機の補修・補強は必要とわかっていても、あえて放置し、国民の目から隠ぺいしてしまった。しかしながら、自然はそれを決して許さなかったのです。そして、東電は2011年3月11日という運命の日を迎え、不作為の罪が暴かれたのです。

注1:ゲンダイ・ネット、2011年4月19日
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猛獣王S 

総がかりで福島第一原発事故を隠蔽する各省庁①

『総がかりで福島第一原発事故を隠蔽する各省庁』(逝きし世の面影)リンクより転載します。
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●『風評被害を恐れて洗って測定していた農林水産省』

何と、発表されていた福島県で出荷制限されたほうれん草など葉もの野菜の放射線の数値とは、政府の指示で水洗いした後の10分の1程度低い値であったのです。
テレビなどマスコミ報道では『洗えば10分の1に低下するので食べても安全』と宣伝していたが、ほうれん草はすでに洗った後の数値だった。
東大病院放射線医療チームによると、以前の測定法のマニュアルは『水洗いせず』となっているが、厚労省から『水洗いしてから計測するように』との通達があったため、それに従ったとのことです。
この通達は各自治体や測定機関全般に送られた。
洗うと1/10程度に放射性汚染物質は落ちるので、それなら実物はマスコミで発表された数値の10倍程度汚染されていたことになる。
これは政府マスコミによる隠蔽で、丸っきりのペテンであり悪質な偽装行為(印象操作)である。

●『なるべく計測値が低くなるように計測する経済産業省原子力安全・保安院』

放射線量をわざと低くして計測しているのは農水省だけでなく経済産業省の原子力安全・保安院でも数値が低く見せる。
事故直尾の大気と降下物質を計る国際原子力機関(IAEA)とは違い、日本側は爆発直後ではなく時間が経過してから大気中の放射線量だけを測定していた。
これはヨウ素は半減期が8日であり、希ガスやハロゲン類など揮発性の高い放射性物質は時間が経てば自動的に数値が小さくなる。
表土の放射能値の測定でも同じであり、やはり風評被害を恐れて、IAEA(国際原子力機関)とは大違いで土壌調査では表土を5センチ以上掘り下げて放射性降下物質を除いて計っている。
世界基準のIAEAでは放射性降下物の影響を受けやすい表土のみを集めて計っているので、数値が大きく違うのは当然であり、日本側は出来る限り小さな数字が出るように操作していた。

●『事故1月後に突然、安全基準値を20倍にする文部科学省』

文部科学省は3月時点の、福島第1原発事故の悲惨な有様明らかになる以前では、累積放射線量の人工被ばく年間限度を1000マイクロシーベルト(1ミリシーベルト)としていた。
例外として、緊急事故後の復旧時と限定して、原子力を推進する立場の国際放射線防護委員会(ICRP)は、1ミリシーベルトから20ミリシーベルトとしている。
細胞分裂の速度が速い子どもは大人よりも3~10倍放射線の影響を受けやすいと考えられ、幼児の股関節脱臼のエックス線検査では性腺を防護する。また学童の胸部集団検診も現在では廃止された。
13日、内閣府の原子力安全委員会の代谷誠治委員は『校庭で土壌から巻き上げられた放射性物質 を吸い込み、内部被ばくする場合もあることを考慮すべきだ』と述べ、年間の累積被ばく放射線量について 『子どもは10ミリシーベルト程度に抑えるのが望ましい』との見解を示し、文科省に伝えたという。
しかし高木義明文部科学大臣は拒否。
その後内閣府原子力安全委員会側も単なる個人見解だったと腰砕けしている。
4月19日、文科省は乱暴にも学校活動上での放射能安全基準を年間20ミリシーベルトにしたと強引に発表。
無責任の極みである。
文部科学省が目安としたのは、国際放射線防護委員会(ICRP)が原子力事故の収束時の許容線量とした年間1~20ミリシーベルトの上限値いっぱいである。
この数字をもとに屋外活動の制限などを求める基準値として、毎時3・8マイクロシーベルト(1マイクロシーベルトは1000分の1ミリシーベルト)以上とした。
1時間に3・8マイクロシーベルトなら、年間では8760倍になるので33288マイクロシーベルト(約33ミリシーベルト)である。
高木文部科学大臣には小学校の算数の授業からやり直して欲しいものです。
これでは子供達は年間20ミリシーベルトという原発作業員やレントゲン技師並みの被曝限度額の基準値を大幅に超えてしまう。
法律による限度は一般人の限界線量は1mSv/年、職業人(原子力関係の仕事、放射線を扱う仕事に就いている人)は5年平均で20mSv/年(100mSv/5年)とされている。
文部省の決めた子供達の年間20mSvとは、放射線を扱う職業人の 職業被曝限度と同じである。
土壌が放射線降下物で汚染している場合、距離の二乗に反比例して強まる放射線量から小さな子供は大人とは桁違いに大きな影響が考えられる。
また運動中に転んで砂が鼻や口に入る場合も予想され、子供には大人とは違う内部被曝の危険性も高まる。 
文部省は福島の学校が平常時の200~300倍の放射線量でも予定どうりの開校とは狂気の沙汰で、開校ではなく危険回避の目的で子供達の事前の疎開こそが急がれるでしょう。
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続く



