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内部被爆について考える2

続きです。

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2. 高密度イオン化と低レベル放射能-発がん率上昇をもたらす原因

-2-1. 異常再結合は高密度

イオン化からイオン化が高密度であることの影響は、単に打撃が集中していることだけではありません。生物学的にも(物理的に見ても)切られた結合は元に戻ろうとします。しかし、集中してイオン化を受けた場合には元の相手と一緒になれない可能性が高まります。図3に、ちょん切られた原子同士が再結合するときの、イオン化が疎らである場合と高密度の場合の違いを示します。

高密度被曝の場合は再結合するときに相手を間違え、DNAの塩基配列が正しく修復されない確率が高まります。これが一発一発のα線で引き起こされるものですから、疎らにイオン化されたばあいと比較にならない危険度があります。もちろん、DNAが損傷を受けたとしても、遺伝情報やその発現のコントロールが影響を受けるのは一部の場合に限られますし、ヒトは発がんに対して2重3重の防御機構を持っているといわれます。しかし、多数のα線による内部被曝でできるDNAの異常のすべてを防御できるものではありません。α線発生源が体内に取り込まれた場合には、周囲のごく狭い範囲に強い影響を及ぼすことを正当に評価すべきです。この特質は、劣化ウランの微粒子が体内に侵入した場合には、多数のがん患者が発生する可能性を説明しうる充分な根拠になります。ウランが発がんを誘発する根拠は充分すぎるほどあると言えるのです。
 図4は、α線の飛ぶ距離と細胞の大きさのイメージ化です。細胞核にはDNAが詰まっています。α線が細胞核をヒットした場合、DNAに高密度被曝・イオン化を与えます。DNAが間違った再結合をして、もしそれが細胞の異常増殖等の活動を引き起こしたらがんや腫瘍の発生と結びつきます。なお、DNAの損傷は、水分子のイオン化等を媒介として、間接的なプロセスで行われることも知られています。

2-2. 低レベル放射能の危険

もし、ウラン微粒子から(1秒当たりに)α線がものすごくたくさん打ち出されるならば、切られた原子同士が再結合しようとする暇無く、切られっぱなしとなります。その場合には細胞が死んでしまうと考えられます。それに対し、ウランからのα線は“ 低レベル”といわれるように時間当たりにして少数のα線が打ち出されます。試算すると、直径5マイクロメートル(千分の5ミリメートル)のウラン微粒子の場合に打ち出されるα線は1日当たり1個程度となります。直径がそれ以下だと充分再結合の時間があります。ウラン微粒子が体内の一カ所に長時間とどまる場合は、劣化ウランは低レベル放射能だからこそ、細胞死が生じないレベルでDNAなどの物質を損傷すると考えることができ、発がんの危険がより大きいともいえます。

2-3. 原爆と内部被曝

原爆の場合の、直接浴びた一次放射線はγ線、中性子線です。中性子線は電子を吹き飛ばしてイオン化させるのではなく、原子核にぶつかり、原子を放射能化します。この場合主としてβ崩壊の放射能となります。核分裂してできた原子はいずれも半減期の短いβ崩壊放射能です。黒い雨などに含まれる放射能の大部分は半減期の短いβ崩壊です。爆発直後はものすごい放射線の強さがありますが、半減期が短いものが圧倒的に多いので、時間とともに減衰し、やがて治まりました。
β線(電子線)はα線のばあいと同じように考察できます。α線放射もβ線放射もγ線の放射が伴いますので、黒い雨に打たれた人や、原爆が炸裂してまもなく爆心地に入域した人は内部被曝だけでなく、外部(残留放射能)からのγ線による被曝もともに健康を害したことと思います。しかし、内部被曝の影響の科学的評価がきちんとなされていたならば、今日の原爆症認定の非人間的な国家基準はもっと形を変えていたかもしれません。原爆症認定のプロセスにおいても、低線量・低レベル放射能の内部被曝がキーポイントとなります。

2-4. WHOの見解

  WHOの劣化ウランに対する考え方は、国際放射線防護委員会の規準そのものを言い換えたにすぎず、結果として非科学的な評価をしています。

WHO (World Health Organization)Depleted Uranium( 劣化ウラン)Fact Sheet No. 257 2003 年1月…しかしながら、DU はほんの弱い放射能だから、大量の(数グラムの程度の)DUの埃を吸い込まないならば、被曝したグループで、検出できるだけの肺癌の危険は高まらないだろう。他の放射線誘起の白血病を含むがんの危険は、肺がんの危険より非常に少ないと考えられる。

WHOは昨年1月の劣化ウランと題する見解表明(ファクトシート257)で、現場の発がん率10 倍化を知りつつ、発がん率の上昇は劣化ウランとは考えられない(低線量被曝は発がんの根拠にならない)、としています。その根拠の1つは、国際放射線防御委員会の規準にあります。根拠の2つ目は放射線科学の実験事実を根拠にしていると思います。すなわち“ 低線量で内部被曝をさせても発がん率の上昇にはならない” と。これについては、研究室で行う実験の限界を謙虚に評価すると,現実に起こっている「規模は大きいが比率は小さい」事象を代弁できないことに気がつくはずです。ある種のがんの発がん率が10 年間で10 倍化していても、10 万人当たりの比率にしてみれば10 人程度だったものが100 人程度に増加したもの、百分比では0.01% が0.1% に増加したというレベルです。このように低率で、しかも長期間かかって発現することが、どれだけ実験によりとらえられるでしょうか。実験室でそのまま再現するためには、何万匹もの実験動物を10 年を越える長期間にわたって飼育する必要があるのです。これまでの実験で捉えられていないとしても、100 万単位の人の中での発がんを否定する根拠には決してなりません。また、WHOは“ 水溶性劣化ウラン酸化物は体内に入っても短時間で排出されるので、放射線被害はとるに足りない” としています。
しかし、イラクの汚染地区の人々は、劣化ウラン微粉末を体内に取り込んでいる可能性も高いと考えられます。いつでも体内に劣化ウランを蓄えていることになります。このように生活環境が汚染された場合には、実験的にたった一回投与して排出されたというようなデータをそのまま楽観的に適用して現場の評価をしてよいものでしょうか。加えて極めて遺憾なことに、WHO は内部被曝を論究した論文を隠蔽したと伝えられています(英紙サンデーヘラルド)。



かなめんた
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内部被爆について考える1

以下、「内部被爆について考える」リンクより引用します。
リンク先には画像データも豊富なのでぜひ、リンク先にとんで見てほしいと思います。

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(ICRP)1990 年勧告は、内部被曝について評価する資格がない1-1.

 国際放射線防護委員会勧告以下は、国際放射線防御委員会の規準です。

吸収線量の考え方吸収線量は、ある一点で規定することができる言い方で定義されている。しかし、この報告書では、特に断らないかぎり、1つの組織・臓器の平均線量を意味する。(2.2基本的な線量計測量)
放射線防護上関心のあるのは、一点に於ける吸収線量でなく組織・臓器にわたって平均し、線質について加重した吸収線量である。(2.2.2 等価線量)
 国際放射線防御委員会の規準では吸収線量を、被曝した微小領域で本来規定すべきであるが、臓器当たりの平均量で評価することを規準とすると宣言しています。この方法は内部被曝を科学的に評価できるものではなく、著しく過小評価するものです。これを具体的に説明します。

1.2 内部被曝と外部被曝の違い

図1に示すように、放射能が身体の外部にある場合と内部にある場合では、被曝の状況が根本的に異なります。外部被曝放射性物質(放射能)が体外にある場合には、飛程の短いアルファ(α)線やベータ(β)線は、放射線物質がすぐ近くにある場合を除いて、あまり身体には届きません。届いても皮膚近くでとまってしまいます。ガンマ(γ)線だけが身体を貫きます。この場合は、身体全体に当たると仮定してよい状況で、国際放射線防護委員会(ICRP)モデルを適用できます。すなわち、身体で受けとめたエネルギー量を体重で割ったものが吸収線量だと評価できます。
また、身体との相互作用が希薄であるためイオン化(後述)は疎(まば)らであり、体内のどこにあるいはどれだけ密集してイオン化がなされるかということも確率的であり、遺伝子や染色体の損傷も線量に比例していると考えるのが妥当です。図1 外部被曝と内部被曝の被曝状況の違い内部被曝と高密度イオン化

しかし、内部被曝の場合は事情が一変します。飛程の短いα線とβ線は身体の中で止まってしまうので、持っているすべてのエネルギーが細胞組織原子のイオン化等に費やされます。図2に示すように、特にα線は飛程が40 マイクロメートルで、その間に420 万電子ボルトを失います(電子ボルトはエネルギーの単位:電子を1 ボルトの電位差で加速して得られる運動エネルギーに等しい)。平均イオン化エネルギーは32.5 電子ボルト程度なので、たった40 マイクロメートルの間にほぼ10 万個( ≒,200,000/32.5) のイオン化がなされます。
 イオン化とは、マイナスの電気量を持った電子が原子から吹き飛ばされ、原子がプラスの電気量を持つイオン(中性でなくなった原子や分子をイオンと呼びます)となることです。その時、結合していた原子同士が切断されます。放射線が染色体DNA の鎖を切断すると遺伝子が損傷を受ける可能性があるのです。

-1-3. 被曝の評価-こんなにも過小評価されている-

ウランの場合はα線放射です。この場合、イオン化の程度は、α線の短い飛程内の隣り合う原子すべてをイオン化するという密集度です。つまり、ものすごく高密度のイオン化がなされます。一方、図2の右図に示すように、もし、同じ10 万個のイオン化が例えば1キログラムの臓器全体で疎らに発生する場合には、イオン化はすべて孤立した状態で散在することになり、γ線の低線量被曝の状態と一致します(右図にはγ線被曝の状況を描いています)。この場合は文字どおり低線量被曝となりα線内部被爆の場合と比較すると、質量当たりの吸収エネルギーでは10 の9 乗(10億)倍もの差があります。国際放射線防御委員会の規準は、図2の左図に示されるような被曝状況が右図に示される被曝状況に置き換えられて評価されるのです。隣り合う原子がすべてイオン化されているような密集したイオン化状況はなにも見えてきません。

1-4. まとめ

国際放射線防護委員会の規準では、α線およびβ線の内部被曝の評価は決してできません。γ線に照射される場合、すべてのγ線が同時にやってくるとは限らず、イオン化する場所も体のあちこちです。γ線の場合は時間的にも場所的にもイオン化は疎らです。それに対し、α線の内部被曝は同時に10 万個というイオン化を狭い場所(40 マイクロメートル内)に行うのです。そのため局所的には10 億倍も線量評価が違うのです。科学的に内部被曝を正しく考察することを放棄したICRP「規準」で線量評価を行うと、「劣化ウラン弾の放射能は懸念するに当たらない」という判断を導き出すところとなります。加えて、このような判断が放射線被害を真に予防する立場から離れると、「使用しても差し支えない」論拠となりうることも指摘します。また、バスラ地区等で報告されている多量の発がん・がん死亡の原因についても、体内に取り込まれた劣化ウラン微粒子が「原因物質である可能性」を重視できず、「科学的に解明されていない」として、放射能物質を撒き散らす劣化ウラン弾が戦争で使用されたこと自体に対する批判の目を曇らせる作用を導いていることも否定できません。

1-5. 欧州放射線防護委員会(ECRR) 勧告

欧州放射線防護委員会(ECRR) は放射線の作用を分子、細胞レベルで具体的なメカニズムを通して評価しなければならないとし、ICRPが内部被曝を評価基準に採り入れていないことを批判しています。評価方法の体系に対してもICRP の非合理性を指摘しています。また、疫学調査等の統計判断の観点はあくまで「健康被害の予防に徹する」立場を取るべきだとし、ICRP 勧告を批判しています。結果として、核時代にはいってからの人工的放射能の環境放出の結果もたらされた健康被害の評価も大幅に異なっています。

結果として、核時代にはいってからの人工的放射能の環境放出の結果もたらされた健康被害の評価も大幅に異なっています。ECRR の視点と方法は、幅広く深い思考の原理、哲学的根拠にふれながら展開されており、多少難しいところがあります。しかし、より科学的で、より鮮明な放射線被害予防の立場に立っており、是非広範な人々がこの勧告を知る必要があります。内部被曝の科学的認識は核時代の人類自体と地球環境の保全のために、大きな意識の変化が必要であることを提起しています。ICRP の基準は改定される必要に迫られています。


かなめんた

インテリ統合階級は秩序破壊の元凶

みんなの問題をまともに考えようとしない傍観者がリーダーになることは普通ありません。当たり前のことですが、みんなの期待と合意によってリーダーは決まる。これが共認統合です。
ところが、己の利や保身を第一にする者がリーダーになっているのが現実。試験や組織内の評価を第一に、自分のために勉強し自分のために仕事をする。こうして勝ち残ったエリートがリーダーもどきとして人の上に立つ。これが私権統合です。

エリート統合階級が生まれたのは明治後期、試験制度と官僚制度が定着してからのこと。そして戦後の民主教育を経たエリートが統合階級を占めるようになってから、その無能さはより鮮明になってきます。

教育の荒廃に何の手立てもない文科省、農業の衰退を招いた農林省、薬害エイズや狂牛病問題で常に後手を踏む厚労省、司法の闇を隠し続ける法務省、そして原発被害に無策の経産省・・・数え上げればきりがありません。彼らは統合階級の地位にありながら社会秩序破壊の元凶になっている、というのが事実です。

そして震災・原発被害という未曾有の問題に直面した今回、彼ら統合階級の無能さが全面的に白日の下に晒された、というのが現状です。無能なインテリ統合階級はいまや傍観者などでなく犯罪者です。彼らには即刻退場していただき、みんなの期待に応える行政の仕組みづくりを考えるときがきたのだと思います。


匿名希望 

内部被曝に関するコメント 矢ヶ崎克馬氏 2


250200の続き

3. 内部被ばくのメカニズム

(1)内部被曝は放射性物質を吸い込んだり、飲み込んだりして放射線が体内で発射されて、身体の内部で被曝することです。放射線が体外から飛んでくる場合は外部被曝と言います。

(2)被曝は外部・内部を問わず生物体に害を与えるメカニズムは、電離と言いますが、分子をつないでいる電子を吹き飛ばして、分子を切断することです。分子切断を行う度に放射線はエネルギーを失います。DNAを切断することが最も深刻な被害です。

(3)放射性の埃についてですが、原子炉から出る方射性物質は多種の原子からなります。アルファ線、ベータ線、ガンマ線を放出します。

(4)アルファ線、ベータ線は物質との相互作用が強いので、分子切断を密に行います。したがって短い距離で止まります。これに対してガンマ線は物質との相互作用が小さいので、分子切断を疎らに行います。この場合は切断された場所どうしは遠い距離になります。

(4)外部被曝の場合は主としてガンマ線です。身体の中で疎らに、分子切断を行い、エネルギーを余らせて体外へ抜けます。また、放射性物質が体外にありますので身体の方向に発射されたガンマ線だけ被曝に寄与します。

(5)内部被曝は全ての放射線が被曝に寄与し、同一微粒子からの外部被曝よりはるかに多くの被曝をさせます。放射性微粒子が体内にいる限り被曝を継続させます。また、密度の高い分子切断を行います。被曝の計測性と被曝の集中があります。

(6)被害として与えられる被曝量ですが、例えば、微粒子の平均半減期が50日程度ですと、100万分の1グラムという非常に少ない量が、体内に7日間いると1Syもの被曝線量があります。100万分の1グラムの埃は目には見えない小さなものです。


4. 内部被ばくのデータと関連する科学陣

(1)例えば、東北大学の瀬木医師の小児がんの死亡者の統計では、原爆を受けた後、日本の5歳から10歳の子どもの小児がん死亡者は5年後に3倍に上昇しています。1970年では何と7倍に至っています。地上核実験の放射性降下物による内部被曝が主と考えられます。

(2)チェルノブイリの事故では主として北日本に放射性微粒子が降り、10年後に乳がん死亡者が「10万人当たり10数人」増加しています。北日本だけの婦人の人口が2000万人としたらチェルノブイリの放射性降下物で命を落とした婦人が2000人です。がんで亡くなった方はチェルノブイリが原因とは決して追跡調査できません。

(3)アメリカでは、感染症でストレスを持っている人に対しては、放射性降下物は即効的に免疫力を低下させ、命を奪うデータがとられています。エイズ疾患では1986年の5月の死亡者は前年5月に死亡した数の2倍を記録しています。また年齢別統では、若いほど感受性が高く、25才―34才の年齢層は前年同月の20%増の死亡者を記録しています。

(4)今ほとんどの病院等で使われている放射線被曝評価基準は、国際放射線防護委員会の基準です。ICRPと略称します。
ヨーロッパで活躍する被曝リスクを検討している科学者グループである放射線リスク委員会の試算によれば、戦後6千500万人の放射線犠牲者が出ています。 これをICRPの基準に従って計算すれば、死亡者は117万人です。この違いは内部被曝を勘定に入れるか入れないかの差です。いかに内部被曝が無視されているか、多数の内部被曝による死者が隠されているかが分かります。


5. テレビの解説者や東電担当者等々はなぜ内部被ばくを具体的に語らないのでしょうか?

(1)端的に申しますと、内部被曝が隠されてきたからです。 戦後アメリカは核戦略を維持するために、「核兵器は通常兵器と同じで、破壊力は大きいが放射線で長期にわたって人々を苦しめることは無い」という虚構の世界を作ろうとしました。

(2)その手段は複合的で、3分野の科学操作によります。 第一は広島・長崎の被曝現場から、台風後の測定データを利用して、放射性降下物は無かったという科学操作を行いました(1986年の被曝線量評価体系:DS86)。 第2に原爆傷害研究所(ABCC―後に方影研)の被曝者の被害を統計処理により、内部被曝は無かったという基準でまとめるという操作をしました。
第3は、国際放射線防護委員会(ICRP)の被曝評価体系から内部被曝を排除しました。この内部被曝排除の物差しで内部被曝が見えなくさせられているのです。 最近、「隠された被曝」という単行本を新日本出版社から出版しました。ここに詳しい説明をしています。

(3)フロンガスの使用が国際的に禁止されたのが2002年です。フロンガスはオゾン層を破壊し、放射線を増加させ生物に被
曝の悪影響を与えます。また、温室効果があります。このときは、世界中の環境科学者が声をあげ、マスコミも取り上げ、政府も動き、国際的に禁止されました。しかし放射線被曝、特に内部被曝についてはそうは行っていません。きちんとした認識が必要です。 原爆症認定集団訴訟では第一陣の裁判では全て判決では内部被曝が被害を与えたということが認められました。しかし、放射線科学陣はそうは動いていません。これが大きな問題です。


6. 内部被ばくを防ぐためには

(1)大局的には、核兵器を廃絶することと、原子力発電をやめることが防止策です。

(2)原子力発電ではとくに、放射能漏れは常に「基準以下に希釈されているから人体には被害は無い」といつも言われていますが、これはウソです。内部被曝を認知していないのです。 福島原発破局で、現に進んでいる環境下での注意事項は、生活を維持する立場から、次のようなものが必要ではないかと思います。

① 屋内にできるだけ留まるようにする。屋外の空気は可能な限り屋内に入れない。ドアや窓は閉め、換気扇やエアコンは使わない。

②外に出るときはマスクをする。タオルで口鼻を覆う。水でぬらせば遮蔽効果は上がる。上着は埃の溜り難い、また埃をはたき落としやすい表面のすべすべしたものを利用できる限り利用する。帽子をかぶる。屋内に入るときは外套や靴や帽子などは、マスクを着けたまま埃を払い、ビニール袋に入れる。ビニルに入れたものは次に使う時に、ほこりを散らさないという注意を払って使う。外で顔や髪をはたく。その後マスクを取り、屋内に入りマスクを洗う。可能ならば、頭からシャワーを浴び、身体を洗う。

③放射能の埃は水分子を凝結し、雨を降らせる作用がある。雨や雪はできるだけ直接浴びないようにする。


7. 食べ物や水は安全か

(1)野菜等の汚染は葉の表面に放射能埃が付いていることと、根から放射能の微粒子が吸い上げられて野菜内部に入るレベルとふたつある。当面は表面についた埃を清浄化できるかどうかの段階で、野菜の内部を汚染しているのは未だ起こっていないと判断できると思う。ただこれについては専門家の判断が必要です。 食事に供するときは、薄い表面活性剤の入った水で洗い、その後水道水の流水でいつもより丁寧に洗浄する。

(2)水道水が汚染されている状態ならば、お手上げです。政府は避難命令を即刻出すべきです。

(3)政府は正しく認識し、正確な情報を早く流し、適切に対処すべきです。


川井孝浩

内部被曝に関するコメント 矢ヶ崎克馬氏 1

放射線による影響度については、我が国は原爆による被爆国だからこそ、隠蔽されてきた歴史があると認識すべきでしょう。

まず、日本に原爆を落とした当事者国である米国にて定められた基準、そしてその基準を元に安全性を喧伝する御用学者及びマスコミの「安全宣言」は、全くアテにならないと認識すべきだと思われます。

以下、内部被曝に関するコメント
リンクより
2011年3月21日

1. 放射線について

(1)放射線の発射される源は2種類
炉心等にある燃料棒から発射される放射線と炉(1-3号機)と冷却プールから放出される放射性物質(微粒子等)から発射される放射線

(2)退避指示範囲については、燃料棒からの放射線を念頭に置けば、政府の退避指示範囲は妥当。等方的に薄まっていくと考えて正しい。しかし放射性物質から出る放射線については退避指示範囲は必ずしも、妥当だとは思えません。風の効果を考慮すべきです。

(3)原子力発電所では、半減期の長いものと気化しやすいものがたくさん放出されるようですが、セシウム137が検出されたというがありますので炉内で気化していた沃素だけでなく放射性元素の集合体である微粒子が放出されていると思います。

(4)微粒子について考察すると以下のような考察が成り立ちます。

①微粒子は非常にゆっくり落下するので風に乗ってずいぶん遠くまで運ばれます。仮定として放射性微粒子が20m上空に吹きあげられて、風速が4m/sとして、計算すると、飛ぶ距離は直径1μmならば300km、直径4μmならば、20kmまで届いています。実際は様々な大きさの粒子が混じっていますので、到達距離は重いものが先に落ちて軽いものほど遠くまで飛びます。気体の場合はもっと遠くまで運ばれるでしょう。

②風向きが一定である場合は風下に沿って帯状に汚染帯ができてこの帯状の範囲内では濃い放射性物質が空気中を漂うことになります。したがって30kmを円状に囲って屋内退避させている状況ではまともに被曝する恐れがあります。

③政府の指示は何10万という人が実施対象になるので、退避させるには大きな困難が伴うという実施上の困難がありますが、内部被曝を考慮して指示を出してほしいものです。

④福島原発の事故は現段階では、未だ、チェルノブイリの場合とは比較できない規模でありますが、チェルノブイリの場は、放射性降下物からを含む外部被曝だけを考慮すると2万人の被曝者がいるとされます。しかし、内部被曝を考慮すると被曝者は全世界にわたり、2万人の1万倍に当たる20億人規模(全地球規模)となります。

2. 厚生労働省は被曝(ひばく)する放射線量の限度を福島第1原子力発電所に限って250ミリシーベルトに引き上げたことについて。

(1)被曝線量評価は、外部被曝だけを考慮した場合、同一環境では被曝量は時間と比例します。内部被曝の場合は放射性物質が体内に留まるのですから現場から離れても被曝が持続することとなります。この被曝を考慮しなければなりません。

(2)基本的には、労働者が浴びる放射線量は現状にしたままで、労働者数を確保する。他の原発を停止してでも、そこの熟練労働者の協力を得る。 こういう際に安易に決死隊を作るという対応は最悪と思います。

(3)破局が進むと放射線被害は拡大します。最悪の場合は、内部被曝を考慮すると津波の犠牲者と同規模の犠牲者を出す恐れさえあります。そういう意味で何としても冷却を確保する作業が必要です。現場の労働者の皆さんはものすごく頑張っています。しかし、安全確保を現場の労働者の犠牲の上に確保しなければならないとしたら、政治の貧困そのものと理解します。炉心溶融やそれに対処する労働者の犠牲は「安全神話」の人災です。

(4)現実の破局がこのような形で進行し、その対応が事象がおこってから対応する形で進んでいる姿を見ると、まさに安全神話が虚構であったということを物語っています。テレビを見ていると、破局に向かう現象が起きてから「さあどうしよう」と対応を考えている姿です。まさに安全確保の上で、原子力推進者が何の予想も科学的にしていなかったことを物語っています。

(5)世界的に原子力発電所の事象評価が7段階ありますが、安全を確保しようとするならば、それぞれのレベルでどんな事象がおこって、どんな対応方法があるか? これをシミュレーションしていて、設備、機材、方法を確保するのがまじめなやり方です。安全神話の陰でこのような当たり前の備えがされていなかったのは大変な問題です。電気が止まり、その結果、冷却機能が電力でなされなくなった場合の指摘はすでにずいぶん前からなされていて、『想定外』では済まされないことです。そもそも、科学的にも技術的にも、現実対応の検討をなすべき事を、疑問提示者は邪魔者として扱い、「陣営対決」で、力で押し切ってきた原子力推進の姿があったとしたら、大問題です。科学的技術的検討課題を、虚構の安全神話の下に「力の対決」として処理してきたのではないかと危惧します。


川井孝浩

3月末に関東圏に降り積もった”黄色い粉”、その正体

>関東で雨の跡が黄緑色の斑点になってるとレポート多数!
放射線測定器をお持ちの方、この斑点を計測して結果を至急ツイートしてください。危険かもしれません(247879)

上記投稿にもあるように、福島原発が水素爆発を起こした直後に関東地方では雨が降り、各地の雨跡に黄色い粉が残っていると話題となった。
「放射性物質ではないか?」と言う問い合わせが気象庁に殺到したが、気象庁からは「杉花粉である」と発表された。また、「船橋市内と市原市内で採取した降下物を県環境研究センター(市原市)が顕微鏡で調査した結果、花粉と確認された」という報道も行われた。

これらの発表に対して、「今年の花粉は例年の10倍と言うからなあ」と思いつつも、どこか引っかかって、その後もネット状況を中心に探索していた。
ちなみに、”黄色の粉”が確認されたのは3月15日~3月末頃まで。都内のマンションのベランダでも肉眼で確認されるほどだったが、その後、観察されたと言う報告はない。

ネットで情報探索する中で、この「黄色の粉」をガイガーカウンターで調べた映像を見付けた。(ソース元はこちら→リンク)
 「ガイガーカウンタで黄色い物体の放射線を測ってみる」リンク
 「【福島原発】東京都杉並区の屋上に死の灰が溜まってる??」リンク

映像を見ると一目瞭然。この”黄色い粉”は明らかに放射性物質で、(杉並区の映像では)空気中の放射線量(0.15μシーベルト)の約40倍(6.2μシーベルト)、現在の東京都の空気中放射線量は約0.07μシーベルトなので、これから比較すると約88倍の放射線量を示している。
折しも、この”黄色い粉”が観察された直後から、野菜や水道水から放射線物質が検出されている。

なお、チェルノブイリの爆発の際も、同様の”黄色い粉・黄色い雨”が確認されたらしい。
以下、リンクより引用。(ソース元は、海外メディア)

>日本でも同様の説明がされており、ゴーメリ(Gomel)、ベラルーシ(Belarus)で降った黄色い放射性の雨は、単なる花粉であり心配する必要はないと政府当局者は主張している。今の私たちがそれは厚かましい嘘だと知っているにもかかわらず。

「私たちは黄色い水溜まりに飛び込んだ。空気の中でそれは見えず、実体化もしていなかった。しかし、黄色い塵が見えたなら、放射線を見ていることになる」とセルギエフ(Sergieff)は話している。

事故の原因は、高い圧力が加わった蒸気が文字通り原子炉の上部を吹き飛ばす原因となった、連鎖反応を招いた小さな実験の失敗によるものであった。
国連のチェルノブイリに関する公表の要約によると、結果として広島や長崎に投下された原子爆弾の100倍以上もの放射線が放出されたという。
放出された不安定な元素の中には、ヨウ素131、セシウム137、ストロンチウム90やプルトニウム239があった。科学者によると、それら元素に曝された場合、また特にこのような高濃度の場合、細胞の機能が決定的に弱められ、DNAが損傷を受けるという。
これら元素が、セルギエフの元に最初に到達した20年前、黄色い雨が降ったという。幾ばくもなく彼女の故郷の住民は、政府の役人が彼女らに請け合っていたものが、単なる「花粉」ではない事を知ったと彼女は話している。

何れにしろ、日本で降った黄色い雨は100%放射性残留物であるように見える。歴史それ自体が繰り返すと言われるように、日本はこの災害を隠蔽し、チェルノブイリで使われた同じ言い訳を利用している。これは、日本政府が認めているよりも遙かに大きな災害に、我々が直面していることを暗示している。

ー引用終わりー

政府筋が、このチェルノブイリでの現象を知らないはずはなく、上記の報告にもあるように、「チェルノブイリで使われた同じ言い訳」を利用し、事実を隠蔽している。
政府筋のデータや発表が信用ならないだろうと言うのは、これまでも感じていたことではあるが、今回、素人による測定結果を見て、如何に事実が隠蔽されているか改めて実感した。

現在でも、福島原発は最悪の事態に陥る恐れが残っているので、事実状況を掴むためにも、素人による測定ネットワークを構築する必要があると思われる。


西谷文宏

放射線被爆とがんの関係~白血病①~

検診とか医療で行われるX線検査による被爆ははきわめて微小な量であるので安全で、それと福島第一原発事故の影響を比較する説明が、原発維持派、断固反対派とも説明を多数見られるが、検診程度の被爆線量であってもがん死を増加させ、明らかに連関しているらしい。

香川県の一開業医が放射線被爆とがんの関係を、データを示しながらネット上に論文を発表しています。

以下、「検診と放射線」(リンク)から一部転載します。

*********************************
放射線被曝は検診とか医療のほかにも色々なことで起るので、検診や医療による影響だけを正確に知ることは難しい。
だが、医療では危険の疑いのあることは避けるのが常識で、薬では生命の危険があれば使えない。平成16年1月英国の医学雑誌ランセットは、「日本のがん死のうち3.3%は医療被曝によるものである」との論文を掲載した。

(中略)