猛獣王S

「そこは〝死の灰〟が降る戦場だった」 作業員が語る福島第一原発の内部!

阿修羅リンクより引用します。

***以下引用***
「お前ら、死ね」と言い放った元請け会社社員、10人に1人しか渡されない放射線測量計、そして通常の1万倍の被曝量!

「原発内部で私が目の当たりにしたのは、想像を絶する凄まじい現実です」

 福島第一原発で働き始めて7年になるという30代の男性A氏は、同所で受けた衝撃を抑えられない様子で語った。

「『何だこれは・・・』と、言葉を失いました。テレビでも福島第一原発の映像を流していますが、ひどさはあんなものではありません。水素爆発を起こした1号機や3、4号機の鉄筋はぐにゃりと曲がり、まるで爆撃を受けたようです。鉄筋の直径は20cm近くもあります。

 そんな太い鉄の棒が何十本も飴細工のように曲がってしまうほど、爆発の威力が凄まじかったのでしょう。地上もひどい状況です。1号機近くには原発内の移動用のバス停があるのですが、その前には高さ10mはあると思われる重油タンクが吹き飛ばされ、黒焦げになって道を塞いでいました。

 地面を覆っていたのは、瓦礫ばかりではありません。津波で押し流されてきた魚の無数の死骸が、散乱しているのです」

 A氏は福島第一原発で電気設備関係の仕事に従事する、東京電力(以下、東電)の協力会社の中堅作業員だ。3月11日に起きた東日本大震災の影響で一時福島県外に避難したが、上司の要請で再び福島第一原発に戻って来たという。

 東電や政府が限定的な発表しかしないため、福島第一原発内部の詳しい状況はいまだに不明のままである。一体、原発では何が起きているのか。A氏の証言から、その驚愕の事実を明らかにしよう。

「私が福島第一原発に戻ったのは、3月25日の午前中でした。数日前に上司から電話で『また作業をしてくれないか』と言われ、それを受けたのです。放射性物質の濃度が高く、とても危険な状況にあることは報道で知っていました。でも私たち作業員が行かなければ、原発の状況は悪化するばかりです。私には、妻も子供もいます。家族に相談すれば反対されるのは明らかだったので、妻には『今度は福島県広野町の火力発電所に行くよ』と嘘をついて安心させました」

 A氏は3月25日の朝、まず避難先の埼玉県から自分の車で福島県へ向かった。指定された集合場所に行くと、20人ほどの作業員が集まっている。バス2台に分乗してA氏らが次に向かったのは、原発事故対応の前線基地となっている日本最大のサッカー施設「Jヴィレッジ」(福島県双葉郡楢葉(ならは)町)だ。だが、そこでA氏は思いもよらない扱いを受ける。

「Jヴィレッジで作業員は元請けの企業ごとにバスを乗り換えるのですが、私の親会社である大手電機メーカーの社員の態度はひどく高圧的でした。私たちが到着するなり、『今来た人たちは東電? 東芝? 日立?』と乱暴な口調で詰問するのです。啞然としていると、彼は『さっさと防護服に着替えて!』とまくし立ててきます。

 さすがに腹が立って、私は彼に詰め寄りました。『これから危険な場所に行く人間に対し、その態度はないんじゃないですか。どのバスに乗ればいいのか知りたいのは俺たちなんだから、もっと言い方があるでしょう』と。すると彼は謝るどころか無言で歩いて数mほど離れたかと思うと、こう言い放ったんです。 『悪かったな。お前ら、死ね!』

 被曝覚悟で仕事にあたる作業員に対し、この暴言は許せません。私たちは『こんな屈辱を受けてまで危険にさらされたくない』と、そのまま乗ってきたバスで帰ろうとしました。すると暴言を吐いた社員の上司が飛んできて、『帰られては、今後の作業員の動員に支障をきたす。何とか残ってください』と何度も謝ります。