   白 血 病     

 我が国の白血病死亡率の動向では以下の特徴がある。
1 1945年以後大気圏内での核爆発実験が盛んに行われ、日本でも白血病による死亡率が増加するが、世界の国々の中でも増加が長期間続いている。
2 1950年より 結核予防法による学童検診が全学年で実施されていたのが、1972年に小・中・高等学校入学時に限られたとたんに5~19才の白血病死亡率が減りはじめ、1990年には1945年以前と同じところに戻っている。
3 20才以上の年令層では、1990年まで増加が続き、その後減少はしているが、減少率は20%以下である。20才以上で続けられている職場検診も影響もあると考えられる。
4 がん検診の行われている 40才以上では、高令になるほど白血病死亡の増加が著しく、世界でも例のない増加であるが、この原因は問題になっていない。

   大気圏内での核実験による白血病増加

核実験で大気に放出された放射性ストロンチウムは大地に取り込まれたあと、食物連鎖を通して人間の体内に入り、骨髄に沈着して白血病を増やす。食欲の旺盛な若年者ほどストロンチウムが骨髄に取り込まれる量も多く、白血病も多く増えると考えられる。
ところが1955年以前の胸部検診による影響が少なく、白血病増加が核実験の影響で起っている時期でも高令者ほど白血病が増えている。しかも、今も高令になるほど白血病死亡率はたかいままで、高令であるほど放射線被曝による白血病の危険が大きいことになる。
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太刀川省治

「政府発表を鵜呑みにせず自分の身は自分で守れ」 チェルノブイリ事故処理班の生存者が語る凄惨な過去と放射能汚染への正しい危機感③

②(250167)のつづき
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――あなたの研究所から作業チームに加わった科学者14人のうち、あなたを除いて全員は亡くなったというが。

 その通りだ。私たちは皆チェルノブイリ事故によってすべての国民が放射能汚染にさらされることを懸念し、作業チームに加わったのだが、不幸にも癌(がん)などにかかり、命を落とした。

 私自身も作業を始めて3年後に甲状腺がんが見つかり、甲状腺の半分を切除して摘出した。そして5年間の作業を終えて家に戻った時は40歳だったが、その後3年間はひどい体調不良で仕事はできず、ほぼ寝たきり状態だった。

 甲状腺がんも再発し、2度目の手術で甲状腺をすべて切除してしまったため、今はホルモン剤治療を受けながら、なんとか生きている。

――チェルノブイリ事故の死者は4千人と報じられているが、実際には100万人が死亡しているとの報告書も出ている。どちらが正しいのか。

 真実は誰にもわからない。しかし、どちらが真実に近いかと問われれば100万人の方だろう。当時、ロシア、ウクライナ、ベララーシ各共和国では医療制度はモスクワ政府の管理下にあった。多くの医師は、患者が放射能汚染が原因と思われる癌などで亡くなったにもかかわらず、死亡診断書にそれを書かなかったことがわかっている。

――福島原発の放射能汚染による健康被害はどこまで拡大するかと思うか。

 福島原発の原子炉からの放射能漏れが完全に止まった時点で汚染地域の放射線量などを測定してからでないと、全体的な健康被害の規模を予測するのは難しい。

 たとえば、一定量の毒物を入れたコップの水を一気に飲めばすぐに死ぬかもしれないが、それを毎日少しずつ飲めばしばらくは元気でいられるかもしれない。しかし、それでも毒は少しずつ体に蓄積され、いずれ命の危険にさらされるだろう。健康被害が早く出るか遅く出るかの問題である。

 日本政府の人たちは汚染地域の住民と直接会い、彼らの目を見ながら話をするべきだ。そして放射能の影響を受けた子供や妊娠中の女性がこれからどうなるかを真剣に考え、対策を講じることだ。

――国民のほうはどのような心構えを持てばよいのか。

 いま現在も放射能が漏れ続けているので、(事態の推移について)人々は最大限の注意が必要だ。汚染地域の住民が健康守るために何をしなければならないかについて、私たちには経験に基づいた知識がある。家畜の飼育や野菜栽培をする上での注意点や、放射能汚染されたものをクリーンにする方法なども知っているので、いつでも聞いてほしい。ちなみに、放射能を浴びる直前に安定ヨウ素剤を服用すれば、甲状腺がんの予防に効果がある。錠剤を飲みたくなければチキンスープなどに混ぜてもよい。

 国民にとって大切なのは政府発表を鵜呑みにするのではなく、自ら学び、考え、主体的に判断をして行動することである。

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あわわ

「政府発表を鵜呑みにせず自分の身は自分で守れ」 チェルノブイリ事故処理班の生存者が語る凄惨な過去と放射能汚染への正しい危機感②

①(250165)のつづき
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――チェルノブイリの事故処理作業はどのように進められたのか。

 チェルノブイリ事故では原子炉の建屋や制御室が爆発炎上し、大量の放射能が放出された。崩壊した原子炉の事故処理作業には軍隊の他、刑務所を釈放された囚人などの作業員が大量動員された。放射線量が高すぎて、1分以上作業を継続できないような場所もあった。

 私たち科学者チームは汚染地域内のあらゆる場所の放射線量を測定したが、線量が高すぎて機器が壊れてしまい、軍用の測定器を使った。

 危険ゾーン内ではアパートやオフィスビル、家具などあらゆるものが大量の放射能に汚染されたため、作業班はこれらを解体して軍用トラックで運び、地面に埋めた。軍人のなかには放射線量が高すぎる場所での作業を拒否する者もいた。

 また、近くには青々と茂った松林があったが放射能を浴びて赤く枯れ、まさに「レッドフォレスト」と化した。汚染された松林から放射性物質が漏れないように、ヘリコプターで空から大量の特殊接着剤が撒かれた。

 福島でも事故処理作業が進められていると思うが、日本は狭い国なので放射能汚染されたものをどこに埋めるかも今後の課題になるかもしれない。

――放射能汚染地域での作業は健康被害が心配だが。

 作業を始めてしばらくして、科学者チームメンバーのほとんどが体調不良を起こした。インフルエンザにかかったときのように高熱が出て体が震え、全身の筋肉が痛んだ。また、突然の眠気に襲われたり、異常に食欲が増して常に何かを食べていないと我慢できないような状態になったりした。体のなかの良い細胞がどんどん減り、悪い細胞が増殖しているのを実感した。

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つづく



あわわ 

政府内部より、「福島第一原発から作業員が逃げはじめている」という情報

ジャーナリスト 木下黄太のブログ  「福島第一原発を考えます」リンクより引用します。

***以下引用***
 「福島第一原発の作業員のうち、逃げはじめている者がいる。現在の状況では、やっていられないと、逃げ出していると聞いている」という話です。政府内部より夜遅くに僕に聞こえてきた話です。
僕は情報の信憑性は高いと判断していますが、ただし、なぜこうなっているのかという細かい具体的な説明はありません。もちろん、作業員は相当な負荷を掛けられて、ぎりぎりの状態で対応していますから、被曝線量の問題を中心に、人間としての限界状態にあることは間違いありません。

すでに一ヶ月が経過しました。通常の状況でない極限の世界で、その場で作業を続けろと言う方が無理だろうと、僕も率直に思います。作業員も人間ですし、メンタルでも限界に近づいているだろうと思います。こうしたことが現場でおきはじめていることは、実は想定内の出来事ですし、強制させてその作業をさせる法的な義務はないとおもいます。さらに下請けの作業員には強制させることにはかなり無理があります。

僕は何度か「兵站」というキーワードをこのブログで書きました。というのも、僕の友人でこの福島第一原発に関わっていた技術者も、信頼できる原子炉の専門家も、異口同音に「兵站」というワードを口にするのです。原子力はもちろんきれいごとの世界ではありません。原子力施設の様々な事柄を実際にこなしていくのは、具体的な技量を伴った作業員がやるしかない訳で、彼らの日常は、一定程度被曝をすることを前提とした作業なのです。

もちろん、その見返りとして、通常よりも多いギャランティーがある訳ですから、そこは需要と供給のバランスで成立している世界ともいえます。その意味で「多少の危険」は織り込み済みで、通常は仕事をしていると思います。今回の福島第一原発で起きている事態はそうした、おりこみ済みの約束事の世界を、はるかに超えた状態で事は進行し、僕も含めたほとんどの人々の予想を裏切り、一ヶ月以上もこの状況が続いています。

こうした場合、心配になるのは、この作業員がどこまで続くのかと言うことであり、だからこそ「兵站」が問題になるのだろうと思います。逃げ出しているのはほんの一握りで、全体としてうまく進行しているのなら構わないのですが、苛酷な状態に耐えられない作業員が一定数、そうなっているのなら、事態は切迫してくるのではという憂慮をしています。

この福島第一原発の数回の爆発状況を振り返り、今までオープンになっている映像や写真を確認すればすぐにハッキリすると思いますが、こんな崩壊状態で、ここのことをよくわかっている作業員のうちで、逃げはじめている人がいるのだとすれば、事態の解決へ向けた努力が進んでいるというより、実は厳しい現況にあるのではないのかという疑念が僕の心の中で、どうしても強まります。

人をどう使うのかということで解決できる状態であればまだよいのですが、全くそうした状態でなくなっているのが現状なのであれば、いろんな可能性を僕らも考えていかなければなりません。この事態を正確に捉えている人であればあるほど、「兵站」が最後の鍵となるという認識を持っていますから、そこがどうなるのかが、大きなメルクマールなのです。

 勿論、こういった情報だけで判断する話ではありませんが、実際にどういう見立てが各号機にたいしてあるのかが判然としない状態が続いています。原子力推進側の学者のペーパーでも爆発可能性がほとんど書かれている状態も含めて、一体どの号機が安定して大丈夫なのかどうかさえ、一号機から三号機まで、明言できない状態です。

しかも、今度は四号機の使用済み燃料プールの温度があがりはじめていて、水温が90度まで上昇していて、毎時84ミリシーベルトの放射線量になっています。放射性物質も出てきており、燃料棒が部分的に損傷した可能性があるようです。こうなってくると、東京電力の社長が「少しずつ安定に向かっている」という説明を額面どおり聞いてよいと断言はできません。僕の友人で過去に福島第一原発を担当していた技術者は、「四号機のプールでうまくいっていないのは、もしかしたら余震も含めた地震で、プールに何か問題がおきているかもしれない。

使用済み核燃料がこの状態が続いて、極めて大きな状態を招くことはないけれど、ここで何か起きてしまうと、これがトリガーになって、他に別のシステムの作業に影響が出るようなことは想定できる。気になる話だ」と言われました。毎日、毎日、何か気になる情報が出続けていることには間違いなく、レベル7ということが簡単に収束する事柄ではないのだと覚らされます。

あるファクターとあるファクターがどのようにつながっているのかが、大規模システムではもともと見えにくいという弱点があります。今回のような複合的な事故は、そのシステムの根本が立ち行かなくなっていると言う現実を認識します。こうした原発に安全性を高めると言う議論こそ、根本からナンセンスだとしか僕には思えません。危険の連鎖が見えにくくなっていて、危険が結果として甚大であるものを、安全度を高めればシステムとして大丈夫という仮説が成立する根拠を僕は知りたいくらいです。

(後略)
***以上引用終わり***



mosimobox

チェルノブイリ原発事故死は100万人!~WHOもIAEAも皆チェルノブイリの真実を語れない

『チェルノブイリ原発事故死 100万人』(プルサーマル計画を憂慮する有志の会)リンクより転載します。
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チェルノブイリ事故の影響について、著書「チェルノブイリ~大惨事の環境と人々へのその後の影響」に寄稿されたジャネット・シェルマン博士氏(共著はヤブロコフ博士ほか2名)へのインタビューを、室生端人さんが翻訳したものをブログで公開されていますので、抜粋・引用させて頂きます。

「この本は公開された医学的データに基づき、事件の起きた1986年から2004年までに、98万5千人が亡くなったとしています。死者数はさらに増え続けています」、「チェルノブイリ原発事故の死者は100万人ということで」、「癌や心臓病、脳障害、甲状腺ガンなど死因はさまざまでした。何より多くの子どもが死にました。母親の胎内で、または生後、先天性障害でです」、「ヤブロコフ博士たちは5千以上の文献にあたりました。それは英文の文献に限りませんでした。また実際に現場にいた人たちの声をもとにしています。現場にいた医療従事者、科学者、疫学者など地域の人々の病状を見ていた人たちです」

「WHO世界保健機構でさえ、チェルノブイリの真実を語っていない」、「WHOは IAEAと協定を結んでおり、発表することができない」、「1959年に両機関のあいだで結ばれた協定は、一方がもう一方の承諾を得ることなしに調査書を発表することを禁じてい」ますが、「事態は私が思っていた以上に深刻でした。人々が癌や心臓病で命を落とすだけでなく体中のすべての臓器が毒されたということが衝撃でした。免疫機能、肺、皮膚などすべての器官が放射能の影響を受けたのです。しかも人間だけではありません。調査した全ての生き物、ヒト、魚、木々、鳥、バクテリア、ウイルス、狼、牛、生態系のすべてが変わってしまいました。例外なくです」、「バンダシェフスキーという科学者は 研究で子どもたちの体内のセシウム137が、実験動物と同じ値になっていて、それが心臓にダメージを与えていることに気づきました。この研究結果を発表したことで、彼は投獄されてしまいました」

「放射能がもっとも集中したのは前述の三国ですが、最大量の50%以上は北半球全体に行きわたった、「放射性物質が浄化されるには千年はかかる。セシウム137 ストロンチウム90だけでも、半減期は30年。少なくとも3世紀は残ります」、「最大の被害は最初の数ヶ月、いや数週間で起きた」そして「今でも原子炉から水へと漏れ出しています。原子炉の周りの構造も今もって平穏ではありません。もし地震でもあれば建物が崩壊する可能性もあります。原子炉は安全に覆われ 漏れもないとは到底言えません」

「チェルノブイリの真実を語るこの本は、権威ある NY科学学会による発行です」、「原子力の御用学者たちは 隠し通せると思っていた」、「事故直後の3年間、ソ連政府は情報の隠ぺいを続けました。一般に真実を知らせまいと データ収集もしませんでした。ヤブロコフ博士はそれを知り、情報収集を始めました。世に出た文献の数は15万以上でしたが、この本の執筆には5千点が使われました。これら5千点の資料は英語に訳されたことの無い、ウクライナ語、ロシア語、ベラルーシ語の文献でした。こうした情報が西側世界の目に触れるのは初めてです」
「メカニズムはどれも同じです。放射能同位体への露出により、人や鳥、動植物が受ける影響は、細胞が破壊されダメージを受けるということ。DNAへの損傷をもたらし、遺伝メカニズムがダメージを受けるという点で同じです。細胞を破壊するのであれば、癌にはなりませんが、細胞にダメージが与えられると癌になります。もしくは先天性障害の原因となります。人や鳥だけでなく植物にさえ先天性障害が出ます」

「ベラルーシの子どもたちの8割が、チェルノブイリ以前のデータと比べると、健康でない状態だということです。医学的に健康でないだけでなく、知的にも標準以下となってしまっているのです」、「放射性同位体が体内に入ると、母体を通じて生まれる前の子どもに届き、心臓や肺、甲状腺、脳、すべての細胞免疫系統にダメージを与えたのです。こうした子どもたちは未熟児で生まれつき健康状態が悪い、死産の率も非常に高く、それは被曝がもたらした結果です」

「本は医学的データに基づき 死者数は98万5千人と結論づけました。でもあくまで1986年から2004年のみのデータです」、「もし放出されたのが少量だったなら、低レベルの放射性物質は極めて危険ということですし、もしそれが大量に放出されたのだったら、その甚大な被害の規模をみなければなりません。しかし私たちはいまだに真相を知らないのです。なぜなら 原子炉に残されている」