 暴言社員も上司に『来てくれた人に対して何を考えているんだ、慎め!』と激しく叱責され謝罪したので、私たちは帰ることを思いとどまり、元請け会社の用意したバスに乗り込んだんです」

■「すぐに首を拭いて!」

 バスが福島第一原発から20km圏内にある富岡町に入った時点で、A氏たちはフィルター付きマスクを着用。福島第一原発に到着すると、さっそく機材を用意して、元請け会社の指示通りに1号機へ向かった。そこで見たあまりの惨状に、A氏は我が目を疑ったという。

「見慣れた福島第一原発の様相は、半月ぶりに訪れると一変していました・・・。敷地内の重油タンクは津波のために大きく凹み、4号機近くにあった重量200tのクレーン車も踏み潰されたようにぐしゃぐしゃに壊れていたんです。戦場のような光景です。周囲には消防車が不規則に停まり、散在したホースが行く手を遮っています。1号機へ向かうにも、大きく迂回せざるを得ませんでした」

 ようやく作業に取り掛かったA氏だが、妙なことに気づく。パラパラと、白い小さな物体が降り注いでいるのだ。

「最初は雪かなと思いましたが、よく見ると灰なんです。2号機からは絶えず白煙が上がっていたので、中で何かが燃え続けていたのでしょう。雪と勘違いしたのは、放射線量の強烈に高い2号機からの粉塵だったのかもしれません。まさに 〝死の灰〟です。もしマスクをしないで作業をしていたら・・・。考えただけで、背筋が寒くなります」

 高濃度の放射線の中では、長時間の作業はできない。A氏たちは20~30分ほどで仕事を切り上げ、「免震棟(めんしんとう)」と呼ばれる、耐震機能が強化され放射線を遮る特別な素材で覆われた敷地内の建物へ、昼前に引き上げた。建物の中に入り防護服を脱ぐと、一人ひとりの作業中の被曝量を計測するのだが、A氏はそこで自分が大量の放射線を浴びていたことを知る。

「私の防護服は、首回りの部分が完全には閉まらない状態でした。他の作業員はテープを巻いていましたが、私はそうした補強もしなかったんです。それがいけなかったのでしょう。免震棟に戻り放射線量をチェックした保護官が、計測器に表示された数値を見て慌てて叫ぶんです。『アルコールで湿らせたタオルで、すぐに首を拭いてください!』

 私は『被曝してしまったのか』とパニック状態になり、言われるがままに、その特別なタオルでごしごしと首を拭きました。直後に保護官が計測し直すと、どうやら問題なかったようで『数値は下がりました』とホッとしていましたが、私は安心できるはずがありません。身体が汚染されてしまったのではないかと、今でも不安でならないのです」

 A氏の知り合いの作業員の中には、3号機のタービン建屋近くのマンホールを開けるために、4ミリシーベルトの放射線を浴びた人がいる。わずか4分ほどの作業だったという。A氏が昨年1年間で浴びた放射線量は、約0・03ミリシーベルト。この作業員の4ミリシーベルトという被曝量は、昨年150日ほど働いたA氏の1日あたりの被曝量、いわば通常の被曝量の1万倍以上になるのだ。
(後略)
***以上引用終わり***



mosimobox

爆発(水素爆発、水蒸気爆発)するかどうかは、放射能を外部へジワジワと放出し続ける冷却注水をいつまで続けるかによる③

■爆発が起きない条件
以上のように見ていくと、「水素爆発」「水蒸気爆発」のいずれにおいても、福島原発で爆発を発生させないためには、【外部にそのまま放射性物質を放出し続けられるか】、放射能物質を圧力容器と格納容器が一体となった『水缶(棺)』のなかに閉じ込めるための【冷却注水がいつまで続けれるか】にかかっている。

ところで、肝心の冷却注水だが、現在は、循環の冷却回路が壊れているため、“建物の消火ポンプ+消火水槽”で行っているらしい(250080に添付されている「原子力安全・保安院(NISA)、原子力安全基盤機構(JNES)」資料による)。しかし、放射性物質から放出される熱はこれから何十年と続く。こんな仮設対応は長くは続けられない。

また、外部にそのまま放射性物質を放出し続けているが、そんな汚染が蓄積される環境で、作業員はいつまでも従事を続けられない。

そのため、(恒久的な)新たな循環回路の冷却システムを早急に構築できなければ、爆発は起こりうる可能性は否定できない。

■爆発することが最悪のケースなのだろうか?