「チェルノブイリ事故の最大の教訓は、汚染されたすべての生き物が影響をこうむるということ。例外はないのです」、「放射性同位体のおかげで チェルノブイリ周辺の生命体は、すべて失われた可能性もあることが分かったのでした。いまだに居座る放射能が すべての種を抹殺しかねない」、「一度遺伝子が損傷を受けると 何世代にも引き継がれます。ヒトや鳥 植物に遺伝子の損傷が起きていますが、それぞれの種にとって良くなることはありえません」、「脳や心臓 肺への影響 腕のない子どもたち・・・ヨウ素は甲状腺に ストロンチウムは骨や歯に行きます。特にまだ胎内にいる人々の・・・セシウム137は心臓、筋肉です」

「チェルノブイリ事故による死者はわずか数千人」、これは史上最大の嘘の一つだとわかります」、「かれらは追及もされず ぬくぬくやっています」、「国際原子力機関と世界保健機構のみならず、ここ米国の原子力規制委員会もまた、放射性物質の影響を過小評価しようとしています」、「米国民に対しては何十年間も放射能のもたらす害について、秘密と嘘が貫かれました。隠蔽、データの書き換えがおこなわれ、多少の放射能なんか大丈夫と吹聴された。しかし、原発では メンテナンス不足のせいで炉心が格納容器の中で溶けたことがわかっています。米国でなくとも世界のどこかで、ふたたび原発事故が起きるかどうかは時間の問題です」

「収録を行ったのは2011年3月5日でした。日本の福島原発大惨事がはじまる6日前です」・・・

 ~後略~
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猛獣王S

福島原発がどのような異常事態に陥ったか、どのような対策をとったかが分かる資料

①原子力安全・保安院からIAEAへの報告書(英語)を日本語化したもの。4/4付けとなっている。事故の経緯が各種データとともに詳しく書かれており、どのように水を注入してきたかも詳しい。(公文書であり嘘は書いていないと思われる。ただし本当の事は書いていないかもしれない。)

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2011年東北地方太平洋沖地震と原子力発電所に対する地震の被害
2011年4月4日
原子力安全・保安院(NISA)
原子力安全基盤機構(JNES)
リンク

目次
1. 地震と原子炉の概要
2. 福島第一原子力発電所の概要
3. 福島第一原子力発電所の1号機から6号機の異常事に関する報告
4. 福島第一原子力発電所の使用済燃料プールの異常事象に関する報告
5. 政府が講じた措置
6. 住民の避難と放射線被ばく等の現状
7. 放射線モニタリングの実施状況
8. 海外への情報提供
9. 所見

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②元東芝の原発技術者 後藤氏による解説
_________________________________

福島第一原発事故
FukushimaⅠ-NPSAccident
~炉心溶融・原子炉破損・格納容器破損~
2011年3月29日
後藤政志
リンク


下記動画と合わせてみるとよいかも。
リンク
リンク
リンク
リンク
_________________________________


きっちょむ

被災地の女子高生からの手紙

杉並からの情報発信です『被災地の女子高生からの手紙』(リンク)から転載します。

/////////////////////転載開始/////////////////////
福島県南相馬市の女子高生から送られてきた悲痛なメールが飯山一郎氏のブログにアップされています。

彼女は国に怒っています。

私達は・・・見捨てられました。おそらく福島は隔離されます。完全に見捨てられます。国に殺されます。

私達、被災地の人間はこの先ずっと被災者を見捨てた国を許さないし恨み続けます。

彼女は政治家に怒っています。

政治家はお給料でも貯金でも叩いて助けて下さい。彼らの贅沢をやめて被災者を生きさせて下さい。

命令ばかりしないで安全な場所から見てないで現地で身体をはって助けてください。

彼女はマスコミに怒っています。

テレビでは原発のことが放送されなくなりつつあります。同じ津波の映像やマスコミの心ないインタビュー。

口先だけの哀悼の意。被災を『天罰』と言った政治家(注:石原慎太郎都知事)。

彼女は我々に訴えています。

そしてその人を今よりもっと大切にして下さい。今、青春時代をすごす学校が遺体安置所になってます。

体育や部活をやった体育館にはもう二度と動かない人達が横たわってます。

どうしたら真実を一人でも多くの人に伝えられるのか・・・。一人でも見て貰えれば幸いです。考えた末、勝手ながら

この場をお借りしました。ごめんなさい、そしてありがとうございます。

(転載開始)

■被災地の女子高生からの手紙

2011/04/20 飯山一郎のLittle HP

被災地の女子高生からの手紙(リンク)

■ 真実

助けてください
福島県南相馬市の
女子高校生です

わたしは友達を津波で
なくしました
私の友達は
両親をなくしました
私の無二の大親友は
南相馬でガソリンが
ないため避難できずにいます

電話やメールでしか
励ますことしかできません

親友は今も放射能の恐怖と
戦ってます

だけどもう、諦めてました

まだ16なのに
死を覚悟してるんです
じわじわと死を感じててるんです

もし助かったとしても
この先放射能の恐怖と
隣り合せなんです

政治家も国家も
マスコミも専門家も
原発上層部も全てが敵です
嘘つきです

テレビでは原発のことが
放送されなくなりつつあります
同じ津波の映像や
マスコミの心ない
インタビュー
口先だけの哀悼の意
被災を『天罰』と言った政治家

政治家はお給料でも
貯金でも叩いて助けて下さい

彼らの贅沢をやめて
被災者を生きさせて下さい

命令ばかりしないで、
安全な場所から見てないで、
現地で身体をはって助けてください

私達は・・・見捨てられました
おそらく福島は隔離されます

完全に見捨てられます
国に殺されます

私達、被災地の人間は
この先ずっと
被災者を見捨てた国を、
許さないし恨み続けます

これを見てくれた人に
伝えたいです

いつ自分の大切な人が
いなくなるかわからないです
今隣で笑ってる人が
急にいなくなることを
考えてみてください

そしてその人を
今よりもっと大切にして下さい
今、青春時代をすごす
学校が遺体安置所になってます
体育や部活をやった
体育館にはもう二度と
動かない人達が横たわってます

どうしたら真実を
一人でも多くの人に
伝えられるのか・・・
一人でも見て貰えれば幸いです
考えた末、勝手ながら
この場をお借りしました
ごめんなさい、そして
ありがとうございます

(終わり)
/////////////////////転載終了/////////////////////


松下晃典

日本は蘇る! …世界を救うヤマトごころ②

船井幸雄.com「21世紀ヤマトごころ-池田整治氏-」
2011.4.5(第5回)日本は蘇る! …世界を救うヤマトごころリンクより転載します。
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最大の問題点は、その「真実」をTV等のいわゆるメジャーメディアが一切報道しないことにある。なぜなら主要TV局、新聞社の役員は原子力関係委員会や電力会社出身者でおさえられているからだ。さらに、電力会社が各TV局等の最大の広告スポンサーなのである。完璧に「原子力事業推進」の情報しか流れない仕組みになっている。まさに私が指摘する典型的な「マインドコントロール」構造である。だから日本では、住民・国民の命・安全よりも原子炉・原子力事業(企業)の保全のための情報が流される。

我々は、まずこの「本当のこと」を認識しなければならない。

そのせいかどうかはわからないが、今回の大災害でとても奇異に感じることは、「政府現地対策本部」が仙台あるいは福島などに設置されていないことである。

阪神淡路大震災で国の対処の遅れが指摘され、大規模震災基本法が改定された。

つまり、大震災の時には迅速に「政府現地対策本部」を設置することが規定された。これにより、国として現場で迅速に総合的に情報を入手し、的確な意思を決定、それに伴う国を挙げての迅速な処置ができるようになった。そして実際に、有珠山噴火災害で初めて有珠山の麓の伊達市役所内に立ち上げて大成功し、長期化に伴いプレハブを設置、噴火の終焉まで活動した。メディアもここに集中するので、広報と一体化した総合的な運用ができる。被災民・国民もすみやかに事実を知ることができて、人心の安定に寄与した。それ故これがじ後の国レベルの災害対処の雛形となった。先の中越地震災害等でも、極めて効果的な災害救助ができていた。阪神淡路で悔しい思いをして、有珠山でこの現地対策本部の立ち上げと活動ルールの確立に直接かかわってきた私としても秘かに誇りに思っていた。

ところがなぜか今回は、福島から200kmも離れた都内で、各機関バラバラの活動をおこなっている。唯一統合されているのは、東北部方面総監の下に陸・海・空が統合運用されている自衛隊だけである。本来なら今回の事態対応の国軍最高司令部といえる方面総監部があり、かつ被災地のほぼ中央に位置する仙台に政府現地対策本部がただちに設立されなければならない。

ところがいまだに東電の現場からの電話一本の情報源で、記者会見から全国への報道となっている。「彼ら」から見れば、完璧な報道統制、情報操作ができるわけである。

これではまともな政策判断もできず、国民へも放射能汚染の実態等の真実が伝わらない。いや、原発の危険性をカモフラージュして、これからも原子力事業推進に支障をきたさないようにするために、要は「真実を出さないため」に政府現地対策本部が開設されないのかも知れない。TVニュース等はこの観点でチェックして欲しい。


このような情報封鎖の中で、私のかつての部下であり、空手道の愛弟子たちからメールが来た。現場の彼らは、命を賭して活動するだけあって、自ら置かれている状況をよくわかっている。わかっても黙々と救援活動に邁進している。これこそヤマトごころに基づく武士道の体現そのものであろう。

「自分達は、朝現地へ行き、壊滅した町を見て、夜宿営地で現実に戻る事が辛い日々です。自分達が引き上げた遺体を、収容所で家族が見てどうしているのか・・・?
 
現実に直面し、望みが消えて悲しんでいるんだろう・・・。

先の震災(阪神・淡路)のときのように、『自衛隊が助けられなかった』と自衛隊反対派に煽動された市民に罵声をとばされている同僚がいるのだろう・・・と皆心配していました。

しかし先日、遺族の方が、捜索中に、『収容所でおじいちゃんの遺体を確認できました。ありがとうございました』 とお礼を伝えに来てくれました。

皆涙をこらえて、一緒に来ていた子供に手持ちのお菓子をあげていました。
(筆者注:捜索隊員は、いつ食事がくるかもわからず、それでも連続して活動できるように、個々に甘菓子などをポケットに持っています。それが文字どおり活動源ともなるのです。厳しい訓練でも、ちょっとした時に自ら食べ物を口にすることができる隊員は、その力を継続して発揮します)

そして現地までの道中で、寒い日も雪の日も、手を振って頭を下げ、応援してくれるお爺さんがいます。『自衛隊さん、頑張れ!』と手作りの看板を持って応援してくれる子供達がいます。

日が暮れるときに集合して翌日の行動予定などの指示を聞いているときに、『自分の身内がまだ見つかっていません、隊員さん、どうか宜しくお願いします』と泣き崩れる男性。

自分達は涙を拭きながら『この人達のために』と、毎日決意して頑張っています。

被災者からの温かい言葉に助けられます。」

「とても悲惨な地域で必死で捜索しています。ところで、これまで阪神淡路や様々な災害派遣に行きましたが、今回とても奇妙な現象があります。これまでの体験によると、地元出身の国会議員などが、邪魔なぐらいに現地視察に来ていたのに、今回は全く誰もきません。放射能汚染だと思います。つまり、我々を抹殺するために今回のことが起こっているのでは!?
と思わず考えることがあります。もっともそういうことが頭によぎっても、肉親を捜している人々を見ると、とにかく1秒でもはやく見つけてあげようとがんばっています。」
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以上


石敢當

フリージャーナリスト岩崎安身氏が、勉強会を通じて明らかにした、「事故の際の本当の放射能放出量」

紹介フリージャーナリスト岩崎安身氏。

リンク

記者会見映像(U-STREAM)

リンク

★以下、記者会見(?)内容の転載
リンクより

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放射能が実際にどれだけ放出されているか 「1日あたり、100兆べクレル」 投稿者:mig 投稿日:2011年 4月22日(金)12時23分38秒 返信・引用 

今日、私が福島みずほさんにインタビューしたあと、羽田空港へ
向かっている時刻に、川内議員、辻議員らが主催する東日本大震災
の勉強会が、院内で開かれていた。

取材していたのは、ウチの中継カメラだけ。他の記者やカメラマンは一人もいなかった。

ところが、ここで爆弾発言が。
勉強会に出席していた鳩山前首相が、原子力安全委員会の小原規制課長に
放射能が実際にどれだけ放出されているか質問。

それに対して、小原課長 「1日あたり、100兆べクレル」と、ぽろり。

そんなに多いとは、誰も聞いてないぞと、一時騒然。

これまでの発表では、一時間あたり1テラベクレル、即ち1兆べクレル。
一日では24兆べクレル。実際には、その数倍の放出量だというのだ。


この勉強会のあとに、小原課長が伝えた正確な数値は、
ヨウ素131が、一時間あたり6990億べクレル。一日あたりでは
16兆7760億べクレル。
セシウム137は、一時間あたり1430億べクレル。一日あたりは
3兆4320億べクレル。
セシウムはヨウ素に換算すると40倍なので、一日あたりは137兆
2700億べクレル。

合計すると、153兆7120奥べクレル。これは4月5日時点での
大気中への推定放出率。

さらにこの日は、他の議員から、「福島第一原子力発電所の所長は、
なぜ、東京勤務なのか、3月11日の震災当日、東京にいたのか、
事故直後には、非常用電源が一つ動いていたから、これを使えば
現在のような状態にならなかったはずだ」
という暴露発言も出た。これに対し、保安院職員らは沈黙。

録画のURLは リンク
所長の問題は 00:49:40 あたりから、放出量の問題は 00:53:45 と 01:09:40 あたりから。

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原子力安全委員会・保安院・日本原子力開発機構との合同勉強会の
ようです。それにしても、驚くべき数値です。
(新聞・TVは、数値幾つと発表してましたっけ?)

また、SPEEDIを利用して極めて正確なデータがあるにも
関わらず、公表は無し。

このような勉強会が開催されていたという事さえ、新聞・TVは
報道しない…!


Silentservice

75.9%の学校が被曝量オーバーなのに放置の唖然~福島の小中学生を殺す気か!?

『菅は福島の小中学生を殺すのか 75.9%の学校が被曝量オーバーなのに放置のア然 』(日刊ゲンダイ2011/4/21)リンクより転載します。
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●直ちに集団疎開のレベル

福島県が小中学校など教育現場を対象に実施した放射線量調査で「驚(きょう)愕(がく)」の結果が出た。7割余りで、平常時なら立ち入りを制限される放射線量が観測されたのだ。国は勝手に基準を変更して「大丈夫」とか言っているが、地元住民は不安を通り越してカンカンだ。

放射線の許容量は法令(労働安全衛生法に基づく電離放射線障害防止規則など)で定められている。不必要な被(ひ)曝(ばく)を防ぐために立ち入りを制限された区域を「管理区域」といい、毎時0・6~2・2マイクロシーベルトが基準だ。この区域内では、放射線を扱う専門従事者一人一人が被曝量を管理するための「個別被曝管理」を義務付けられている。

さて、福島県は5~7日に県内1637の小中学校や幼稚園で大気中の放射線量のモニタリング調査を実施した。そうしたら、1242施設で、「管理区域」に相当する放射線が観測されたのである。実に全体の75・9%だ。福島市在住で、「原発震災復興・福島会議」の世話人、中手聖一氏はこう言う。

「『管理区域』は本来、一般公衆の被曝防止の基準であって、放射線の感受性が高い子どもたちの場合はより厳しい基準で保護する必要があります。国際放射線防護委員会(ICRP)も、18歳までの生徒に対する放射線防護の考え方として『一般公衆の10分の1以下にすべき』と勧告している。少なくとも毎時0・6マイクロシーベルト以上になった学校は授業を中止し、仮に再開が難しい場合は学童疎開などを進めるべきです」

◆勝手に基準値を変えるデタラメ

中手氏らはすでに、授業中止などを求める「進言書」を県内市町村長に郵送。近く県にも申し入れる方針だが、驚くのは国の対応だ。

文科省はICRPの基準(年間20ミリシーベルト)を目安に、小中学校の屋外活動制限の基準値を毎時3・8マイクロシーベルトに設定。原子力安全委員会もこれを追認し、だから福島の子どもたちも「大丈夫」と言うのである。
「今まで何ら基準が示されず、やっと出てきたと思ったら毎時3・8マイクロシーベルトです。しかも、この数値を超えたら直ちに除染作業するのかと尋ねると『待ってくれ』と言う。とんでもない話です」(中手氏)

ちなみに東京では毎時0・1マイクロシーベルト以下だ。それでも雨が降るとイヤな気がする。

国は復興会議だ、震災復興税だ、と騒ぐ前に真っ先にやることがあるはずだ。
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猛獣王S

4/17なんでや劇場(9) なんで、こんなことになってしまったのか?⇒科学者たちの信じられないアホさ加減

●昔から地震の予兆として、ナマズをはじめとする動物や井戸や雲の色・形など、様々な現象が素人の知恵として蓄積されてきた。素直に考えれば、それらの現象がなぜ起こるのか、原因の解明から入るのが当然である。ところが、学者たちはそれらを俗説として無視してきた。それは、学者である以上、素人の俗説より上でなければならないからである。そうして、学者たちは、現象事実を俗説として無視し、真っ赤なウソ(プレート説)を唱え続け、その問題を指摘されるたびに辻褄合わせを重ねてきた。
実際、彼らは数千億円も使いながら、一度も当てたことがない。

なんで、こんな体たらくになってしまったのか?

●1950年代までは地震研究の本流は地質学であり、研究者たちは各地の地盤を細かく調べ上げていた。ところが1960年代にプレート説が登場して以降、地質学から分派した地震学が本流になり、主に団塊の世代の学者たちがプレート説を流布してきた(一方、地質学者たちはそれを認めていなかった)。

同じようなことは生物学にもあって、分子生物学が1960年代から広まり、これを団塊の世代が流布し始めてから生物学もおかしくなってきた。このように、自然科学全体が1960年代からおかしくなってきたように感じる。その意味では同じころから持て囃されるようになった宇宙論=ビッグバン説も怪しい。

今、テレビでは、昔から学者のアホさ加減を最も強く指摘してきた我々でさえ信じられないようなアホさぶりを、御用学者たちが日々披露している。これまで、そうは言っても少しはモノを考えているだろうと思っていたが、本当に何一つ考えていないのではないか。例えば、気象学者も地震学者も原子力学者も、「温暖化はCO2だ」「原子力は安全だ」と指示されれば、それを正当化するデータを捏造することしか考えなくなるということではないか。ひょっとしたら、何も考えてない彼らにとっては、言い逃れではなく本当に「想定外」だったのかも知れない。

●地震の発生メカニズムの追求によって、明らかになったことがもう一つある。

現在、原発の使用済み燃料は地中に埋める計画のようだが、そんなことをしたらどうなるか? 使用済み燃料が発する熱エネルギーによって地中で連続分裂が始まり、周囲の岩盤がどんどん溶け始める可能性がある。これは、使用済み核燃料を埋めたら地震が起きるということであって、つまり、原発の使用済み燃料は処分しようがないものなのである。

地震学者たちは数千億円も使いながら、地球のことは何もわかっていない。だから、地震予知を一度も当てたことがない。言い換えれば、地球は地震学者の手に負えるものではないということ。原発も同様に現在の原子学者のレベルでは扱えないもの(扱ってはならないもの)なのである。現代の科学者に、その自覚が少しでもあれば、こんなことには成らなかっただろう。


冨田彰男

4/17なんでや劇場(8) 福島原発がどうなるか?⇒最悪の事態の想定と今後の課題

東京エリアの人々の様子や意識状況をヒアリングした所、
相変わらずマスコミの報道に支配されていることが浮かび上がった。
一昨年、マスコミがインフルエンザ報道で危機を煽った結果、東京エリアの大半の人がマスクを着用したのは記憶に新しいが、今回はその逆で、マスコミは「原発は安全」を強調した結果として、マスクをしている人は少ない。両極端のマスコミ報道を経験しているのに、そのおかしさに気づいていない。

この間の福島原発の問題で、政府・東電がウソをついてきたことや、2週間前から原発報道が止まったことから考えても、福島原発は危険な状況にあると考えて間違いない。

しかし、こういった問題では「最悪の事態になったらどうなるのか?」を考えることが鉄則である。

放射性物質は原発の底に山盛りに溜まっている。
それには2段階あって、格納容器に溜まっているかorそれを突き抜けてコンクリートの床に溜まっているか。
そして、放射性物質は自然分裂を超えて連続分裂の段階に入っていると考えられる。

超高濃度の汚染水が検出されたことをはじめとして、その証拠はいくつもある。

爆発力という点では、格納容器に入っている方が密閉されて圧力が高まるので強力な爆発になる。コンクリートの床に溜まっている場合は爆発力はそれより下がるが、いずれにしても、チェルノブイリの数倍の放射性物質が放出されることになる。

爆発した場合に想定される事態は、次の3つ。
①反原発派の学者小出氏が言うように、600km圏内、つまり関西も含めて日本の6割が住めなくなる。
②中間として、関東全体が住めなくなる。
③関東もなんとか住める状態のまま、事態が推移してゆく。

さらに考えておかなければならないことは、今後もM6~7クラスの地震は来る。その結果、また配管がやられて放射性物質が放出されること。そうなると、現場作業は不可能になり、後は爆発を待つしかなくなる。
地震が起きた何日か後に福島原発が爆発すれば、6時間後に東京まで放射能が来ることになる。

爆発してから逃げても遅い。∵新幹線など交通機関に人々が殺到して乗れなくなるからである。
従って、爆発する前に避難に入る必要がある。

●どの段階で避難判断するか?⇒それを判断する上で必要な情報は?
①日本では報道管制が敷かれており、日本の学者たちは「安全である」といった話しかしないので信用できない。一方、海外の学者やマスコミは「爆発可能性が高い」と主張している。
⇒海外、とりわけヨーロッパ(独・仏・露など)の福島原発に対する報道・論調の情報収集。
ちなみに、米軍も無人飛行機を飛ばすなどして情報収集している。

②ガイガーカウンターの入手
 仏メーカーが売り出すらしい。複数入手すべき。この件では日本製品は信用できない(∵政府の圧力で低い数値しか出ないように設定されている可能性すらある)。

③臨界(連続分裂)に達しないと出ない物質(ex.塩素や中性子)が出たら危険な兆候。
小出氏は「連続分裂にならないと出ない物質が検出されており、既に臨界状態にある」と報告しているが、それがどの程度の量なのか?

④原発の現場労働者の問題。
現場から作業員が逃げ出すという状況になれば、原発は放置され爆発を待つしかなくなる。従って、原発から作業員が逃げ出しているという情報が、判断の有力な決め手となる。

●最悪のケースでは、日本の2/3が放射能にやられることになる。
そうなると、市民が日常の買い物さえガイガーカウンターを持って行くという事態になる。そうなれば、東電も政府もマスコミも、もはや誤魔化せなくなる。そこまで行ってはじめて大衆の意識潮流は変わるのかもしれない。
⇒今後の重要な問題の一つは、今回の地震・原発によって、人々の意識がどう変わってゆくか?


冨田彰男 

「再処理工場の放棄が急務の課題」 その2

社会科学者の時評【リンク】からの転載です。続きです。
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g)「核兵器をもちたい日本国」「現在の日本政府の公式見解は『自衛のための必要最小限度を越えない戦力を保持することは憲法によっても禁止されておらない。したがって,右〔上〕の限度にとどまるものである限り,核兵器であろうと通常兵器であるとを問わずこれを保持することは禁ずるところではない』(1982年4月5日の参議院における政府答弁)というものである。とくに,『個人としての見解だが,日本の外交力の裏付けとして,核武装の選択の可能性を捨ててしまわないほうがいい。保有能力はもつが,当面,政策としてもたない,というかたちでいく。そのためにも,プルトニウムの蓄積と,ミサイルに転用できるロケット技術は開発しておかなければならない』という外務省幹部の談話は,日本が原子力から足を洗えない本当の理由を教えてくれる。

h)「〈悪魔の火〉の燃料の代表格:プルトニウム」「プルトニウムは人類のエネルギー資源になるかのようにいわれたが,そのプルトニウムは100万分の1グラムの微粒子を吸いこんだだけで肺がんを誘発するという超危険物である。そして数kgあれば,原爆が作れる。そのため,核戦争防止国際医師会議はいみじくもプルトニムを『核時代の死の黄金』と名づけた。高速増殖炉は,そのプルトニウムを数十トンの単位で内包し,核燃料サイクルはそのプルトニウムを社会のなかに循環させる仕組である。

i)「自由な社会を殺す:原子力国家体制」「かつて,ドイツの哲学者ロベルト・ユンクは原子力を利用するかぎり,国家による規制の強化は必然であり,国は必然的に『原子力帝国』と化して庶民の自由が奪われると警告した。高速増殖炉,核燃料サイクルを含め,原子力を利用することそのことじたいが自由な社会を破壊する」。
注記)リンク

自然科学で物理学や化学の研究をする原子力研究者がこのように,原子力発電の〈歴史的な由来〉に関連させた議論をおこない,原発反対の強固な意思を表明している。これは,京大「熊取6人組」の1人となったがために,「自分の研究生活:人生」を〈助手:助教〉の地位に留めおかれるという迫害を受けてきた小出裕章の語る「原発批判」の具体的内容であった。

自然科学で物理学や化学の研究をする原子力研究者が,このように原子力発電の歴史的な由来に関連させた議論をおこない,原発反対の強固な意思を表明してきていた。東電の福島第1原発の事故発生は,こうした原発のかかえるもっとも重大な危険性の問題じたいだけでなく,国際政治の次元・軍事問題も視野に入れて議論する余地があることを教えた。単に,原発事故が起きて電力が不足したから節電・削電するという問題の次元には収まらない諸問題が関連して広がっている。

今回の東日本大震災を引き金にして,東電〔など〕の原発による発電体制,その資本制「営利主義」の鎧をまとった公益企業としての経営姿勢,さらには日本国政府の体たらくなどの問題が,つぎつぎと白日のもとに晒された。そのなかでももっとも深刻な問題は,「原子力利用の平和的利用」という美名のもと,本来は軍事力利用にしか〈まともな用途〉をみいだせない「原子力:発電」の制約,いいかえれば《悪魔の火》を使いこなすことができると勘違いしてきた「人間側の大いなる愚かさ」を,いまだに悟れない人間が大勢いることである。

それでも,その《悪魔の火》をうまく使いこなせれば,軍事面で他国に対して優位に立てる。こういう軍事戦略の思考がなくならないかぎり,原子力の「平和的利用」という「そもそも虚偽の美名」が逆転的に悪用されつづけることになる。
社会科学者の時評【リンク】からの転載です。
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以上転載終了


八代至誠

「再処理工場の放棄が急務の課題」 その1

社会科学者の時評【リンク】からの転載です。
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問題は「核燃料サイクル」にある。本ブログですでにその氏名がなんど登場した京都大学原子力実験研究所の小出裕章は,その問題「再処理工場の放棄が急務の課題」を,以下のように指摘・批判している。

~中略~

a)「原子炉の副産物」 「原子炉を動かすと,その使用済み燃料中には (1) 燃え残りのウラン,(2) 核分裂生成物,(3) 新たに生まれたプルトニウムが混然一体となって含まれるようになる」。

b)「再処理の意味」「再処理とは使用済み燃料中に存在するそれら3者を化学的に分離する作業である。これら3者は原子炉の段階では曲がりなりにも燃料棒のなかに閉じこめられているが,再処理では,それらを分離するためにどうしても燃料棒を切断してその閉じこめを破らなければならない」。

c)「放射能の多さ」「その上,たとえば〔青森県〕六ヶ所村に計画されている再処理工場では1年間に800トン分の使用済み燃料の再処理をする計画だが,それは約30基の原子力発電所が1年間に生み出す量に相当する。その放射能の閉じこめをわざわざ破ってとりあつかうのであるから,再処理工場から放出される放射能の量は圧倒的に多い」。

d)「軍事目的が本来」「もともと再処理の目的は原爆材料であるプルトニウムをとり出すことであり,高度な軍事技術であった。さきの第2次世界戦争で負けた日本は原子力に関連するいっさいの研究を禁じられ,ごく基礎的な研究装置すら米軍に破壊された。そのため,日本の原子力技術は欧米に比べて何十年も遅れており,日本は再処理技術ももっていなかった。そのため,これまで日本の原子力発電所の使用済燃料は,英国・フランスに委託して再処理をおこなってきた」。  

e)「再処理工場による放射能汚染:イギリスの実例」 「その英国ではウィンズケール(最近では,セラフィールドと呼ばれる)に再処理工場があるが,これまでに120万キュリー(広島原爆の400倍)を超えるセシウム137が内海であるアイリッシュ海に流された。すでにアイリッシュ海は世界一放射能で汚れた海になってしまっており,対岸のアイルランド国会,政府は度々再処理工場の停止を求めてきた。

f)「核兵器にしか使えないプルトニウム」「日本が英・仏に再処理を委託して軽水炉の使用済み燃料からとり出してしまったプルトニウムは,使い道のないまますでに40トンに達しようとしている。使い道のないプルトニウムの蓄積は核兵器への転用の危惧を生むため,日本はやむなく軽水炉でプルトニウムを燃やしてしまう『プル・サーマル』路線を選択しようとした」。

「しかし,『プル・サーマル』で燃やせるプルトニウムの量など知れているし,『プル・サーマル』すらが燃料製造データの偽造,住民や地方自治体の抵抗で頓挫したうえ,東京電力をはじめとする電力各社のトラブル隠しでいっそうの苦境に陥っている。こうなれば,プルトニウムを使用済み燃料からとり出すことは犯罪行為ともいうべきもので,現在六ヶ所村で建設中の再処理工場はけっして運転してはならない。
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続く


八代至誠

原発御用学者を増産させた国立大学の独立行政法人化

『[やっぱり元凶は小泉・竹中だった]原発御用学者を増産させた国立大学の独立行政法人化』(日刊ゲンダイ2011/4/20)リンクより転載します。
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補助金激減で次々「礼賛派」に
「直ちに健康被害はない」「心配ありません」――。
福島原発の事故で“流行語”になった「御用学者」。
原発建屋内で水素爆発が起きようと、周辺に大量の放射性物質がまき散らされようと、涼しい顔で安全性を強調する姿勢は奇異だった。しかし、この「原発礼賛」にも小泉・竹中改革が関係している。環境関連の学会理事がこう言う。