爆発すれば、放射性物質が一気にすべて外部に飛散される危険はあるが、それは計画的に爆発させれば、避難も考えられるし、放射能物質の飛散対策も考えられるし、期間も限定されて復興計画もまだ立てやすいところもある。
それに対し、現在のように放射能ダダ漏れ状態の冷却注水の方法を続けて、ジワジワと放射能を外部に放出・蓄積していくのと、どちらが危険なのだろう?
現在の状態は、爆発という目に見えないが故に、見えない放射能物質を知らずに吸い込むことを殆どの人が無防備で受け入れていくことにならないだろうか。



麻丘東出

ICRPは核開発推進機関

【原発推進のためのICRP基準 「これ以下は安全」という被曝なし】より引用させていただきます。
リンク

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「年間1ミリシーベルト」なら安全でしょうか。

 「公衆の年間被曝限度1ミリシーベルト」は、先に触れたICRP勧告の内容です。ICRPは1950年、原爆を作ったマンハッタン計画にかかわった米国の物理学者らが中心となって前身組織を拡大して設立されました。それは、主要な委員を内部で相互に任命しあう閉じられた私的組織です。しかも核保有国や原発推進国の学者、官僚が主要ポストを占め、その委員は各国の放射線基準に関わる役職や国連機関の委員を兼任します。そのために単なるNGOの勧告が、政治力によって世界基準に仕立て上げられ、国際原子力機関(IAEA)や各国で採用されます。まるで株式や国債の格付会社みたいです。

 ICRPの目的は、核保有国や原子力産業から被曝の被害の賠償責任を免除することです。2007年勧告には、目的として「被曝を伴う活動を過度に制限することなく(中略)人と環境を適切なレベルで防護すること」とあり、決して最大限の防護ではありません。「適切なレベル」とは、社会が放射線で被る損失と原子力によって得る「利益」(核兵器と核実験も含む)とのバランスで被曝限度を決めることです。だから年間限度1ミリシーベルトには何の科学的根拠もなく、「1ミリシーベルトまでは我慢しろ」という意味です。

 あらゆる核兵器開発も「利益」とされ、私たちはそれと引き替えに「基準内」で被曝させられます。原発周辺の住民は電力会社の利益のために被曝を強要されるのです。


被害を覆い隠す不正データ

 ICRPは、どのように放射線の被害を覆い隠すのでしょうか。

 代表的な例は、被曝線量とその影響のデータの不正な扱いです。ICRP勧告の大きな根拠とされるのが、米国機関による原爆被爆者の被曝線量と健康調査のデータです。このデータ収集は1950年から始まったので、それ以前に死亡した被爆者は記録されません。また爆心から3キロ以遠で被爆した人や入市被爆者は「非被爆者」に数えられ、3キロ以内の「被爆者」との比較対照群に入れられました。これでは「被爆者」と「非被爆者」の健康状態の差が過小評価され、正しい結果が得られるはずがありません。

 2つ目の不正は、内部被曝をほぼすべて除外することです。原爆被爆者の例で見ると、爆心から3キロ以内の初期放射線で被曝した人(外部被曝)の線量推定値のみを記録し、死の灰を吸い込んで被曝した内部被曝や、爆発後に爆心に入って残留放射線に被曝した「入市被爆者」の被曝量は考慮されませんでした。外部被曝は高い線量の放射線を一瞬に全身に浴びます。一方内部被曝では、摂取され肺や骨など一部分に比較的長時間とどまった死の灰やウラン原子によって、その周辺の細胞が集中的に被曝します。わずかの線量でも影響が出ることはチェルノブイリ事故や原爆症認定訴訟でも実証済みです。湾岸戦争やイラク戦争後のがんや先天性障害の急増も劣化ウランの内部被曝が原因だと強く疑われています。しかしICRPは、内部被曝を無視して作った数式モデルをふりかざし、いまだに放射線被害を過小評価します。

 3つ目の不正は、がん以外の病気は放射線に起因しない、という線引きです。原爆認定証訴訟では肝臓病や糖尿病、免疫疾患などの放射線起因性が争われ、すべて原告・被爆者が勝訴しました。しかし政府は今もICRP基準を基にした認定基準を大きく変えようとしません。

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 ICRP基準に基づく安全宣伝がどれほど嘘であるか、イメージが湧いたでしょうか。放射線は、死の灰でもレントゲンのX線でも、わずかでも浴びれば影響が蓄積すると考えるべきなのです。

 では、どうやって自分の健康を守るか。放射線の数値を判断するなら、私は自然放射線量(たとえば大気中なら毎時0・04マイクロシーベルト)を参考にして、これの何倍かを目安にします。

 以上は、ロザリー・バーテル博士、肥田舜太郎医師、矢ヶ崎克馬教授らの著作を参考にしました。



深紫