「我々の学会はもともと『反原子力』であり、環境と共生できるエネルギーの研究が盛んでした。自然破壊のリスクがあり、厳重に管理しなければならない原子力の限界を皆が理解していたからです。ところが、小泉が打ち出した『国立大学の独立法人化』によって、この方向が一変してしまったのです」

国立大学の法人化は04年に導入された。小泉が「郵政民営化」とともに進めた肝煎り施策で、スローガンは「競争的環境の中で世界最高水準の大学を育成する」だった。

「この独法化で国からの補助金が激減し、研究費が捻出できなくなった教授が続出したのです。我々の学会も数百万円あった予算がゼロになりました。仕方なく、企業からカネを集めると、電力会社の寄付がケタ違いに多かった。
原子力は国家事業だから国の予算も潤沢。企画書に『原子力とクリーンエネルギー』などと書いただけでカネがどんどん出ました。こうして原子力を批判していた学者が次々に礼賛派に回り、逆に原子力を否定する論文を書いた学者は針のムシロ。学者の世界はどの分野もムラ社会だから、村八分を嫌う傾向にある。御用学者の輪はこうやって広がったのです」(前出の学会理事)

福島原発の事故は、小泉が首相になった時点から始まっていたのだ。
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猛獣王S

京大 小出助教授の4/19 ラジオ放送での発言要約①

4/19に京大 小出助教授がFM797京都三条ラジオカフェに出演され、そのラジオ番組内で話された内容を要約された方(「小出裕章(京大助教授)非公式まとめ( リンク ) 」)がいらっしゃったので、ご紹介させていただきます。

※放送の録画はこちら リンク

>以下、要約です。
・(東電の工程表だと6〜9ヶ月で原子炉を安定させるとなっているが実現可能性は?)
東電が示した工程表通りに作業が進むことを願うが、出来ないと思う。今回の事故を招いた東電の甘さや、事故の後の楽観的な姿勢という流れを見ていると、東電がみるように進むとは思えない。進まないと思う理由は二つ。
一つは現場がとてつもない被曝環境にあること。気が遠くなるほどの作業の積み重ねが必要で、そのために必要な、特殊な能力を持っていて被曝が覚悟をしている生身の人たちが6〜9ヶ月に渡って仕事をするわけだが、それが続けられるだけの人数を集めることは難しいだろうと思われる。
二つ目はロードマップにある方策そのものに疑義があること。今回、格納容器に水を入れて水没させる(水棺方式)ことが示されているが、それはできないと思う。最も難しそうな2号機では、一番低いところにあるサプレッションチャンバーが爆発で既に壊れていている。2号機は1や3号機よりも三ヶ月余分に時間がかかるとしているが、破損状況を調査した上で修理しなければいけないのに現状では近づくこともできない。修理できなければ水棺はそもそも不可能。1号機や3号機も、損傷している場所から汚染水が漏れてくることになるだろう。しかも格納容器は大量の水をいれるということを前提にした設計になっておらず、水をいれると未知の負荷のために新たな損傷が生じる恐れもある。従い、水棺はできないと思う。

・(ステップ1で三ヶ月を目標として1〜4号機の放射線量を抑えるとしていることについて)
それは非常に楽観的だ。

・(放射能が出ないようにするのは無理なのか?)
東電はコンクリートで埋めると言っているが、その作業自体ができないと思う。人が近づけないくらい放射線量が多い環境になっているから。

・(現場の厳しい環境で働いている人たちに更に過酷な作業を強いることになる?)
放射線をはかりながら分単位で次々に交替するような作業になる。

・(小出先生が工程表を考えるとしたら、どのくらいかかると思うか?)別のトラブルが起きて、1年とか2年という単位になるのではないかと心配している。

・(工程自体を変えるほうがいい?)
私は別の方法を提案してきた。水没は無理だからやらなくていい。ただし循環は必要。圧力容器と格納容器を一体化して考ればいい。圧力容器は壊れていて格納容器の底に水が漏れてくるが、その水を循環させその途中に熱交換器をつくって熱を海に排出しながら循環させるという考え。その作業も大変と思うが、東電案と比べれば早くできると思う。ただし、一定期間、環境に放射能を漏らし続けるということは変わらない。

・(既設の電源を利用できる案?)
いまある電源は使える。ポンプも福島にすでにある余熱除去ポンプを使えると思っている。ただし配管を改修し、熱交換器も準備する工事の必要はある。

・(その工事でも被曝などの負荷は免れない?)
被曝は避けられないので、すこしでも少なくすることを考える必要がある。

・(汚染水の移送については?)
いまある6万トンある汚染水を移している先のタンクは容量が十分でない。現在も新しい水を冷却のために加えていて、いくらやってもイタチごっこになることを心配している。そうなると汚染水がたまるばかりになり、循環式のラインを作ることができない状況が続くかもしれない。

・(柏崎刈羽のような汚染水処理装置を福島に作ることは?)
東電は考えていると思う。ただし仮設タンクにしても時間がかかるため、ロードマップ通りにはいかないかもしれない。

・(国際評価尺度がレベル7と発表されたが、いま起こっている現状を見てどうか?)
この尺度は原子力を推進する人たちが作った。レベル7は彼らがとてもひどい事故を示すものとして作った。レベル7と認めたのはあまりにも遅かった。私は3月15日か17日くらいには彼らは7と思っていたらしいし、私もそう思っていた。事故を小さく見せたい、危険が大きいことを認めたくないという姿勢の表れ。世界から笑われたし、本当に恥ずかしい対応。7でもチェルノブイリよりは小さいと今言っているが、本当に破局的な事故になっているということを言わなければいけない。チェルノブイリは収束したが、福島は進行中。私の心配する最悪のシナリオになれば、現在までの10倍の放射能が排出されてチェルノブイリを超えることもありえる。そうしたことをはっきり言うべき。

・(保安院と安全委員会があり、安全委員会の方は当初からひどい事故と分かっていたと言っているが、迅速な情報開示がされなかったのは?)
保安院がどうなっているのかは私は知らない。今回は安全委員会はまったくと言っていいほど機能しなかった。残念なこと。

・(私たちが声を上げるとしたら何ができるか?たとえば工程表見直しを求めるのはどうか?)
そうした声を無視してきたのが東電なので、どうすればいいかは分からない。
・(ロボットで現状把握をすることによる効果は期待できるか?)
過度の期待は無理。単純な測定はできるが修理はできないし、水や障害物があると動けない。放射線量を測定するということであれば役にたつはず。

②に続きます。


スパイシーモス

世論調査とは、メディアの説得行動の「成果評価」でしかない(2)

249916のつづき。『ジャパン・ハンドラーズと国際金融情報~新聞社・マスコミの「世論調査」の正体』リンクより引用。
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 その前に世論とはなんなのか。世論というのはそのままそこに存在するものなのかを考える必要がある。米国のジャーナリストである故・ウォルター・リップマンは有名な著書『世論』(Public Opinion)の中で、次のように述べている。今の「世論」という言葉は彼によって作られたものだ。

(引用開始)

 きわめて洗練されたやり方で同意をとりつけることについて大改善の余地があることは誰も否定しないと思う。世論が起こる過程は本書に述べてきたように錯綜していることはたしかであるが、しかしその過程を理解している者なら誰にでもそれを操作する機会が開かれていることも充分あきらかである。

 合意をつくってしまうことはなんら新しい技術ではない。それは古くからある技術ではあるが、民主主義の出現とともに死滅したと思われた。しかしそれは死滅してはいない。それだけでなく、いまでは経験よりも分析に基づいてなされているので、実際には技術的に大幅に改善すらされている。そして、民主主義の実践は心理学的研究の結果、現代のコミュニヶーション手段とあいまって、新たな局面を迎えている。いかなる経済的権力の変動よりも、無限に大きな意味を含んだ革命が起きようとしている。

『世論』リップマン 下巻82-83頁 掛川トミ子訳
(引用終わり)

 太字で強調した部分が重要だ。「そもそも世論というのは、作り上げ、操作するもの」なのである。世論が無条件にある日突然存在するものではないのだ。その前に何らかの「説得行動」があった結果生まれるものである。ある事件や出来事についての自分の意見は主に自分の目(ウィットネス)かメディアによって形成される。つまりメディアの報道に大きく左右されるのだ。

 そう考えると、この世論調査が行われる前に何があったか。3月半ばから全国でまだら模様の停電が起きる、「計画停電」なるイベントがあり、日常生活でいつ停電するか分からない中私たちの日常生活は行われた。夏場ではないから電力は十分足りているはずなのになぜわざわざそういう事をやったのか私たちは合理的に考えてみる必要がある。(実際、今日発売の「週刊ポスト」には原発完全停止でも停電なしという極秘資料の記事があった)

 また数日前からの新聞の一面で何があったか。「復興財源」と「増税」という記事が見出しとして次々と各紙に踊ったのではないか。大新聞の中で復興財源はまず歳出削減と公務員のムダを省くべきということを前面に打ち出したものはあったか?増税か国債発行の二者択一だったのではないか。そして、震災前から「国の借金は一人当たり900万円です」とかいう記事が大新聞の社説として定期的に掲載されてきた。私たちは忘れてしまったのだろうか。無意識下に刷り込まれているのだ。

 リップマンのいう「説得」を行う主体は何も政治家だけではない、メディアも説得を行う実行主体である。そうするとメディアが財務省の意向を伺うような論説方針をとっていた場合、あるいはメディアが主体的に主筆の信念で増税が必要だと長年考えていた場合、紙面に当然それは反映されていく。その紙面を震災前から見続けていた人は、自然と「増税が必要」と誘導されてもおかしくない。要するに、私が言いたいことは、「そもそも純粋な「世論」など存在しない」ということである。つまり、逆の世論誘導も可能であるということだ。

 「世論」という言葉を裏側から定義すると、「政治家、官僚やマスコミが私たちを説得したいと思う方向性」であり、「世論調査」とは「その説得行為の達成度を図るための結果調査」なのである。時々、達成度を必要以上に高めるために質問項目の操作が行われる。大量の情報を調査の前に対象(それが不特定であれある程度マスコミの情報に接する)に与えているのであるから影響する可能性は高まる。例えば、陪審裁判などでは陪審に心象を事前に与えないように情報への接触を制限すると言われているがそれにも限界がある。だからといってメディアの情報を遮断することが「世論」を正しく把握することかというと疑問も残る。結局、世論調査はメディアの説得行動の「成果評価」でしかないのだ。その理不尽さはある程度世論調査の前の時点で決まっているのだ。世論調査で新聞の社説と異なる結果が出ることは殆ど無いだろう。

 また、大マスコミは一般読者の購読料だけではなく大企業や官庁の広告費で経営を成り立たせている。ひとりひとりの購読者の声よりも、まとまった金額を提供する広告主の声のほうが大きいことは合理的な推論である。その中には「電気事業連合会」などの原発推進派も存在し、電事連や東電は震災の前から広告のような新聞記事、記者クラブを通じて行うコントロールを使って、資金の出し手(主人)として代理人(新聞記者)をコントロールしてきた。そのような記者たちが記事を書くのだから、記事の性格は自ずと決まってくる。そのようにして社論が決まっていく。それ以外の情報は拡散されないか、ベタ記事でしか載らない。

 世論調査というのはマスコミが事前に散布した情報の対象への浸透度を統計の手法を使って測定するというテクニックであり、それ以上でもそれ以下でもない。ある種の情報を絨毯爆撃のように与えて、その後にその爆撃の成果を評価し、爆撃の意図を合わない場合には、再度研究し情報拡散の手段の効率化に務める。いわば、連合国軍の戦時中の空爆の成果を戦後に調査した「戦略爆撃調査団」のようなものだと思えばいい。逆に個人ブログなどは見ている人が少ないのでほとんど散布した情報は広がりを見せない。公正な手段でインターネットを使って「調査」が出来れば面白い結果が出るだろう。

 しかし、それでも人々は「世論!」と言われると押し黙ってしまうのではないか。それでも自分の考えが自分の頭で考えて合理的(利益につながる)であると自信があるならそれを押し通す事が必要だ。自分の脳を「世論」から守ることが必要だ。世論という言葉を生み出したジャーナリストのリップマンは、その前提として「大衆は知的エリートによって善導してあげなければカオス的状態を脱し得ない」と考えていた。今も広告代理店の人はそう考えている。大マスコミも自分自身を「社会の木鐸」と考えているから良かれ悪しかれその傾向はあるのだろう。

 そのように考えると、「世論調査」というものは「壮大なマッチポンプ」であることがわかる。しかし、それでも政治家や官僚はその結果にすがりつく。それが彼らの目的にとって「合理的」(利益につながる)だからである。 それには大衆は無力である。
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引用以上。


田中素

「原子力発電は安い」は嘘。5つのごまかし。(その2)

■3.新しい原発にかかる高いコストの平均化によるごまかし

原発のコストを巡ってもう一つ注目するべき点があります。
採用している発電単価は、電力九社の平均をとってものであり、古い原発と新しい原発が一緒に入っています。

古い原発を持っている電力会社の原発の電気コストは比較的安いのですが、新しい原発を抱えている電力会社の原発の電気のコスト(例えば北陸電力)を見ると、原発の電気は高い場合が多いのです。

これから新しい原発を建てる場合、その電気のコストは「安い」どころか、とても高くなる可能性が高いと言うことです。

≪まだまだかさむ原発のコスト≫

以上の計算だけでは原発の本当のコストはまだ見えていません。なぜなら、以上の計算は発電に直接要する費用だけであり、「政府からの資金投入」(納税者が負担している原発のコスト)は計算に入っていないからです。
この半世紀政府は一貫して原子力を推進しており、財政支出、そして電気料金を通じた追加的負担により、費用が調達されています。

■4.原発特有のバックエンドコストを過小評価

バックエンド費用とは、使用済核燃料再処理費用、放射性廃棄処分理費用、廃炉費用のこと。
これらの費用は、電気料金に算入され、利用者に負担させる制度になっています。

現在(2007 年度)、一世帯、平均一ヶ月あたりの負担額は240 円です。これは原発の使用済み燃料を再処理する時の積立金です。
今の全量再処理政策(原発から出てくる全ての使用済燃料を再処理してプルトニウム・ウランを取り出す政策)を行うための積み立てです。

しかし、全量再処理の道をとる為に実際かかってくるコストが格段に過小評価されています。

たとえば、六ヶ所再処理工場の稼動率はつねに100%と計算されています。(再処理の経験を積んでいるフランスのAREVA 社の2007 年の実績は56%)また六ヶ所再処理工場は、日本の原発から出てくる使用済み燃料の半分しか再処理出来ない規模の施設です。
100% の稼働率をたとえば50% に見積もり、再処理工場が二ついると計算すると、それだけでも見積は今の4倍になります。

原発特有のコストであるバックエンドコストは、いくらにかさむかまったくちゃんと推定もされておらず、分からないのが実体です

■5.政府からの資金投入を見せていない

原発は政府から(つまり税金から)の資金投入をたくさん受けています。それがなければ原発はなり立ちません。原発は、商業的になり立つ電源ではないということです。国の一般会計と特別会計から出されている資金投入には、財政支出、開発費用、そして立地費用があります。

原発は一般会計エネルギー対策費の97% ほどを貰っています。つまり、これは原発の為にあるようなものです。特別会計(電源開発促進対策特別会計)の方ですが、これも立地へむけてのお金は殆ど全て原子力に当てられているので、この特別会計の凡そ70%は原子力に当てられています。

つまり、政府からのエネルギーへの資金投入(財政支出)は、ほとんどすべてが原子力に当てられているのです。
1990年-2007年:2.42 円/kWh のうち、原発(原発+揚水)は2.1 円/kWh の補助を貰ってきている。

■結論:原子力のコストは高い

これまでの資料からわかることは、原子力のコストは安くない、むしろ高いと言うことです。しかも、原発がスタートした1970 年から現在まで、どの時期を見ても、原発はいつも火力よりも、そして一般水力よりもコストが高かったのです。(原子力+揚水:12.23円/KWh)

<発電単価(総合)>
火力     : 9.90円/KWh
水力     : 7.26円/KWh
一般水力   : 3.98円/KWh
揚水     :53.14円/KWh
原子力+揚水 :12.23円/KWh
(※原子力  :10.68円/KWh)

※この内2円ほどは本来電力会社が負うべき費用を国(納税者)が負担しているものです。
「原発は安い」「原発は高くない」という国と電力会社の宣伝は真実ではありません。国と電力会社の公式資料が、それを裏付けています。

※なおここで示されてコスト計算は「事故に伴う被害と被害補償費用」が計算に入っていません。大事故が起こった場合のコストも考慮した場合、原発の電気のコストは膨大なものとなります。

国はこのような計算をいっさいしていません。朴勝俊(京都産業大学経済学部講師)が計算した関西電力大飯原発で事故が起こった場合の損害計算は23 兆円です。


funikura arch

原発交付金 2 地域の活力を奪ったバラマキ

引続き「よくわかる原子力~電源三法交付金 地元への懐柔策」リンクより転載します。

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○圧力団体と支援組織

この交付金は、実質的にほとんど原子力発電関連の自治体に交付されています。関連する自治体の間では、この交付金を団体交渉で獲得するためや、有効な利用法を探るため「全国原子力発電所所在市町村協議会」「全国原子力立地市町村商工団体協議会」なるものが作られていて、活発なロビー活動をしています。

全国原子力発電所所在市町村協議会 リンク
全国原子力立地市町村商工団体協議会 リンク

さらにそうした自治体の活動を支援するために、1961年に設立された経産省の外郭団体「財団法人日本立地センター」という組織があります。2004年の総事業費は約20億円。

財団法人日本立地センターリンク

その中で、各地の自治体を結ぶ広報・PA(パブリック・アクセプタンス)活動や、研修事業などを担当しているのは、

財団法人日本立地センター・エネルギー部 リンク

これらの組織の、予算規模もさることながら、その予算に裏付けされた活動は、各種広報誌発行(対象地域別に7種類の定期刊行物を発行)、TV・新聞・ラジオ等のマスメディアを利用した情報提供、まちづくり・まちおこし、農業振興・漁業振興、小中学生向けの教材作成、学校への講師派遣、高校生クイズ大会、原子力エネルギー問題を考えるセミナー開催、都市部住民と原発関連施設立地自治体との交流、まさにお金に飽かしてありとあらゆる活動をしているといってもいいような内容です。

しかし、こうした支援を受けている立地地方自治体は、それでは活性化しているでしょうか? これだけなりふり構わぬお金をばらまいていますから、たしかに地元は一見"潤って"います。立派な公民館・コミュニティーセンタやら、陸上競技場・体育館などのスポーツ施設、学校やら病院やら、軒並み豪華な施設が建設されています。

次に、それら立地自治体の様子を見てみましょう。

○地域の豪華施設

福島県東部の太平洋に面した浜通り地方のほぼ中央に位置する福島県双葉郡楢葉町。人口8300人余りのこの町の町役場に隣接する三階建ての「町コミュニティセンター」(写真右)は、収容人員八百人の大ホールを有する双葉郡内最大の文化施設です。国の電源三法交付金を使って建設し1985年にオープンしました。年間を通じてコンサートやミュージカル公演などが行われ、町民の文化活動の核になっています。しかし、現在維持管理には年間七千万円ほどかかります。催し物の主催者が支払う使用料だけではとてもまかない切れないようです。

電源三法交付金は、発電所の立地を早めに進めることを大きな狙いとしているため、発電所着工から短期間で自治体に支払われます。三法交付金のうち、楢葉町がコミュニティセンター建設に活用した「電源立地促進対策交付金」は発電所の着工から運転開始の五年目まで、道路建設、教育文化施設などの整備に充てることができます。町は同センター以外にも、陸上競技場や野球場などを配置した町総合グラウンド、天神岬スポーツ公園などの施設を交付金でつくりました。いずれの施設も今年間二千万円以上の維持管理費を必要としていますが、それが自治体の財政を圧迫しています。こうした状況は各地の立地自治体に共通しているようです。
福島民報2002/5月29日(水)掲載記事より
リンク

そうした全国の立地自治体が連帯した前述の「全国原子力発電所所在市町村協議会」という組織では、お互いの情報交換や、新たな地域振興の道を探っています。が、本来そうした組織の目的は、自治体の「自立」をめざした運動であるはずです。しかし、高額の施設をつくってしまうと、その維持管理だけでも膨大な費用がかかり、その費用を調達するだけのためでも、族議員を巻き込んでさらなる補助金を獲得するかたちの運動になり、ますます自立から遠ざかる、そんな構図が見えてくるようです。
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(つづく)


阿部佳容子

原発交付金 1 「電源三法交付金」とはなにか?

「よくわかる原子力~電源三法交付金 地元への懐柔策
」リンクより転載します。

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○電源三法交付金

いわゆる電源三法とは、1974年6月3日に成立した次の3つの法律をさしています。

・電源開発促進税法
・電源開発促進対策特別会計法
・発電用施設周辺地域整備法

電力会社は販売電力量に応じ、1,000キロワットアワーにつき425円を、電源開発促進税として国に納付しています(電源開発促進税法)。このうち、 190円が電源立地勘定で、235円が電源多様化勘定(2003年10月法改正により「電源利用勘定」に名称変更)となります。2003年予算で、この税の総額は4855億円になります。(電源開発促進税率は、今後段階的に引き下げられる予定。)

もちろん最終的にこの税金の負担は、消費者が電力料金に上乗せされて支払っています。

納められた税金は、特別会計に組み込まれ、発電所など関連施設の立地及び周辺市町村に対し交付金などの財源にあてられます(電源開発促進対策特別会計法)。

○そもそも「電源三法交付金」とは・・・・迷惑料

交付金制度の制定は1974年。そのころ通産省(当時)資源エネルギー庁の委託で作られた立地促進のパンフレットには、次のように書かれていました。

「原子力発電所のできる地元の人たちにとっては、他の工場立地などと比べると、地元に対する雇用効果が少ない等あまり直接的にメリットをもたらすものではありません。そこで電源立地によって得られた国民経済的利益を地元に還元しなければなりません。この趣旨でいわゆる電源三法が作られました(日本立地センター「原子力みんなの質問箱�)。」

つまり本来三法交付金は、原発が地域開発効果を持たないことに対する補償措置以外のなにものでもないのです(清水修二福島大教授「原発を誘致する側の論理」1988)。しかし、「雇用効果がない」などとあからさまにいってしまうと、元も子もないので、その後の歴史の中で「地域振興」というまやかしの姿が与えられてきました。そして現在の交付金のしくみでは、電力やエネルギーとは全く無縁の「地域振興」がまさに目玉になった内容へと変身しています。

○使い道は限定なしに

この交付金の仕組みは2003年10月1日に法改正されました。これまでこの制度は、交付金ごとによって「公共施設の整備」や「電気料金の実質的割引」、「産業の導入・振興」などと用途が限定されていましたが、改正により各交付金を「電源立地地域対策交付金」の一つにまとめることで、現行交付金制度の対象事業が全て実施できるようになりました。

また、新制度では、他の交付金や別の財源で整備した施設の維持運営費にも活用できるようになりました。さらに、改正の大きな特長としては、新たな対象事業として、「地域活性化事業」を設け、さまざまなソフト事業にも支援できるようになったことだそうです。

従来の交付金は、「箱物」行政の典型で、公民館・体育館など半恒久的な建築物建設にしか使えず、建てることは建てられても、維持運営費などには使えないものでした。その結果、そうした建築物の維持運営費が、自治体予算を圧迫している状況が生じていました。改訂によりほとんど自治体の独自予算のように、何にでも使える交付金になりました。交付金という名前の、甘いアメを用意して、原発を誘致してもらおうという作戦でしょう。

またこの改訂で、これまでこの交付金の対象であった火力発電所の立地地域を、対象から外しました。原発立地の地元へのアピールをより鮮明にするためだそうです。

個々の自治体にどれくらいの交付金が支払われるかというと、出力135万kwの原発が建設される場合が、資源エネルギー庁のホームページに紹介されています。

◎建設費用は約4500億円。建設期間7年間、という前提
◎運転開始10年前から、10年間で391億円。
◎運転開始後10年間で固定資産税も入れて計502億円。 グラフ参照


至れり尽くせりの金額でしょう。
それでも原発の新規立地が進まないのは、やはり命・安全と引き替えに、危険性と隣り合わせの財源を、住民が受け入れないからでしょう。しかし、一部の人たちには、目をくらませるほどの金額になっていることも事実です。
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(つづく)


阿部佳容子

「揚水発電」をカウントすれば原発なしでも夏の電力間に合う

極秘資料が流出しているようです。それも確かなもので、その存在を認めているという。原子力がなくても電力は問題ないことを示す資料でもあり、意図的に公開していないということを示すものだ。


以下、「NEWSポストセブン」より引用です。
リンク
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菅直人・首相は震災発生から1か月と1日後の記者会見(4月12日)で、こう力を込めた。

「原子力事故が起きて以来、政府の責任者である私が知ったことで、都合が悪いから隠すようにといったことは一切ありません」――震災以降、批判を恐れて滅多に会見しようとしなかった「国を操る人」の言葉は、真っ赤な嘘だった。

本誌『週刊ポスト』はそのことを示す1枚の極秘資料を入手した。しかし、それが示す事実は国民には公開されていない。

資料には、『東京電力の設備出力及び地震による復旧・定期検査等からの立ち上がりの動向』と表題が記されている。東京電力のすべての原子力、火力発電所や水力発電の出力、被災状況、7月末までにどの発電所の何号機が復旧するかの見通しが一覧表にまとめられたものだ。資源エネルギー庁が官邸や政務三役、与党幹部などへの電力制限の説明資料として作成したもので、右肩に「厳秘」と入っている。

資料からは、大地震前後の東電の発電能力の変化が一目でわかる。震災前には5200万kWの供給力があったが、地震と津波で原発3か所をはじめ、7か所の火力発電所が全基停止し、3月14日時点では供給力は3100万kWに下がった。首都圏で計画停電が実施され、電車の大幅減便で通勤難民があふれたあの時である。

電力需要がピークを迎える7月末に向けて、定期点検のために休止していた東扇島や姉崎などの火力発電所はすでに運転を再開し、震災の被害により停止していた鹿島や常陸那珂の火力発電所も復旧して立ち上がる見通しだが、それでも供給力は4650万kWにとどまると記されている。

記録的猛暑だった昨年の電力消費量のピークは7月23日の5999万kW。東電の需給見通しによると、今年のピーク時電力はそれより低い「5500万kW程度」と予測されるものの、供給力が850万kWも不足する計算になる。政府や東電が「このままでは真夏の大停電が起こる」と喧伝するのは、この数字を根拠にしている。

ところが、資料を詳細に分析すると、7月の供給力には盛り込まれていない“隠された電力”がある。「揚水発電」の出力が計算されていないのだ。

「揚水発電」は、夜間の余剰電力を利用して下貯水池から上貯水池にポンプで水を汲み上げ、日中の電力消費の多い時間帯に水力発電をする仕組み。発電時間は上貯水池の水が空になるまでの数時間だが、首都圏の夏の最大電力は午後2時を中心とした5~6時間である。揚水発電の役割は、まさにピーク時の電力を補うための非常用電源といえる。今のような停電危機にこそ有効に活用すべき設備なのである。

東電は日航機墜落事故現場で知られる御巣鷹山の地下500mをくり抜いた世界最大の揚水発電「神流川発電所」(現在は1号機47万kWが完成)をはじめ、多くの大型揚水発電所を持ち、資料によると出力は全部で1050万kWに上る。東電は「揚水発電を発電量に織り込めるかどうかは精査中です」(広報部)というが、エネ庁がこの揚水発電を使わないことにしているのは不可解すぎる。

ちなみに、通常、揚水発電は原発の夜間電力を使って水を汲み上げていると説明されているため、原発の多くが停止してしまえば使えないと誤解されている面があるが、それは違う。電気事業連合会も「原発でなくても、夜間の余剰電力があれば揚水は稼働できます」(広報部)と認めている。

そこで、東電の7月末の4650万kWに加え、揚水発電の1050万kWをフル稼働させると計算すると、7月末に使える東電の供給力は5700万kWになる。これならばピーク需要を賄うことが可能なのだ。

他にも、7月末までの稼働予定に入っていない鹿島共同火力発電所1号機(17.5万kW)、常磐共同火力発電所9号機(30万kW)などの復旧が進んでおり、供給力がもっと増える可能性も出てきている。

また、長期停止中の横須賀火力発電所も、8基中4基は稼働させる予定だが、残りの4基も早期に再開できるという指摘がある。

5500万kWというピーク時電力も毎日続くわけではない。1年のうち数日であり、東電の夏場の平日の平均最大電力は4800万kW(需給見通し)とされている。揚水発電を合わせた供給力なら900万kWも余裕がある。

資源エネルギー庁電気・ガス事業部の電力基盤整備課の担当者は、資料の存在を認めたうえで、「このデータは開示しているものではない。どこで入手したのか」と逆質問してきた。

――揚水発電を供給すれば、ピーク時の需要もまかなえるのではないか。

「使用を考えていないわけではない。が、揚水の出力1050万kWというのは最大値で、貯水池の水量の変化などによって、ピーク時に最大出力が使えるかは状況によって変わる。電力が足りない日が1日もあってはいけないと対応しているので、確実な電力だけしか供給力に計算していない」

官僚答弁の典型だ。だが、資料にはさらに目を疑う数字もある。東電の総供給能力は7800万kW。そのうち原子力は1820万kWだ。つまり、原発をすべて停止しても最大5980万kWの供給力があることになる。

現在、東電の原発は柏崎刈羽の1号機と5~7号機が稼働(出力は4基で491.2万kW)しているが、停止中の火力が復旧すれば、柏崎刈羽の全炉を停止しても、「停電」はしないですむことを示すデータだ。

※週刊ポスト2011年4月29日号
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孫市

原発の真実~海外ニュースより■日雇いで放射能に立ち向かう労働者たち

日本のマスコミは都合の悪い真実は流さないということは事実でしょう。海外のニュースを読んでみると、そのことが良くわかります。

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ニューヨーク・タイムズ 2011年4月9日
■日雇いで放射能に立ち向かう労働者たち

(前略)
 原子力安全・保安院によれば、日本各地18カ所にある営利目的の原子力発電所で働くおよそ83,000人の労働者のうち、88%は2010年3月で契約の切れる契約労働者だった。この期間、福島第一原発の契約労働者の比率は10,303人の労働者の89%だった。日本の原子力産業では、エリートを構成するのは、発電所を操業する東京電力や、その建設や維持にあたる東芝や日立といった企業で働く者たちである。しかし、こうした企業の社員の下には、契約労働者、下請け労働者、孫請け(下請けの下請け)労働者がおり、この階梯の下へ行けば行くほど、賃金も福利厚生も放射能に対する保護も低いレヴェルに落ちる。

 福島第一原発その他の原発で現在働いているか、働いたことのある6人ほどの労働者へのインタビューから浮かび上がるのは、原発関連の仕事を得る労働者たちの荒涼たる現実である。凄まじい熱に抗がって、モップや雑巾で原子炉の排水溝や使用済み燃料プールから出る放射能を除去する、監督官や技術者ないし東京電力の社員のために通路を清掃する、寒さの中で汚染された廃棄物を槽に入れる、等々。

 建築現場から雇われた者もいれば、収入増を求めて職についた地元の農民もいる。しかし、名前を明かすことを嫌がった多くの労働者によれば、それ以外は地元の暴力団によって仕事を斡旋されている。

彼らはいつ首切りを受けるかも分からないという恐怖に怯えており、雇用者とのトラブルを避けるために怪我をしてもそれを隠し、肌色の粘着性の包帯を巻いて切り傷やあざをごまかすという。

 原発での仕事の経験を持つ労働者たちが言うには、最も危険な場所では、放射線レヴェルがあまりにも高いので、単にバルブを開けるために近づく時でさえ順番で交代する。ほんの数秒もバルブをひねると、ストップウォッチをもった指導員が次の労働者に仕事を引き継ぐよう命じるのである。地震の際に稼働中だった3つの原子炉が自動停止した現在の福島第一原発でも、同様の作業が求められているだろう、と労働者たちは言う。

 「なにより大事なのは<パンク>を避けることだ」と、現在福島第二原発で働くある労働者は言った。<パンク>というのは英語のpunctureに由来する表現だが、それを避けるというのは、放射線量測定器が1日にさられてよい放射線量の上限である累積50ミリシーヴェルトを計測しないようにさせる、ということを意味する。「一度でも上限をこえてしまったら、もう仕事はないんだ」、とこの労働者は言った。彼は雇い主から首切りにあうことを恐れて、名前を出そうとはしなかった。

 タケシ・カワカミ(64歳)は、1980年代のこと、年に一度のメンテナンスのための稼働停止の際、タワシや雑巾で壁面の放射能をこすって洗い落すために、福島第一原発の第一号原子炉の使用済み燃料プールに上った時のことを回想する。労働者たちは皆、放射線レヴェルが累積摂取量の上限に達したらアラームがなるようセットされた計測器を身に着けていた。カワカミ氏がいうには、通常20分も作業はつづけられなかった。

 「もう耐えがたいものでした。マスクを着けるんですが、これが実にきついんです」とカワカミ氏は語る。「目がくらくらしてきます。自分がなにをしているのかさえ、わからなくなるんです。汗に溺れるかと思いましたよ。」

 1970年代半ば以降、約50人の労働者が、白血病やその他のガンを発症したために賠償を受けている。医療の専門家によれば、多くの元労働者たちが健康問題を抱えており、それはおそらく原発での労働によるのだが、直接的な関係を証明することはしばしば難しい。カワカミ氏は腹部および腸のガンと診断されている。

 労働災害の情報は、2010年10月に東京電力が福島県庁に提出した安全性レポートにも繰り返し登場する。このレポートでは、事故の際にタービン棟を洗浄していた1人の契約労働者が、たまたま顔を覆っていたタオルを使用した結果、有害レヴェルの放射能にさらされたと述べられている。このことに対応して、今後は労働者が汗をふくために別にタオルを供与する予定である、と東京電力はレポートに記している。

 福島第一原発の電源を破壊し、いくつかの原子炉を一部メルトダウン寸前にまで追い込んだ3月11日の地震と津波の後、ほとんどの日雇い労働者たちは発電所から避難した。以来、原発から戻ったこれらの労働者たちは、厳しくメディアから隔離されている。彼らの多くは労働者用の詰め所に収容されており、そこには報道関係者は立ち入れない。しかし、こうした労働者たちが今でも被災した発電所で大きな役割を果たしつづけていることを示すしるしはある。

 2週間前、放射能を含有した水に足を踏み入れて被曝した2人の労働者は、下請けで雇用された者たちだった。東京電力によれば、木曜日の時点で、21人の労働者たちが100ミリシーヴェルト、ないし緊急時の原発労働者に通常設定されている上限をこえる放射線レヴェルに累積でさらされている(この上限は、先月250ミリシーヴェルトに引き上げられた)。

 東京電力は、何人の契約労働者が放射能にさらされたのか、明らかにするのを拒んでいる。木曜日の時点で発電所に残っているおよそ300人のうち、45人が契約雇用だという。

 リスクに伴って増額された賃金に誘われて、日雇い労働者たちが発電所に戻るよう促されている。発電所から1マイル[1.6 km]ほどのところに住み、地震の翌日に同じ町の住民たちとともに避難したイシザワ氏は、先週、かつての雇用者から連絡を受けたという。オファーされた賃金は、福島第一原発でのわずか2時間の労働に対して1日約350ドル、かつての賃金の二倍以上にあたる。彼のかつてのチームには、日当1000ドルをオファーされた者もいる。発電所の状況の推移と当該の日に想定される放射能のリスクに応じて、オファーは変動する。今のところ、イシザワ氏は発電所に戻ることを拒んでいる。
(中略)
 「彼らには正直に話すことは許されないのです」と中島氏は語った。「いったん原発に入ってしまうと、すべては秘密なのです。」

 先週、避難センターで煙草を吸っていた際に交わされた福島第一原発の労働者たちの話題は、専ら発電所に戻るかどうか、だった。ある労働者は、もしも仕事が見つかるものなら、建築作業の方がまだ安全だと思う、といった。「地面の穴なら見えるけどね、放射能は見えないんだから」とはある労働者のことばである。

 唯一人、名前を出すことを許可してくれたイシザワ氏は語る。「いつか原発に戻る日がかもしれない。まあ、よほど飢えてればだけど。」福島第一原発に加え、彼はこの地方の火力発電所や高速道路建設現場で働いたことがある。当分は原子力産業からは離れているつもりだという。

「仕事は必要だ、ただし安全な仕事がね」と彼は言った。



匿名希望

エリートは「人間というものは、自分のことしか考えていない生き物だ」と思っている。

>エリートパニックがユニークなのは、それが一般の人々がパニックになると思って引き起こされている点です。

>このような人々が秩序から放たれた時にパニックになるという理解はホッブスの自然状態における万人に対する闘争という政治哲学に由来している。19世紀には社会心理学者ギュスターヴ・ル・ボンが著書「群集心理」で、個人は群衆の中で本能のままに行動する野蛮人に似る傾向があると分析したことで、知識人の間で秩序が無くなれば人々はパニックになるという理解が広がった。(248921)

ホッブス達が万人の万人に対する闘争において作り出した「自然状態」という概念は、【神】の絶対性を引き継いだのが【王】だから【王】が統治する、という王権神授説に対して、【政府】という存在が世の中を統治することを正当化する社会契約説を成り立たせる為に誕生した。

では、「自然状態」とはどういう状態を指すのか?
どのようにして、政府の存在を認めるのか?

・人間の生存に対する欲望は際限が無い。
・人間は、己が生存する為には、暴力行為すらも肯定される。
・となると、お互いの暴力も肯定され、殺し合いすらも肯定される。
・こうなると、人間が生存する為の自然権に矛盾が生じる。
・よって、各人の自然権を制限する必要があり、政府が必要である。

要するに、人間はみんな自分勝手な行動しかしないから、誰かが抑え付けないと暴走する。だから政府が必要ということ。

>しかし、現実否定の正当化=倒錯思考というパラダイムの中で、どれだけ「現実」を対象化した所で、所詮は否定意識が対象化した偏った「現実」しか見ることができない(例えば、最基底にある性闘争→性的自我を全く対象化していないし、ましてや実現基盤など全く摘出できなかった)。
従って、結局彼らも現実を変革することは出来なかった。(21089)

確かに、自我や共認といった下部意識まで対象化出来ていなければ、このような、人間はそもそもが悪である、といった論理がまかり通るのも、仕方が無い。実際、この時代は貧困も消滅しておらず、全てが私権の獲得に向かっていたのだから、他者を蹴落とすことを厭わないケースも多々あっただろう。

しかし、人間とはどのような構造になっているのかまで遡って構造化が出来れば、助け合って生きることこそが、人間の最大の活力源であるということを理解出来る。よって、エリートパニックの大前提となる人間の性悪説は消滅する。

実際、第二次世界大戦下の無差別爆撃の最中、人々はパニックを起こさずに冷静に対処したというし、さらにお互いに助け合う様子が見られたらしい。今回の大震災でもパニックなど起こさず、人々が団結し、助け合う姿いたる所で確認出来た。

「人間とは助け合って生きる生き物」なのだ。

それなのに、その事実すら未だに理解出来ず、性悪説を前提にしてこのような訳の分からないパニックを起こし、国民に事実を伝えることすら憚る政府などは、最早信用することは難しいと考えたほうが良い。幸い、水俣病等の時代とは違い、現代はネット等を通じて事実を知ることが出来る。

みんなで事実を一刻も早く解明し、次の対策を考えていこう。


匿名希望

原発文化人の罪-ビートたけし氏「地震起きたら原発へ逃げるのが一番安全」、勝間和代氏の朝生発言

- BLOGOS(ブロゴス)-livedoor ニュースリンクより転載します。
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 福島原発事故の問題をテーマに先月放送されたテレビ朝日の「朝まで生テレビ」は、出演者があまりにひどい顔ぶれだったので観ませんでした。ツイッターなどネット上で飛び交っている番組の感想をチェックすると、案の定、原発擁護発言のオンパレードだったようで、番組全体の評価をネット上で読んだ表現でまとめると、福島原発事故は「いい教訓になった」、「どういうリスクがあるかやっと分かった」などと発言する「原発産業御用文化人」による「全体が人の痛みがわからない地獄のような放送」だったということです。

 ツイッターなどネット上では、とりわけ勝間和代さんの発言が大きくクローズアップされ、YouTubeには「歴史に残る朝生」などと銘打たれた番組ハイライトがアップされています。それで一昨日には、とうとう勝間和代さん本人が「お詫び」の文章を発表するまでに至っています。しかし、この「お詫び」はあまり評価できないと私は思っています。私はYouTubeで朝生のハイライト映像を観ただけなので、番組全体について批判する資格はありませんが、ハイライト映像の中での勝間和代さんの問題発言は要約すると以下になります。(※YouTubeにアップされている朝生ハイライト映像はいろんな編集パターンがあり一様ではないこと御了承ください)

 「放射性物質が実際よりかなり怖いと思われていることに問題があるのではないか」
 「放射線がちょっと増えただけだけなので問題はないのではないか」
 「プルトニウムは、特に大きな危険はないはずだ」
 「チェルノブイリの事故で小児甲状腺ガンは顕著に10倍ぐらい増えたが、それ以外の病気はクリアに見えてこない」
 「今回の福島原発事故は、むしろマネジメントの問題だ」

 上記の勝間和代さんの発言こそ問題だと私は思いますが、勝間さん本人の「お詫び」の文章の一部は以下です。

 「私が、事故後のコメントにおいて、過去のデータや科学的根拠ばかりを強調したあまり、多くの方々が感じている将来への不安や精神的なダメージやに対する配慮を欠くコメントをしてしまったこと、また、不愉快と思われる発言を行ったことについて、重ねて深くお詫び申し上げます。」

 勝間さんは、ようは不安を感じている人への配慮が足りなかったことのみを「お詫び」しているだけで、自分の発言は「過去のデータや科学的根拠」に基づくものだと相変わらず主張しているわけです。


【画像】リンク


 勝間和代さん言うところの「科学的根拠」に対して1点だけ紹介しておきます。上のグラフは、今中哲二編『チェルノブイリ事故による放射能災害――国際共同研究報告書』(技術と人間、1998年)の219ページ「ベラルーシの青年・大人の甲状腺ガン」に掲載されているものです。(※このグラフは、「ペガサス・ブログ版」の「チェルノブイリ事故後の甲状腺ガン」からお借りしたものです)

 ジャーナリストの川端幹人さんが「金と権力で隠される東電の闇――マスコミ支配の実態と御用メディア&文化人の大罪」(『別冊宝島』1752号、2011年5月12日発行) と題した記事の中で、「原子力・電力業界がメディアに流している金は、年間2,000億円に迫る。現在、広告出稿量第1位のパナソニックが771億円、強大な広告圧力でメディアから恐れられているトヨタが507億円だから、この金額がいかに大きいものであるかがよくわかるだろう」と指摘しています。

 川端さんのツイートもとても興味深いのでいくつか紹介しておきます。(※川端さんのツイッターアカウントは、riversidecry です)

 勝間和代もそうだけど、原発PRに関わった文化人やタレントはその後、本気で「安全」と言い出すケースが多い。それは高いギャラを払うだけじゃなくて、推進派の学者や天下り法人の研究者に丁寧に「ご説明」をさせて洗脳するから。(4/13)

 東電が芸能人より評論家、ジャーナリストを積極的に起用するのは、つまり社会的な影響力を持つ彼らを洗脳して、安全神話を拡散させるのが狙いなんですね。(4/13)

 電力・原子力業界は広告をばらまいただけじゃない。原発批判報道に露骨に圧力をかけてきた。2008年にはMBSから広告引き上げ。2009年にNHKが「原発解体」という番組を放映した際には、日本原子力技術協会や日本原子力文化振興財団など原子力団体が執拗な抗議活動を展開した。(4/12)

 独占企業の電力会社がなせこんな巨額の広告をばらまいているのか。その理由を改めて考えるべき。総務部が主導して金で問題を封じ込めようとするその手法は商法改正前のブラック企業と同じ。広告をもらっているメディアもやってることは、総会屋と何ら変わりはない。(4/10)

 (※川端さんのツイートにある「2008年にはMBSから広告引き上げ」のきっかけとなった番組は、「なぜ警告を続けるのか~京大原子炉実験所・“異端”の研究者たち」で、京大の今中哲二さんや小出裕章さんら「熊取6人組」を取り上げたものですが、この問題については、今度紹介するエントリーをあげたいと思っています)

 『別冊宝島』の記事の最後で、川端さんは、これまで様々な問題を起こしてきた電力会社が、原発利権構造の中にメディアも取り込み、メディアを支配し、国民的な批判の広がりを封じ込めてきた事例を紹介しながら、「しかも、実際にこのやり方で批判を封じ込めることができたため、この傾向はどんどんエスカレートしていった。その結果、安全対策のコストをカットしても、政治家や総会屋、メディア対策に金をつぎ込め、という空気が社内を支配するようになった。つまり、メディアはたんに原発の安全性チェックをスポイルしただけでなく、それをコントロールする電力会社の危険な体質も助長してきた。二重の意味で国民の安全を危機にさらしてきたのである。今後、福島原発の危機は確実に長期化するだろう。そして、そのまま電力会社からの金が止まれば、メディアのタブーが減退し、東電に対して、手のひらを返したような激しいバッシングが始まる可能性もある。だが、そういう動きが起きたとしても、私たちはこの国のメディアがやったことを決して忘れてはならない。彼らこそが世界をパニックに陥れた最悪の『人災』の、まぎれもない共犯者なのである。」と結んでいます。

~後略~
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以上です。

匿名希望